2022年夏季写真館業界動向 船井総研 写真館経営コンサルタント 井口章 | PhotobizNetwork 船井総研 井口章のブログ

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船井総合研究所 写真館経営コンサルタント 井口 章(いぐち あきら)のブログ。

お世話様でございます。船井総研井口です。

 

今回は、今年2022年の夏の写真館の傾向と今後の対策を触れておきたいと思います。

 

まず、全国の傾向として考えられるこども写真館チェーンの業績について。

昨年6月以降(冬の振袖時期を除く)、概ね前年比90%台で推移していました。

ところが、7月は前年比81.2%、8月前年比は87.7%と80%台となっていました。

 

私も日々、全国のご支援先様にお伺いしていますが、7月頃から顕著に予約の入り方が鈍くなってきました。8月も同様な傾向です。6月以前の推移に比較し一段ダウンした状況です。

 

コロナ禍からいずれ平時に戻るので、その時のための準備をしておきましょうとお伝えしていましたが、平時以上のインパクトがあったように思います。

 

その要因は、大きく2点と考えています。

 

一つ目は、コロナ第七波。第六波までと異なる点は、お子様から親への濃厚接触・感染と考えています。ご支援先様でも多くお聞きしたのは、「お客様のお子さんがコロナに感染してしまい、予約日を変更または一旦キャンセル」、「スタッフさんのお子さんが感染したので親であるスタッフさんは濃厚接触者となり自宅待機、またはそのまま陽性となり自宅待機」というパターンです。子供からの感染ということで、一部には感染を避けるために自粛された方もいると思います。

 

二つ目は、一つ目と全く逆になりますが、新型コロナ禍以降、初の行動制限のない夏休みということで観光・レジャーを楽しむ方が増えたことです。いろいろな方面に出張していますが、夏休み時期は、家族旅行の方を多く見かけました。新幹線、飛行機も混んでいました。

3年ぶりに修学旅行の貸し切り新幹線も走っていました。9月に入ると、若い男女の旅行客、中高年のツアー客を多く見かけます。8月はホームページの訪問者数も減少しました。

 

以上2点の要因から考えることは、

・夏休み期間に七五三など記念撮影をしなかったお客様が秋以降に動かれると考えておくことです。つまり込み合う可能性があるので、効率のよい予約の入れ方を行うことです。また、七五三であれば12月以降の後撮り需用も想定しておいて良いと思います。

 

・来年の夏に向けての1年を想定する。

今後も行動制限をすることはないと考えています。行動制限がなければ、年末年始はコロナ前のように帰省する方も戻るでしょう。春休みになれば、学生の卒業旅行や家族旅行も戻るでしょう。ゴールデンウィークも同様でしょう。このように平時の動きに近くなっていくことと思います。では、来年の夏休みはどうなるか?もちろん家族旅行や帰省など平時の動きになることと思います。今年のような久々の行動宣言なしの夏休みではなく、普通の夏休みになるということです。したがって、来年はコロナ前のような施策に戻して良いかと考えています。

 

今年の夏休みは、お客様も商売する側も3年ぶりの行動宣言のない夏休みでしたのでインパクトがありました。しかし、今後は徐々に平時に戻っていくと考えておいて良いと思います。