東京インターナショナルポートフォリオレビュー | デジカメ フォトスタイル

デジカメ フォトスタイル

写真家 小林久人の活動状況や告知など

22日23日の2日間、東京インターナショナルポートフォリオレビューに参加した。2日間で10名のレビュアーにレビューしていただいた。



本格的なポートフォリオレビューは初めてなので最初は緊張した。本来ポートフォリオレビューは作品を売り込む場であるが、僕の場合は初めてと言うことと作品が作成途中である事でアドバイスやお悩み相談会のようなかたちであった。



TIP



10名の方に見て頂いた内容はわりと良い評価をいただいた。ポートフォリオレビューでの良い評価とは本来はレビュアーのビジネスに関わる事ができること(例えばギャラリストやキュレーターであれば展示に誘われるなど)なのだが作成中でかつ悩んでいるところもある私にとってはステートメントがわかりやすい。美的感覚に優れている。美術としての目が養われている。など1枚1枚の作品については評価を頂いた。



ステートメントに関しては今までがひどかった。書いている本人すら伝わらない。見て頂く方に伝わらないだろうなと思っていた代物だった。それは私に文章力がないからだと思っていた。できの悪い高校を卒業し小説は全く読まないから表現が下手なのだと思っていた。今までのステートメントの書き方はプリントした作品を見て自分との関係性を書いていたように思う。今回は被写体との自分との関係性について書いてみた。



プリントに写っている物と被写体は同じではあるがプリントされた被写体はその時、その瞬間の関係性で、被写体と自分が関わってきた歴史や被写体との関わり方の変化を書いた。同じ被写体でも年齢や関わり方でその被写体との関係性が変わっていくことがわかった。ステートメントのクオリティはどうかわからないが伝わった事が嬉しかった。



ステートメントは難しいと思っている。当然今後もこの難題は続いていくに違いない。なぜ書かないといけないか。


持論ではあるが写真表現というのはすでに全てやり尽くされてきたように思う。今まで見たことがないような作品というのは非常に難しい。ましてやWebの発展やSNSの台頭で写真はあふれかえっている。そこで自分の作品と他の人の作品を差別化をするには文章として表現して、見て頂く方により自分の作品に入り込んで頂く手段としては最適だと思う。




それとステートメントは見て頂く人のためと実は自分のために書いているようにも思う。何年か前の個展やグループ展に出展したときのステートメントを読むとひどい物だがその時の自分の作品に対する考え方が鮮明によみがえってくる。これは財産だと思う。やはりステートメントは大切である。それか言葉はいらないような写真を撮ってみたいものである。





それと一枚一枚のプリントは良いと言っていただけたが全体のセレクトはいまいちだった。ここは悩んでいた部分であった。同じ天竜川でも世界観が違う。私からすると3つに分類ができる。でも同じ天竜川なので一つの作品としてまとめたかった。そこはほとんどのレビュアーが分けるか、一つに専念するかと言う答えだった。



私が思っているには3つの種類に分けられる。そこから作品にしやすいのは2種類あるので作品を2つに分けようと思った。撮っているうちに3つめもうまくまとめられたらと思う。



ジャンル1
天竜川

ジャンル2
天竜川

ジャンル3
天竜川



レビューを受けて一日たって思った事が3部作で大作もできそうな気がしてきました。時間がたてばもっと良いアイデアが思いつくかもしれない。


今回はアドバイス会になってしまったが私にとっては大きな経験だし、次のステップどころか終着地点まで見えた。あとは実行するのみである。



やはり10名のレビュアーの方に2日間で見てもらうと言うことが重要である。同じレビュアーの方にアポイントが取れたとしても短期間では取れることはない。もし10人を3ヶ月で取れてもアドバイスとアドバイスがつながりにくい。短期間だからこそ点と点がつながっていろんなものが見えてくる。



それと同じくレビューを受ける同士にも意見を聞けたり、見せてもらったりすることもできることが大きいし、どのようなことを言われたのか聞くこともできるので情報量としてはとてつもなく大きいのだ。



レビュアーの方、参加者の皆さんそしてTIPの速水さんをはじめスタッフの方、本当にありがとうございました。

大作になるように頑張ります!!