ブルックナー没後130年に寄せて〜ブルックナー交響曲探訪シリーズ開始! | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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ブルックナー没後130年に寄せて、ブルックナー交響曲探訪シリーズを開始します。

 

今までに、マーラー交響曲探訪シリーズ、ベートーヴェン交響曲"讃"シリーズ、

ブラームス交響曲シリーズ、ロシアの作曲家〜交響曲の系譜シリーズ、などを

このブログに書いてきましたが、ようやくブルックナーの探訪に辿り着きました。

そして、今年2026年はブルックナー没後130年にあたります。

 

ヨーゼフ・アントン・ブルックナー

(Joseph Anton Bruckner / 1824年 - 1896年)は、

オーストリアの作曲家・オルガニストとして、

また交響曲と宗教音楽の大家として知られています。

 

しばしば、グスタフ・マーラーと並べられて、

後期ロマン派の二大シンフォニストと称されることもありますが、

ブルックナーは19世紀中に全ての作品を描いているのに対して、

マーラーの主要交響曲の多くは20世紀に入ってから描かれていますので、

活躍した時期にはかなりの差があると見ることもできます。

 

明日からブルックナーの交響曲を作曲年代順に一曲ずつ探訪していきます。

先ず、それらの交響曲の一覧を提示しましょう。

 

◉ 交響曲 へ短調(通称 第00番 / 『習作』)- - - 1863年作曲

◉ 交響曲第1番 ハ短調 - - - - - - - - - - - - - 1866年初稿 / 1890-91年大幅改訂

◉ 交響曲ニ短調(通称 第0番 / 『無効 annuliert』)- - - 1869年作曲

◉ 交響曲第2番 ハ短調 - - - 1982年初稿 / 1876年大幅改訂 / 1891-92年細部改訂

◉ 交響曲第3番 ニ短調(『ワーグナー』)

             - - - 1873年初稿 / 1876−77年大幅改訂 / 1888-89年大幅改訂

◉ 交響曲第4番 変ホ長調『ロマンティック』- - - 1874年初稿 / 1878-80年大幅改訂

◉ 交響曲第5番 変ロ長調 - -  1875-78年作曲 / 1896年出版に際しての大幅改訂版有り

◉ 交響曲第6番 イ長調 - - - - 1879-81年作曲 

◉ 交響曲第7番 ホ長調 - - - - 1881-83年作曲 / 1885年出版に際しての改訂版有り

◉ 交響曲第8番 ハ短調 - - - - 1884-87年作曲 / 1889-90年改訂

◉ 交響曲第9番 ニ短調 - - - - 1887-90年作曲(第3楽章まで完成)

 

時代を先取りしたような先進性と当時としては異例なまでの大規模な作品も多かったため、

初演がうまくいかなかったり、知人の(時にトンチンカンな)助言もあって、
改訂に改訂を重ねたという経緯が、この交響曲群の把握を難しくしている面があります。
私は音楽学者ではなく、またこのブログは学術論文でもなく、
"音楽愛好家のための簡便なガイド"といった趣でまとめていますので、
「稿」の問題には深入りしていきません。ご承知置きください。
 
 
若い頃の私にとってのブルックナーの交響曲は、
独自性の高い魅力に惹かれてはいましたが、
マーラーの交響曲のように"のめり込むように聴き込む"という程ではありませんでした。
しかし、1990年11月3日サントリーホールで衝撃を受けて、
私のブルックナー観が一変しました。
その演奏会は、ギュンター・ヴァント指揮/北ドイツ放送交響楽団の来日公演でした。
その演奏旅行には3種のプログラムが用意されていましたが、他の2種は
作曲家でもあるクシシトフ・ペンデレツキの指揮に任されていて、
私が聴いたプログラムのみはヴァントの指揮で、曲目はブルックナーの第8番でした。
厳しいリハーサルで入念に練り上げられた上での
神々しいばかりの美しさとスケールに圧倒される思いで、
ヴァントのタクトの下での約90分の演奏を聴いた観劇は、
私の生涯の中での聴衆としての体験の中でもベスト5にあり続けるものでした。
 
その経験以来、私は歳を重ねるに従って、
ブルックナーの交響曲の魅力への理解を深めてきたのでした。
 
では、明日から上述の一覧の順番に従って、ブルックナーの交響曲を探訪していきます。
どうぞお楽しみに!