考えてみれば不思議なものです。
見えないけれども離れたの様子や
他者の意志や気持ちも伝わってくる・・・
自然界に普通に存在する音のほぼ全ては、
「楽典」の教則本の分類で言うところの"噪音"に相当します。
風の音・木々の騒めき・草の音・川のせせらぎ・海の波の音、
或いは土砂の音・足音、etc...
これらの音からは、周波数が一定ではないために、
明確な音程はほとんど聴き取れません。
こういった自然界の音環境の中で、
一際目立つ(耳立つ)音があります。
お判りになりますか?
そうです。
動物の鳴声、鳥の鳴声、虫の声、といった、
生物が意図的に発する音です。
これらの音(声)は、概ねある音程を聴き取ることのできる
一定の周波数を持っています。
規則的な振動に基づく一定の周波数を持つ音を"楽音"と分類します。
意図的に発するということは、
何らかの目的があるということです。
"噪音"の中で目立つように"楽音"を発して、
音による伝達手段としたものが、
こういった生物の発する音なのです。
人間の場合も例外ではなく、その延長上です。
言葉は、母音(基本的に楽音)と
子音(多くが噪音、一部は"楽音"の応用)の
組み合わせです。
人間は、これを更に"歌"にすることもできます。
つまり"音楽"です。
このようなことを考えながら、
心を静かにして、
静寂の中で、
聴覚に意識を集中して、
音を聴く、
という時間を、
この喧騒に埋没しがちな現代社会生活においても、
たまには持ちたいものです。
きっと、心の休養、精神の栄養、になると思います。
この写真は、昨年夏に南大東島で撮ったショットです。
周りに誰もいない断崖絶壁と太平洋の荒波に挟まれて、
自然の音しか聴こえてこない時間を暫し過ごしました。
