8/11 鳴尾浜試合中 送信

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Dr.Xの大門未知子ならともかく

現実に「失敗ゼロ」

こんな人がいたら引いてしまうでせう

赤塚不二夫先生は

「女性の前で絶対に自慢話はしない

そうじゃなくって失敗談を話すって訳だ」

失敗は成功のマザー

 

さて、8/11タイガースファーム

鳴尾浜の試合。

2021年ドラフト2位で指名した

サウスポーが3イニングで

四球を7つ与える大乱調。

これぞファームと言った感じ。

 

昨今NPBで最も変ったことの1つは

投手の質の底上げ。

20年前と比べてファームでも

投手の投げる球の質の違いは

明らかである。

ほとんどの投手が140キロは楽に投げるし

コントロールもソコソコ。

130キロ台のノーコンは

余り見かけなくなった。

 

ところで、2022年シーズンオフ

タイガースのレジェンド投手F川さんが

自身のyoutubeチャンネルにて

ある発言をしたのが話題になった。

 

2020年ドラフト3位の右腕投手と

この2021年ドラフト2位のサウスポーの

二人をやり玉に挙げて、あんなノーコンを

上位で指名するのは問題がある

スカウト活動の課題である

と発言したのである。

これじゃ今後の両選手の可能性さえ

全否定したようにも聞こえる。

しかもこの2人の投手の担当は

同じスカウトなので

彼に批判が集まり、ヘボのレッテル貼りをする

周囲が一気に増えた。

本日2020ドラフト3位の右腕も登板し

パッとせず、今日の二人の

ピッチングでまたK児さんの

発言がぶり返されるだろうが

私はこれに異を唱えたい。

 

そもそもスカウトって全部成功するものなのか。

実際はドラフトで6人指名して

一人が大成功で御の字

残念なことに全く使い物にならない選手が

6人でも全く不思議ではない世界。

 

問題とされた

2020年のドラフトを振り返ろう。

ドラフト1位で佐藤輝明

ドラフト2位で伊藤将司

ドラフト5位で村上頌樹

ドラフト6位で中野拓夢

ドラフト8位で石井大智

何と5人も1軍で必要欠くべからざる

戦力となっている。

QS率の高い安定したエース格が二人、

欠場しがちだがセットアッパーの

ポテンシャルを秘めた投手、

長年の課題だった内野守備に

安定をもたらしたリードオフマン、

何だかんだで中核の得点源。

入団後3年間の打点

タイガース歴代トップ。

 

くじで運だったサトテルはともかく

その他の選手はスカウトの眼力の賜で

プロ野球史上でも類を見ない大成功。

これまでドラフト史上

最も大成功だと言われる68年阪急

山田久志、加藤秀司、福本豊

に匹敵するだろう。

 

この稀代の大成功の中で

1人個性的な選手を3位指名

(あくまで現時点で成功していない)選手

がいるからと言って批判するのは

どうなのだろう。

それぞれまだ2年目と1年目

この時点で内部から公の発言だ

これじゃ意欲ある指名なんて

今後一切出来ないよ。

 

NPBの歴史を冷静に見て欲しいな。

加えて2020年の大成功は

色々なタイプのプレーヤーを

地道に観察し獲得したから、

かつてタイガースを支配していた

失敗、欠点を論う空気を払拭

したからこその結果とも言えよう。

 

伊藤将司は結果的に大成功だったが

大化けを期待すると言うより即戦力が

想定以上の活躍をしたというパターン。

彼のようなタイプばかり指名したのが暗黒期

大化けを狙うのも

バランスあるスカウティング

タイガースはあくまで投手に関してであるが

その育成が最も上手くいっている球団なのだ。

ドラフト3位の投手、他球団のスカウトから

羨望の声が挙がっていたのだ。

「やられた、と思った。

うちではあの指名は出来ない

指名できるタイガースさんが羨ましい」

それを内部で影響を与える人間が

あのような発言をするのは如何なモノか。

 

セケンでは評判の良いF川さんの解説だが

私は違和感を抱くことも多い。

失敗の許されない重責を長年担い

またそれを実際に具現化して魅せてくれた

素晴らしきクローザーならではの発想だけども

世のあらゆる事どもに当てはまらないことは

弁えた方が良い。

 

2021年のドラフトについても見てみよう。

この年はサウスポーの大豊作とされた。

ドラフト1位で3名、ドラフト2位で4名

こんなことは滅多にない。

ところがここまで目を見張る大活躍を

したサウスポーって誰もいないのだ。

評判とのギャップ、スカウト活動の難しさ。

 

やり玉に挙げられたタイガースのサウスポーは

全体の7番目で指名されたサウスポー

ノーコンだがスケールを買ったわけで

この結果は決して

スカウトが責められるべきではない。

むしろ同スカウトは3位(全体8番目)で

桐敷拓馬を連れてきている。

昨今のピッチングは、他の7人をごぼう抜きで

同期サウスポーナンバーワン

と言っても良いだろう。

 

マイナス思考、そればかりを論うのは

今後の失敗に繋がる、今のタイガースは

理想的でバランスの取れた

スカウティングが出来ている。

全部成功なんて幻想を追わず

タイプの違う選手を集めることが

成功に繋がっている とも言えるのだ。

冒険を恐れていたら良いスカウティング

第一関西らしいオモロイ

魅力あるチームなぞ作れない。

どうか雑音に惑わされないで欲しい。

連れてきた選手は全部成功することはない

プロはキビシイ世界

こんなことでスカウト活動が

萎縮しないで欲しい。

 

最後にダメを押しておこう。

F川さんの言、どこがアカンのか。

彼の発言を

「(アマ時代のノーコン指名は)

下位ならば良いが上位なのが問題なのだ」

と解釈してみよう。

これもオカシナ話だが敢えてね。

青柳は5位だから良いのであって

S投手は2位や3位だからアカンのだ、と。

ならば2017年ドラフト2位の

髙橋遥人を否定するのか。

2019年ドラフト3位の及川雅貴も。

素材の良さは認められたが

最終学年では救いようのない

ノーコンだった。

二人をスカウトしたのは問題のサウスポーを

連れてきたのと同じスカウトなのである。

プロではノーコンの懸念を見せなかった。

2021年ドラフト2位も

この成功を見て、タイガースなら矯正できる

だろうと大化けを見込んでの指名

これこそが良い『流れ』なのだ。

何度も繰り返すがスカウトは見込み違いが大半

 

髙橋遥人のスケールを見たか!

大学時代の危うさに眼を瞑り

連れてきただけで

彼は表彰ものの良いスカウトだと断言できる。

K児流だと髙橋遥人はタイガースに

存在しなかったんだよ。

こう書くと

「いや同じノーコンでも

良いノーコンと悪いノーコンが」と

F川さんは仰るかも知れない。

それは傲岸、野球評論にありがちな結果論

野球関係者が乱発する

意味なき形骸化した

「流れ」と同じく妄想に過ぎず

将来性を完全に見抜けることなぞない。

NPBの歴史が証明している。

スカウトは見込み違い、失敗の繰り返し

だからこそ面白いのである。

 

とにかく俯瞰してものを見ない

長期でものを見ない

批判が多すぎる

(たかが)プロ野球評論でも

社会現象でも

共通点を感じて仕方がない。

 

現実はカオス、線形にはなり得ぬ事が

多いにも拘わらず

ごく一部をクローズアップし

チェリーピッキングする愚。

 

ウイルスゼロ幻想を追い

押しつけたセンモンカ

失敗ゼロの幻想を

したり顔で押しつける

野球関係者。

この両者の場合は

ゼロなんてものはあり得ないし

目指す必要もない。

これを弁えるだけで随分違う。

息苦しさから解放され

物事は良い方向へ回転し始めるよ。

 

必要なのは失敗を許容する度量。

当ブログで繰り返し訴えている

不自由を目くじら立てて排除せず

共存する思想

『不自由を障害に変えない』は

根本的に同じ。

失敗は成功の母

不自由も天からの授かり物

右を向いても左を見ても

今はこれにあらゆる方面で

悉く欠けているような気がします。

 

発想一つで見える世界が変る。

断っておくけど同じ水が3つあって

2つに「おいしい」「まずい」と声をかけ

1つは無視すると

それぞれ腐り方がちゃうんやでとか

江戸しぐさとかの

オカルトとはちゃいまっせ。

むしろこれらを盲信することが

ウイルスゼロや失敗ゼロのオカルトに

繋がっていると思っています。