☆ 傘になれよと……
3年前に触れた際は、円谷公式チャンネルで
全編公開されていましたが、今は消滅。
この動画が比較的内容をつかみやすいです。
大雑把に言うと
宇宙人であるという噂を立てられ
迫害を受ける少年のお話です。
3年前脚本家の上原正三さんの訃報を受け
あの天声人語でも取り上げられたのです。
これって、現実に起きていませんでしたか。
少年を「マスクの出来ないこども」に
置き換えてみましょう。
動画では子ども同士による
イジメがえげつない、と
解説が加えられていますし
サムネもそれが強調されたもの
となっていますが
大人はどうでしょうか。
この少年には パンを売らない、
怪獣より怖い表情のオバハンと
少年の追い出しを図る、
目のつり上がったオッサンたち
これは 基本的人権の侵害
食べ物を売らなければ死んでしまいますし
住居も同様、少年にとっては死活問題です。
私はずっと書き続けていますが
子どもより大人のイジメの方が陰湿なのです。
どんなキレイゴトを言ったところで
己を振り返らねば
イジメなどなくならないのです。
「砂の器」や「怪獣使いと少年」
だと共感を呼びますが
現実問題だと意外に気づかずに
見逃されてしまうのです。
イジメのいくつかは
偏狭な正義感から生まれます。
この場合は
「少年が地球人ではないのではないか」
「地球人ではないものは、
地球に害を及ぼすのではないか」
という凝り固まった正義感、偏見です。
今回のウイルスも同様です。
「子どもたちがウイルスをまき散らす」
「そのことで死者が激増する」
それこそが、センモンカがまき散らした
科学的根拠のない謬見であること
は散々指摘した通りです。
『危機において寛容性がなくなると、
社会的排除の方向に社会が向きがち』
なのです。
百歩譲って「私の指摘が間違っている」
と考えても良いです。
しかし、その場合でも
『だって、うちパン屋だもん』
と自然に明るく振る舞った
お姉さんのようにさりげなく
傘を差し伸べる大人がたくさんいるような
世の中であって欲しいですね。
現実はどうなっていますか?
これまでにないルールを押しつける場合
きめ細かな配慮とセットである必要があります。
今の世の中は、それを一切忘れて
目を三角につり上げながら
ルールを押しつけることのみに
偏ってはいませんか?
過去記事
このドラマは『傘』が象徴的アイテムとして
随所に使われています。
さしだした同じ傘
よそう降水確率 ほぼ 0% の日にあ
なだらけの傘で外出を強要するくらいな
ら もっと配慮すべきことがあるのです。