砂時計ならぬ
スラ時計です^^;
行く川のながれは絶えずして
しかももとの水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは
かつ消えかつ結びて
久しくとどまることなし。
世の中にある人とすみかと
またかくの如し。
鴨長明 方丈記
当たり前とされた規則に従うのが
得意な日本人。
それを疑ったであろう鴨長明。
ある種の特権階級にあって
世捨て人、隠遁生活に入った鴨長明と
現代で同じ事をするのは難しい。
しかし、惹かれる文章である。
自然をありのままに受け入れ、従い
自然に生きる。
私流の拙い表現だと
不自由は受け入れて障害に変えない生き方。
この2年は、これにひたすら抗った世。
鴨長明が生きた時代は
大河ドラマ鎌倉殿の13人と同時期。
彼の生きた61年間に災厄による改元が
なんと23回もあったという。
災厄は疫病が7回、地震と火災が2回、
飢饉が1回、水害が1回、戦乱が3回。
とりわけ疫病の多さが目を引く。
母の命つきたるを知らずして
いとけなき子の、なお乳を吸いつつ
臥せるなどもあり。
今回の騒動とは違う。
これと同じ悲劇は
疫病そのものではなく
対策による弊害によって起こったのは
頭に入れておかねばならないだろう。