「いい気分が、いい現実を引き寄せる」
スピリチュアルや引き寄せの法則では、よくそう言われる。
私も、必死で信じようとした。
「私はいい気分でいなきゃ」
「落ち込んじゃダメ。悲しんじゃダメ。怖がっちゃダメ」
「そんな気分でいたら、悪い未来を引き寄せてしまう」
そうやって私は、感情の底にいる本当の自分をなかったことにして、
コーヒーを淹れたり、作り笑いをしたり、表面だけ“ポジティブな自分”を演じていた。
でも、心の奥ではずっと泣いていた。
怖くて、悔しくて、怒りを抱えていて。
それを感じた瞬間に、「あっダメ、そんな感情出したら、変なもの引き寄せる!」って自分にブレーキをかけてた。
そのうち、自分の“本当の感情”そのものが、疎ましくなっていった。
「私、こんな気持ち感じちゃいけない」
「私、こんな風に怒っちゃいけない」
「私、こんなふうに悲しんでたらダメ」
気づいたら、私は自分を感じること自体に罪悪感を持っていた。
そしてそれが、人間関係の中にも影響を及ぼしていった。
自分の心を乱してくるような人、感情を揺さぶってくる人が、憎くて仕方なかった。
元夫、同僚、わかってくれない人たちに、イライラして、怒りをぶつけていた。
自分の中に抑えていた感情が、外に投影されて噴き出していた。
私が気づいたことがある。
それは、「無理やり気分を上げてると、奈落に落ちる出来事がセットでやってくる」ということ。
たとえば——
元夫と「関係を修復できそう」と少し希望を感じていた矢先、
突然、彼が前の彼女とよりを戻した。
その彼女と娘と義家族との“新しい家族の風景”を、私の目の前で見せられた。
心の奥までズタズタにされた。
またある時は、私の自己表現の活動。
YouTubeで発信を始めて、登録者がグンと増えて、希望が見えた。
「維持しなきゃ」「上がった気分をキープしなきゃ」と頑張れば頑張るほど、
再生回数は落ち、心はすり減り、苦しさは加速していった。
気分を“ヒューッ”と無理やり上げると、
その反動で“バーン”と地面に叩きつけられるような現実が起こる。
まるで、感情のバネを伸ばして伸ばして、限界を超えたあとに反動で潰されるような感覚。
無理にポジティブを演じることは、自分を裏切ることだった。
そうして私は、自分の軸を見失い、心も体も壊れた。
帯状疱疹になり、肺炎にもかかり、限界を迎えた。
でも、そこから私はやっと気づいた。
「ニュートラルでいることの尊さ」
無理に上に行かなくてもいい。
まずはただ、ここにいる。今の自分に「ありがとう」と言って、深呼吸して、
今この瞬間の“心の天気”に、ただそっと寄り添う。
感情は、敵じゃない。
怒っても、悲しくても、怖くても、それが“今の私”。
そこから始める引き寄せの方が、ずっと地に足がついていて、現実に優しい。
もしあなたが、今ふわふわしてるなら——
無理に明るくならなくてもいい。
自分に優しくなろうとした瞬間から、もうそれはエネルギーの選び直しになっている。
“気分を選ぶ”って、
感情を捨てることじゃなくて、
その感情を連れて一緒に立ち上がることなんだと思う。
この気づきが、いつか誰かの支えになりますように。
そして、もう無理に上がらなくていいよって、あの頃の自分にそっと言ってあげたい。
ソフィア
