”みんなでこの問題をやってみましょうよ。” | 中学入試と医学部入試の道の駅

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この問題の解答編です。

 

①の既約分数の個数に関してです。

180を素因数分解すると、180=2^2×3^2×5となるので、約分できるとすれば、2or3or5です。

つまり約分できない分数は、2の倍数,3の倍数,5の倍数のいずれでもないものです。

1~180に関して、

2の倍数は、180÷2=90個

3の倍数は、180÷3=60個

5の倍数は、180÷5=36個

2と3の公倍数は、180÷6=30個

3と5の公倍数は、180÷15=12個

5と2の公倍数は、180÷10=18個

2と3と5の公倍数は、180÷30=6個

なので、

180-(90+60+36-30-12-18+6)=48個

となります。3種類のベン図での解法ですよね。

これは最も一般的な解法だと思います。

 

その他にオイラーのΦ関数を使う手段もあります。

 

これは・・・

180までの中の2の倍数は全体の1/2なので、それを除外すると、全体の1/2が残ります。

残った中では3の倍数が1/3あるので、それを除外すると、2/3が残ります。

また残った中では5の倍数が1/5あるので、それを除外すると、4/5が残ります。

 

結果として、180×1/2×2/3×4/5=48個

ということになります。

 

 

次に合計に関して、考えてみます。

 

これもベン図での解法を、総和として使っても構いません。それが最も一般的な解法でしょう。

 

また、2.3.5の最小公倍数である30まで該当する数字を列挙してみる方法もあります。

 

1.7.11.13.17.19.23.29ですので、1~30での合計は120となっています。

31~60では、すべてが30増加するので、120+30×8=360

以降も同様に、初項120 公差240 項数6の等差数列の和を考えて、

120+360+600+840+1080+1320=(120+1320)×6÷2=4320

分子の和が4320なので、4320/180=24

 

このように考えるのが、中学受験では一般的でしょうか。周期算というものですね。

複数路線のバスが同時に発車する問題、点滅する複数の電球が同時に点灯する問題などで有名なあれです。

 

そして今回の問題の最もクールな答えは・・・48×1/2=24と解答する方法です。

この解答を寄せてくれた人もいました。

なぜこのような答えになるのか・・・是非考えてみてください。

 

いくた