中学入試のスカラー(特待生)について計算してみる | 中学入試と医学部入試の道の駅

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2019年に金城学院中学がスカラーを導入したときには意外でしたね。金城のイメージとスカラーのイメージが合わなくて。

 

スカラーが入試要項に明記されている学校について、その難度を評価してみます。

 

評価方法として、日能研のR4偏差値と正規分布表を使います。

 

一例として、金城学院中学について考えてみます。

 

2023年度は、

受験者 989人

合格者 680人 

スカラーA 50位まで

スカラーB 200位まで

日能研R4 43

 

となっています。

 

まず、受験者に対する合格者の割合は68.7%。正規分布表によると、これは偏差値45.1に相当します。

 

つまり、金城の日能研偏差値は43ですが、受験者を母数として考えると偏差値45.1で合格したということです。この差の-2.1を調整値とします。

スカラーAは上位5.05%なので正規分布によりこれは偏差値66.4

スカラーBは上位20.2%なので偏差値58.4

 

これを日能研偏差値との調整値を勘案すると、

スカラーAは64.3 スカラーBは56.3

となりました。

 

この計算方法には問題点もあります。

そもそも金城の受験生には、かなり上位の生徒も含まれているので、もう少し難しいのではないかとも感じます。

しかし、日能研R4偏差値と合格者最低点を同レベルと考えて基準にしたので、これは厳しすぎるという感じもします。

この2つの影響が打ち消しあって、いい感じになっているのではないかという想定です。

 

同様の計算方法で、いろいろな学校のスカラーと一般合格を混ぜてみました。

 

滝中学特待 77.7

海陽特待 68

愛知中学特奨A 64.8

金城学院スカラーA 64.3

名古屋中学スカラー 63.9

鶯谷中学特待 62.9

南山女子 61

愛知中学特奨B  60.4

東海中学 60

滝中学 60

金城学院スカラーB 56.3

愛工大名電特奨 56

名女特奨 54

高田中学 53

名古屋中学 52

愛知淑徳 51

南山男子 50


 

整数であるのが日能研R4偏差値です。小数点以下まであるのが、幾太郎換算値での推定偏差値です。

なかなかあり得る数字になりました。

ご覧のとおり、やはり特待は厳しい数字ですね。


今日の計算はどうでもいいことではありますが、スカラーを取れたときにはその価値を感じることが出来ますし、そうでなくても悲観することではないということの根拠としてあげました。

 

いくた