高校教育の多様性に関する話 | 中学入試と医学部入試の道の駅

中学入試と医学部入試の道の駅

小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。


フィギュアスケートの紀平さんはN高校の生徒なんですね。

私は高校での学び方については、多様性があってほしいと思います。その上で高校が後期中等教育機関であることは間違いのない認識であってほしいと感じます。

世の中には非常に頭の硬い人もいて、高校を過大評価していることもあります。高校に通い人間関係を学び、成長することが不可欠・・・という、どこかで聞いたことがあるような神話を信じつつける宗教が存在します。
そんな古典的宗教信者には言ってあげたいのですが、高校に通うことで得られる人間的成長幅はどれくらいでしょうか。大したことないでしょ。まあ同世代の人と和することで、大外れな人間にはなる可能性がやや減少するかもしれないですが。

高校は教育機関なんですよ。学問をするところです。結果として人間的な成長があるかもしれないし、そうでないかもしれない。
例えば、紀平さんは高校に通う時間は少ないでしょう。でも人間的成長ファクターが足りないかといえばそうでもない気がします。高校以外の場所にその人にあった成長を促してくれるファクターがあれば、高校の友達とタピオカドリンクを飲むことは不可欠じゃないですよね。

更に踏み込むのであれば、高校の教育機関としての価値も絶対的なものではありません。高校に通わなければ勉強ができないわけではないですから。
私はこれまでに高認生を何人も医学部に入れてきました。高校に行かなくても大学に行くことには差し支えありません。高校に通う以外の方針を学習の軸にすることも全然悪くないことなのです。

高認生が高卒生と比較して人間的成長が足りないかといえば、もちろんそんな事実はありません。むしろ様々な経験が成長を促した形跡もみられます。
こうした事実から考えると高校に通うことに拘泥する意味は見当たりません。

でもやっぱり高校に通うことにも大きな価値はありますよね。高校生活を送ったという事実も人生の中での貴重な経験だと感じます。


様々な選択があります。

全日制普通科に通うということ、職業科を選ぶこと、N高校のような選択、高校に行かないで独自の道を選ぶこと

すべての道に同等の尊さを感じます。
そして私自身は、東海高校を卒業できて良かったと思っています。

いくた