大学院を卒業したのはもう20年以上前のこと。就職氷河期を少し過ぎた辺りで、まだまだ良好な就活環境とはいえない時期だった。そのときに感じたこと。やっぱり就活には学歴が重いこと。
私の研究室の同期は私以外に4人いたけれども、トヨタ・日産・デンソー・日本特殊陶業と次々に有名企業に内定を決めていった。大学や研究室の先生の推薦をもらっているから、実にスムーズな就活だった。
そして当地区はやっぱり自動車産業のメッカであることはあるよね。4人共に車が好きだったので、その方向がよかったということもあるだろう。
名古屋圏はどの会社も大なり小なりトヨタ系だから、車に興味のない私は地元を離れることにした。いろいろな会社の入社試験を受けたけれども、その時にもやはり学歴の重さは感じた。私の入った会社も倍率は40倍くらいあったのだけれども、一次面接終了時点で2倍くらいにカットされてしまっていることを人事の方から聞いた。一次面接なんて、会社説明会の直後にやったものだったから、ちょっと小話をしただけだった。それで20人に1人しか合格できないということは・・・そういうことだわ。同期の名簿には東大京大のマスターが多数。最低ラインがMARCH、リアルな世の中だった。
私が勤めた会社は半導体関連のメーカーだった。大手だったからやっぱりいろいろと優遇されたものだったね。残業手当はもちろん満額だったし、休みはほぼ完全週休二日だし、その他福利厚生もしっかりしているし。ブラックな会社も多いことを聞くと、なんと恵まれていることか。
今でも就職に関して相談を受けると
「とりあえず大きいところに行ってOKe」
と言っている。必ずしも正しいアドバイスではないが、概ね間違ったアドバイスでもないとは思っている。大手に入って、世の中を見てから、転職を考えることもありだし。実際に、会社の同期は外国企業などに転職していった人もいる。
私は環境に恵まれていたが、そこを辞めて学習指導員となった。その理由は・・・また明日。
いくた