中学受験の御家庭の皆様へ | 中学入試と医学部入試の道の駅

中学入試と医学部入試の道の駅

小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。


いよいよ明後日がその日となりました。長いようで短いようで、親御様には長く苦しく、それなのに名残惜しい時間なのかもしれません。

中学受験への道を歩み切ったのは、子供達の努力があったからに他なりません。しかし、それと同じくらい、もしくはそれ以上に皆様の御尽力があったこと。それがなければこの道は成り立たなかった。

私自身、この道の案内人を長きに渡り務めておりますが、いつも親御様方々の御子息に対する深い愛情に頭が下がります。
中学受験は、子供の才能と努力がなければ出来ませんが、それだけでなく、親御様の深い気持ちが欠かせない要素でありました。私も生徒に愛情を注いでいるつもりですが、それは皆様の何十分の一にもなりません。
エンジンがかからない子供にイライラしたこと、周りから批判されたこと、この道を行くことに疑問を持ったこと、どんなことがあっても不動心で強く温かく見守り続けた皆様は、もうそれだけでレジェンドです。

子供のために道を創ってきたのが親御様、その道を一生懸命に歩んだのが子供、躓き転んで擦りむく子供、それを心配しながら見守ってくださったのも親御様、私達は道の彼方から手招きしているだけです。


これから子供達は、晴れ舞台へと向かいます。そして、いわゆる合否という結果が発生します。もうみんな合格でいいんじゃないかと思うんですけどね。

不合格でも本当に誇らしいじゃないですか。こんな立派に育ったんですから。子供にもお母様にも、私は勲一等大綬章を差し上げたい。
お母様にはお願いしたいのです。不合格になったときにこそ褒めてあげてほしい。素晴らしい努力を魅せてくれたことを称えてあげてほしいのです。
受験の合否は本人次第かもしれませんが、受験の成否はお母様次第だと思うのです。

どのように計算してみても、統計上では第一志望に合格できない子供は合格できる子供よりも多いはずです。ツライ想いをする子供は過半数どころではありません。そして同様にお母様もツライ気持ちになるでしょう。でもお母様には、優しい女性と書いて、女優であることをお願いしたい。

もし仮に自分の子供が合格するという稀な幸運に恵まれたならば、もちろんそれも褒めてあげてほしい。それは努力が評価された瞬間だから。褒めてあげることで次の勝利への渇望にもなるでしょう。
しかし、そのときに同時に、これからの道に対して謙虚な気持ちを持たせてあげてほしい。あなたの学籍が、多くの学友の涙の上に成り立っているという事実を伝えてあげてほしい。
そうすれば、これからの道も姿勢正しく進んでいけるでしょう。

あと数日、親御様にとって大変な日々だと思います。最後まで温かく見守ってあげてください。
私はただただひたすらにご武運を祈っております。

いくた