今年もこの日が近づいてきた | 中学入試と医学部入試の道の駅

中学入試と医学部入試の道の駅

小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

東海地区の女子校最難関、南山女子部の入試は今週土曜日。志願者数670、合格者が去年と同じ180ならば、倍率3.72。昨年よりは志願者数は減少したが、一昨年並に戻っただけ。
これは全国的にみてもかなり高い。受験者の実に73%が涙を飲む試練だ。

私も何度も何度もこの壁に挑戦して、可愛らしい女の子を悲しみに突き落とした。苦渋を舐めさせられ続けた。

普通の子ではなかなか越えられないんですね。何か持っているものがないと、南女の称号を得ることは難しい。
程々能力があり、よく努力をすることができて、愛知淑徳に入ったらトップの成績だった生徒も駄目だった。

南女に合格できないということでも悲観することはありません。73%のマジョリティなのですから。むしろ南女に出願する670人の1人になったこと、南女の挑戦権を得るまで努力できたことは、スペシャルなことでしょう。
そんな素晴らしい子供に不合格の烙印を押してしまうのが、この中学入試という厳しい世界です。

親御様にはお願いしたい。子供が夢見て歩んできたこの道の素晴らしさを称えてあげてほしいのです。高々合否などというもので、この努力の価値を決められるものではありません。しかし、やはり不合格の烙印は、子供の心を大きくえぐりとります。そんなことは大したことではないのに。努力してここまで歩を進められたことを最大限に褒めてあげてほしい。


南女に合格できたのなら、それは一つの奇跡です。この奇跡に奢ることのない人生を歩んでほしい。自分の学籍が多くの学友の涙の上に成り立っていることを理解して、謙虚な姿勢で努力してほしい。
中学受験では勝利しても、その後に正しく育っていかなければ、それは霞んだ過去の称号ですから。

そして南女を受験する御家庭にくれぐれも呉々もグレグレも申し上げたい。合格できたときには、塾への連絡は簡単な電話連絡で済ませてください。絶対に直接塾へ行って伝えるようなことはしないでください。

来週は、東海・滝の入試が控えています。男子はラストスパートしていますし、女子は南女に不合格だった人は滝での捲土重来を狙って泣きながら戦っています。邪魔しないでください。

塾への報告は、滝の後でお願いします。こういった最低限の作法は、関東関西地区ではしっかりと塾からも伝えられていますが、東海地区では曖昧なことも多いので、お話ししておきました。
万一この禁則を犯す人は、幾太郎権限で合格を取り消します。

南女に合格しても、滝を受ける人もいますが、その時には出来れば塾にはもう来ないでほしいところです。他の生徒の気持ちを慮ることのできる中学生になってほしいです。

いくた