私のカレンダーには、東海中学の入試まであと64日と書いてある。
中学受験生の長くつらい戦いもあと少し。
人生初の受験。受験と向き合ってここまできた小さな戦士達に、いつもいつも感動をもらってきた。
受験は必ずしも努力が評価される世界ではない。むしろ努力が跳ね返され、何の評価も得られないことの方が多い。そんな厳しい世の中を弱冠12歳で生き抜いてきたわけだ。その道のりを評価しないことはあり得ない。
受験勉強を始めた頃は、まだまだ弱々しい足取りだった。重い鞄を背負ってか背負われてか、塾の入口に吸い込まれていった。
今はもう立派な受験生。以前のあなたとは別次元の別人だ。
受験と引き換えに何を捨ててきた。楽しい夏休みを捨てて、友達と遊ぶ時間を捨てて、ゲームや漫画の時間を捨てて、楽しい家族団欒の時間も捨てて、睡眠時間も削り。
これは比叡山の修行だろう。生まれ変わったら、最澄になるわ。大阿闍梨様と呼ぼう。
いやいや、捨てきれなかった欲もあるだろうよ。ゲームや漫画を隠れてやっただろうか。でもそれでもその時間でも勉強のことが頭をよぎっただろう。受験の戦いが始まってから、本当に心から楽しめる瞬間があっただろうか。
そんなあなたの戦いは、もうここまで来れたことだけで勝利したと言って間違いない。全員が勝者である。心から歓喜の声を上げる権利がある。
しかし、受験の神様は非情なルールを決めていらっしゃる。受験には合否というものがあるらしいのだ。2月の勝者である諸君を、合格と不合格に分けるという最低な裁定を下す。
しかし、これは神様が意地悪をしているわけではない。神様は諸君の健闘を最後までご覧になり、その御褒美として、諸君それぞれに一番合った道を示してくださっているのだ。この御褒美を受け取れるのは最後まで頑張った人だけだ。その権利があるのは、同じ六年生の中でもごく一握りの人だけ。
だからあとは最後まで出来る限りの力でやっていけばいい。合否は気にすることはない。諸君の努力はそんなことで評価されるものではない。
でも一つだけ忘れないでほしいことがある。諸君がここまで来れたのは諸君だけの努力ではない。周りの人が尽力してくれたお陰でここまで来れたのだろう。お父さんやお母さんが諸君のためにしてくれたことは、数限りなかっただろう。
そのことに感謝を忘れないことだ。受験の神様は、感謝する心もご覧になっている。
残りの受験生としての時間は、思う存分楽しんでほしい。つらさも含めて全部が全部、諸君にとって生涯忘れられない時間になるだろう。
いくた
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