『空想より科学へ』(5) | 哲学系ダイアリー

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哲学関連の勉強日記です。

資本主義社会における生産の特徴は、無政府性です。
このことは、資本家たちにとって、機械をたえず改良すること、そして、生産力をたえず高めることを強制するのです。
その結果、次のような事態になるといいます。

市場の拡大は生産の拡大と歩調が合わない。衝突は不可避となる、しかも、資本主義的生産方法そのものを破壊しない限りにおいては、ほかに解決はありえないから、この衝突は周期的になる。資本主義的生産は新たな「悪循環」を作り出す(77頁)。

エンゲルスは、資本主義社会では、生産手段は資本へと転化されなければ、その機能を果たせない、と考えます。
この必要性が、生産手段と労働者との間にある、というのです。
このために、生産の物的動力と人間動力とが結びつかない。
それは、生産手段が機能しない、労働者が労働して生活できない、ということです。
資本主義的生産方法には、こうした生産力を管理するだけの力がないのです。
そしてこの生産力は、次のようになります。

これらの生産力自体は、ますます強力に、この矛盾の止揚を求める、つまり資本としてのその性質から自ら解放されることを、社会的生産力としての彼らの性格が事実上においても承認されることを求める(79頁、強調原著)。

生産力自体も、もう、そうした器に納まりきれない、といったところでしょうか。
(※「止揚(しよう)」というのは、「矛盾する諸契機の統合的発展」のことです。難しいですね。
何か矛盾する二つ(A,B)があるときに、片方を捨ててもう片方を選ぶのではなく、いいところを合わせて新しい段階(C)へ至ることです。そのとき高い段階には、低い段階も含まれているのです)