歩き始めた人 | フィラデルフィア ICM 便り

フィラデルフィア ICM 便り

ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

昨日の午前はクライアントと二時間ほど、ハウジングアプリケーションに取っかかり。

アプリケーションには、クライアントに関して様々な情報を記入する必要があります。

犯罪歴やドラッグ、アルコール依存の経歴なども含めてね。

今年、更新されたハウジングアプリケーションでは更に、クレジット履歴まで記入しなければいけないようになってます。

これをDepertment of Behavioral Healthの担当課に送って、査定を待つんです。

この後、うまくいって承認されたら更に、いくつものステップが待ち構えていて、実際にクライアントが住むところを得られるのは、楽なプロセスではないの。

このハウジングアプリケーションも大きく分けて、ふたつの違う道があるんだけど、それは説明するのも大変なので、そのうちに。

昨日のクライアントは自分でアパートを切り盛り出来る能力のある人なので、アパート希望で提出します。

長年、ドラッグから抜け出せなくて、苦悩の連続の年月だったけど、なんと、

今ではドラッグを断って、2年になるのです。

昨日もクライアントと色々と話。

多くのクライアントがそうであるように、この人の育った家庭も親のドラッグ中毒や暴力などにまみれた崩壊家族で、難しい状況に浸ってきた経歴の人です。

ドラッグを断って、自分の人生を変えたいというパワーが溢れてきたこのクライアントは、自分の健康管理や目標の設定に積極的に取り組んでます。

そうしていると、何と言うか、皮がむけてくるんですよ。

ネガティブに向いてたエネルギーが大回転してポジティブにひっくり返ると、その人本来の気質や隠れていた才能が素直に現われてくるの。

このクライアントは優れたビジネスマネジメント能力と交渉能力を秘めているのが分かってきた。

数年前は気が短くて、他人ともすぐに諍い、ストレスに遭遇すると即、ドラッグだった人です。

泥沼人生で高校も中退の人。

今や、学歴を取りたいという目標ができたこの人は、このまま頑張ればもっと先までいける人。

サンクチュアリになるアパートを見つけて、歩き始めた道をどんどん先まで行って欲しいです。

いつも思うけど、クライアント達の底力は凄い。

映画になりそうな人生を送ってきたツワモノたちがいっぱいです。

未だに学ばされてる毎日です。



病院の側壁の巨大な壁画。

フィラはホント、あちこちの街角に大小の壁画が見られます。

どれも絵にメッセージが込められていて、かなりのレベルです。