予測不能の... | フィラデルフィア ICM 便り

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ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

数日前に、フィラのすぐ外に位置する病院で、発砲事件があり、一人が亡くなりました。



亡くなったのは、いきなり病院内で発砲した患者に付き添っていたケースワーカー。


(写真はニュースより)

この患者は犯罪歴がある上、銃を持ち歩く習慣があることも分かってたそうです。

この日、この患者はいつものように精神科医とのアポにケースワーカーと病院を訪れたわけです。

本人は、この日はイラついていて、医者を殺して、大量殺人をしてやろうと、もろくんでいたようだとのこと。

いきなり発泡して、ケースワーカーが倒れた後も、凶行を続けようとした患者。

ここでビックリの展開です。

なんと、精神科医は銃を持っていて、それで応戦したんですよ。

患者は取り押さえられました。

警察のスポークスマンは、

医者が病院に銃火器を持ち込んでいるのは問題だが、このケースに限っては、これが大量殺人を防ぐ助けになった。

と、コメントを出しました。

びっくりした。

この銃で応戦したセンセイ、知ってるんですよ。

以前に、クライアントがそこのクライシスセンターで、このセンセイに診てもらったことがあるんです。

この事件は、私達ICMには人ごとではありません。

今日は、ミーティングでこの事件について議論となりました。

実際、どのICMも少なくとも一度や二度は、ヒヤリとする経験を持ってます。

私もムロン、ありますよー。

オフィスでクライアントと話をしていた時に、ドキッとしたことも。

クライアントが居住まいを正したさいに、コートの前がはだけて、チラリと何かが。

そこに何か入れてるの?

って、聞いて、見えたものを出させて、仰天。

大きな出刃包丁!! 叫び

クライアント曰く、

どこだったかで見つけて、護身用に持ってる。

その頃、そのクライアントはまだ路上生活者で、メンタルイルネスの症状がかなり不安定。

いきなり怒鳴り出して、止まらなくなることもしょっちゅうあったので、

ヤバイ!

って、思いましたよ。

即効、取り上げて、届かないように、デスクと壁の隙間に蹴りこんだワ。

その日は早々にクライアントとの話を切り上げてお帰り頂き、警備に包丁を始末してもらいました。

クライアントには、エージェンシーに武器持ち込み禁止を言い渡し、そういうものは護身になる確率より、トラブルに巻き込まれる可能性の方が大だから、と言って聞かせました。

でもその人は、それからも数年はナイフやボックスカッターなど、密かにポケットに忍ばせるのをやめませんでしたね。

今回、犠牲になったケースワーカーは本当に気の毒なことです。

この事件は、コミュニティでクライアントと活動中に何が突発的に起こるか分からない、

という、この商売のリスクを改めて思い起こさせるものでした。