Harry Potter "Half-Blood Prince"を見てきた。

午前中は映画が一人6ドルと格安な上、すごく空いていて快適。

日本だと足が伸ばせないから長い映画だと疲れるけど今日は中央の廊下のすぐ後ろの席で足を伸ばして見ることができた。

映画のほうは、ぼくはHarry Potterが好きで特にこのHalf Blood Princeは最後の意外な展開がすごく気に入っていたので、映画はどうかな?と思っていたのだけど映画もなかなかよかった。

ハリーポッターは映画によって監督が異なるので面白いのとそうでないのの差が結構あるんだけど、今作はいいと思う。見所にはちゃんと時間を使って小説を読んだことがなくても楽しめるし、切るところはばさっときってメリハリをつけている。小説とは全然違う展開になってしまう部分もあるけど、1,000ページもある本を2時間ちょっとの映画にするにはやっぱりそれくらいしないとダメなんだろう。

Harry Potterは5作目あたりから単に子供向けのファンタジー小説ではなくなってきて、人間界と平行して存在する魔法世界という道具たてを使って現実を鋭く風刺する内容になっているのが面白い。

ホグワーツ魔法学校の先生たちはどれも「教授(プロフェッサー)」と言われているんだけど、大体において何がしかの欠点を持っていたり失敗をしたりする。それは世界で一番偉大な魔法使いといわれる校長ダンブルドアも同じ。先生だから偉くて間違うことはないというのは幻想なんだね、という作者の姿勢がよく分かる。

一方、人間くささのある先生像はとてもリアリスティックで親しみやすいし、個々のキャラがうまく差別化されていて魅力的だ。もちろん一番のキーはプロフェッサー・スネイプで、ぼくも好きなんだけど、なんでそうなのかを書くとネタバレになるので止めておきます。

後は、役所とか、そういうものへの風刺も結構ある。魔法世界には魔法大臣(Minister of Magic)と魔法省(Ministry of Magic)があって、ダーク・ロードたるヴォルデモート対策を行うんだけど、それが魔法省の体裁を保つために歪められ、全然関係のない魔法使いを逮捕してしまったり、果てにはハリーを敵視したり、ヴォルデモートに乗っ取られて「傀儡政権」ができてしまうという体たらくである。硬直した組織の欠点みたいなものをかなり激しく攻撃する内容で、なんとなく役所の人が読んだら気分を害するかもしれない。(それか、全くの他人事と思うのかもしれない)

そんな中でハリーは単にヴォルデモートと戦うだけではなく、魔法会全体を敵に回し、隠れながらほそぼそと抵抗活動を続ける・・・ということで次回につながっていくのだけど、楽しみだ。第6作目までにあった学園コメディ的な要素がもうなくなってしまう(ハリーがホグワーツ魔法学校を出て行くので)のは残念だけど、その分最終回にふさわしいクライマックスになるはずである。

また来年まで一年間、楽しみに待つことにしたい。また今日みたいにゆっくり見られるといいんだけど。

今日は妻と、病院の出産・育児学級に行ってきた。

朝8:30から5:00まで昼休みを挟んでずっとで、久しぶりに一日外にいた妻は大分疲れた様子。

ぼくも一日講義とかを聞くのは久々なのでなんだか肩がこってしまった。


今日の講義は主に(育児ではなく)出産に関する色々だったんだけど、医学上の専門用語が全然分からずに辞書を片手に妻とこそこそ「今のはこのことを言っているんだよね」と確認しながら受講した。


内容としては非常に基礎的なので大体まあそうだろうね、というモノなのだけど、日本語でしか知らなかった専門用語が大分英語でも分かってきた気がしたのでやっぱり有意義だった。そうじゃなきゃ医者と話していても会話にならないもんね。


出産にあたり日本と大きく違うのは、部分麻酔Epiduralの利用が当たり前になっており、90%は無痛分娩で出産するということ。なので、日本ではすっごく丁寧にやる(のだと思われる)ラマーズ法の呼吸指導とかそんなのはほとんどなかった。むしろ麻酔のやり方の選択肢や帝王切開になったらこういうことをやるのでこんな選択肢があるよ、という知識面の勉強が中心で、体操とか、そういうのはまあ自分でやってね、ということか。自然なお産を重んじる日本とは全く様子が異なるみたいだ。


あと、日本と違うといえば病院のゴージャスさで、病院というかホテルにしか見えないエントランスと病室は何度来てもびっくりだ。そりゃ出産は大変だと思うけどこんなところでのんびり過ごせるならそれもいいかもな、という気がする。ただし、日本みたいに1週間も入院するわけじゃなく、順調に出産した場合は2泊で帰されるのだとか。この調子だと授乳とか沐浴なんかも自力で試行錯誤していくしかなさそうだ。


だんだんリアルになってきたけど、いざというときちゃんとできるよう夏休み中にきちっと準備しておこう。








今日は1年ぶりに健康診断に行ってきた。

せっかくなので家から車で1時間弱離れた日本人診療所でやることにして、ついでに近くの日本食スーパー「ミツワ」に行って日本食を色々買ってきた。


シカゴは何故か日本人街がダウンタウンから遠く離れた郊外にあるため、日本関係のものは全部うちから遠い、というのが難点だ。なので、日本関係の食品、雑貨は2~3週に一回の買い物でまとめてすることになる。


このときだけは普段口にできない生魚を食べることができて、急に夕ご飯がグレードアップするのだが、今回は特売のカツオのたたきを買ってきた。特売と言っても1ポンド(=450g)で2千円位するからいっぱいは買えない。50gくらい買ってきて、すごく小さく切って妻と二人で分けた。


でも味は油が乗っていて本当に絶品だった。今がカツオの季節なのかどうかしらないけど、カツオとネギ、しょうがのコンビネーションはなんでこんなにおいしいんだろうか?子供のときは全然気づかなかったけど。これだけで往復2時間ドライブした甲斐があるというもの。


健康診断は特に何もなく順調に進んだんだけど、土曜日でものすごく込んでいて、結局全部で3時間くらいかかった。待っている間が非常に長かったので、診療所の本棚にあった林望「イギリスは愉快だ」を読んだ。


といっても今まで全く聞いたことのない著者のエッセーで、単にタイトルからしてまだまともそうかななと思って読んでみたのだが、うーんと首をひねる場所が多かった。タイトルどおり、イギリスでの出来事をエッセーにしているんだけど、著者のかなりクセのある判断・評価みたいなのが前面に出ていて、できごとそのものの面白さがちょっと薄れている感じ。


まあ、こういう本はイギリスを正しく理解しようとして読むものではなく、著者のモノサシに触れて、「ああ、世の中にはこんなにユニークな考え方をする人がいて、その人がイギリスにいるとこういう事が起きるんだな」と思って読むのが正しいのだろう。


でも、やっぱり村上春樹の「遠い太鼓」に匹敵する旅のエッセーにはなかなか出会えないみたいである。

もしお勧めがあったら誰か教えてください。