ルール1 「やせる」を科学的に理解

食べたエネルギーが消費エネルギーより大きいと太る。逆だとやせる。これがダイエットの基本ルールです。でも実はここには、「新ルール」が存在します。例えば「過剰な食事制限」に「運動不足」という条件が重なると、脂肪だけでなく筋肉も失われます。筋肉は体内の最大エネルギー消費部位なので、結局はやせにくい体になってしまいます。また常に過剰なダイエットをしていると体は防衛本能から脂肪をより多くためこうとします。つまり「ほんの少ししか食べていないのにやせない」という悲劇がおこってしまいます。

一方、同じものを食べても脂肪になりにくい、「新ルール」もあります。


平均的な成人女性の1日のエネルギー所要量は、約1,800kcal。摂取エネルギー量と消費エネルギー量が同じなら体重の増減はありません。


摂取エネルギーをマイナスする

消費エネルギーよりも摂取エネルギーが少ないと、脂肪を消費し始めるのでやせます。


摂取エネルギー量を減らす

1ヶ月で2kgやせる目標を立てたとしましょう。体脂肪を1kgは7,200kcalに相当します。2kgなら7,200kcalX2で14,400kcalです。これを30日で割ると480kcal。つまり1日あたりでは480kcal分ということになります。

480kcalは、成人女性の1日の平均栄養所要量の4分の1強。3食すべてを減らし続けると、かなりのストレスでしょう。おすすめは、1日のうち1食だけを、低カロリー食品におきかえる方法です。カロリーダウンが簡単で、2食はいつもの食事がとれるので、ストレスも感じません。


エネルギーの吸収を抑える

脂肪分は、体脂肪として蓄積されがちです。でも炭水化物も一度に大量に摂ると、血糖値の上昇を招き、体脂肪に蓄積されやすくなります。逆にいえば炭水化物を摂っても、吸収を抑えたり、急激に血糖値を上昇させない工夫をすれば、体脂肪として蓄積される量は少なくなるのです。

余分なエネルギーの吸収を抑える成分の代表としては、食物繊維があります。糖分とコレステロールを包み込み、排出を促すとされています。ウーロン茶や、キトサン、カシアポリフェノールなどの成分も太りにくくする働きがあるとされています。桑の葉エキスには、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあるといわれています。


消費エネルギーをプラスする

体脂肪はエネルギーに変化することで、消費されます。同じエネルギーを摂取しても、消費エネルギーが大きければやせます。


エネルギーの消費を増やす

例えば、ごはん1杯分のエネルギー(約200kcal)をエアロビクスで消費しようとすると、約1時間も続けなければなりません。食事量を変えず、運動だけでやせようとすることは至難の技です。また体脂肪は筋肉の中でしか燃焼しないので、筋肉をつけるためのトレーニングも必要となります。

やせるために必要なのは、筋肉内でより多くの脂肪を燃やすことです。そこで体脂肪を効率よく燃やす「カルニチン」という成分を摂ることで、脂肪が燃焼しやすい体へと導きます。また茶カテキンやオクタコサノールなども成分も、同様の働きがあるといわれています。


来週はルール2 「ストレスと戦わない」についてご紹介したいと思います。



















 次から次へと登場する新ダイエット法・・。それは裏を返せば、いかに多くの人がダイエットに挫折をしているかを示す証ともいえます。

近年、ダイエットに対する心理学的・栄養学的なアプローチが進み「心と体に負担をかけないゆるやかな方法こそが、結局はダイエットの近道」であることが科学的にも明らかになっています。それなのに向上心のある頑張り屋さんほど、自らに無理なプレッシャーを与える方法を選んで、失敗してしまいがちだとか・・。

 ほんの少しのルールさえ知っていれば、ストレスなにしハッピーなままやせるのは簡単です。夢見たスッキリボディに近づくために必要なのが賢いダイエットです。その新ルールを来週からお教えします。

 今週で「ひざ」の痛みについて最終回です。先週の病院での治療の続きですが、日常生活の改善でBMI(*1)により標準体重を求め、オーバー気味である方に対しては減量をすすめられることもあります。減量の際には、水中でのウォーキングがおすすめです。浮力の影響でひざにかかる体重が少なくなり、抵抗が大きいのでエネルギーの消費は大きくなります。さらに、水圧のおかげでむくまないというメリットもあります。この時、前傾姿勢で大またで歩くことがポイントです。前傾姿勢でないと腰を痛めてしまうことがあるので注意して下さい。この方法は減量効果と同時に筋力アップも期待できるので効率のよい運動と言えます。

 そして生活習慣とともに重要なのは筋肉運動です。たとえ軟骨がすり減っても、筋力が強ければ関節への負担は減り、痛みが改善するだけでなく病気の進行を遅らせることも可能です。筋力は次のような簡単な方法でつけることができますので、是非やってみてください。

 まず、椅子に座ったまま片足を90度前に伸ばします。この時背もたれにはよりかかりません。その姿勢で足首は楽な姿位で、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)に思い切り力を込めます。その状態を10秒間維持し、右足と左足で1セットX20回を目標に出来るだけ、1日3回行います。大腿四頭筋を鍛えることで階段の昇り降りなどが楽になり、初期段階の「変形性ひざ関節症」であればかなりの効果が期待出来ます。痛みがある場合でも、急性期(患部に熱や腫れのある時期)でなければ動かした方が痛みは改善することが多いです。

 これから梅雨に向けて湿気の変化や気温が下がると関節に痛みを感じる方は多くいます。冷えると血流が悪くなり、筋肉が疲れ関節を支える力が弱くなることが原因です。対策としては、まず、冷やさないことが大事です。薬局などで販売している保温力のあるサポーターを使用するとよいでしょう。また、使い捨てカイロを使用するとようでしょう。ズボンをはくなど冷やさない工夫もして下さい。

長くお風呂に浸かって、中からしっかりと温めるのも効果的です。腫れと熱がおさまった慢性期であれば、血流をよくすることで筋肉の疲労が取れるのでゆっくり長めに入るようにして下さい。ただし、急性期の場合は温めると逆効果なので、シャワーを浴びる程度にして下さい。

ひざの痛みは日常のケアで十分改善することが可能です。運動や生活管理で上手に痛みと付き合って下さい。


*1:BMI(体格指数)

一般に、肥満は体重と身長から算出する「BMI(体格指数)」をもとに判断される。最も病気になりにくい指数は22とされ、25以上だと肥満。


    体重(kg)
身長(m)X身長(m)
でもとめられます。