私の友人が「糖鎖サプリメント」を飲んでいると言うことで、
これを飲むとどれくらい血糖値上昇をもたらすのか?
それとも血糖値には影響しないのか・・・という
問題(?)に遭遇。
ここで言う「糖鎖」が「単糖」が連なったものなら、
「問題」は、そこにブドウ糖が
1個でも2個でも並んでいるかどうか
だけの問題になって解決です。
並んでいるブドウ糖の数に比例して
血糖値は上がりますね、
通常はそう考えてよいと思います。
どんなすぐれた糖鎖でも、
役に立ちそうにない糖鎖でも、
糖鎖そのもの自体は
私たちの「からだのなか」には入れません。
理由は、「糖の吸収」の記事を見ていただくと
うなずけると思います。
血糖値上昇に大きく反映されるのは
「ブドウ糖」でしたね。
「果糖」も少し上げますね。
ついでに、
糖質サプリメントについてですが、
恥ずかしながら、というか何というか、
わざわざそれを「摂取する理由」が、
私にはわからないのです。
私の勉強不足だったらすみません。
私が糖鎖に関係する研究をしていたのは
二十年以上前になるので、
浦島太郎になっているのだとすると
ゴメンナサイ。
糖鎖に関わる私の論文はたった2本ですが、
J-GLOALで検索していただくと
でていると思います。
僭越ながら、私の考えを書きます。
・糖鎖は糖類のつながったもの。
・細胞膜の表在タンパクからはえた、ひげのようなもの。
・細胞の挙動、ある種の性質を決める因子のひとつになる。
あたりが私の知識です。
私がイメージしている糖鎖が
糖鎖サプリメントの正体だとすると
それを「経口摂取する理由」
がわたしにはわからないのです・・・。
まず、
糖類だから吸収は「腸管から」ですね。
当然、酵素でバラバラに分断されてからの
吸収ですね。
数種類の糖は当然、
吸収後まず肝臓→代謝経路(または血液循環)。
ネットなどで、「糖鎖サプリメント」について
読んでみましたが(ちょっとだけね)、
・・・細胞表面にヒゲのようについている・・・とか、
糖鎖は細胞同士や細胞外から内への情報伝達、
免疫やホルモンの働きなどを調整することで
タンパク質や脂質の品質管理をしています・・・
だから大切です・・・・。
大切だから、じゅうぶん摂りましょう・・・
ということなのだと思います。
でも、ちょっと待ってください。
糖鎖の部品(単糖)が体内に入るわけですけど、
それをいったい誰が必要な配列に並べて
働いて欲しいタンパク質にくっつけるのか。
というよりむしろ、
表在タンパクからはえているひげ・・・そのものは、
つまり糖鎖は不足しているんでしょうか・・・・?
そんなことはないんだと思うんですが・・・。
毎日、想像を絶するタンパク質合成が
連綿と続いているのが
私たちの「からだ」ですよね。
60兆個といわれる細胞が破壊と誕生を繰り返しているわけです。
ふつうの細胞は膜構造で、
それはリン脂質2重層という構造で、
そのなかに表在タンパクというのが浮いていて
そこからヒゲ(糖鎖)が生えてます。
これは細胞ができるときのセットです。
つまり、糖鎖は私たちの「からだ」のなかに
ふんだんにあるのが、大前提ですよね。
それはどういうことか・・・。
糖鎖はどんどん作られていなければ
成り立たない話です。
数種類の構成糖鎖は
ふんだんに用意されます。
それはどこで?
ふつうは肝臓です。
私たちのからだはすぐれています。
肝臓でブドウ糖からさまざまな種類の糖は合成できます。
合成と言うとオーバーですが・・・。
ではその材料からどうやって糖鎖ができるのか?
それが問題です、この話では。
糖鎖(糖の連なり)をつくり出すのは
様々な酵素だと思います。
つまり酵素の組み合わせが
できあがる糖鎖に影響するはずです。
その酵素が糖鎖の種類を決めますね。
私たちのからだはすぐれています。
必要なものは、けっこうつくり出せるんですよね。
そうやって作られたものが
適所で使われれば適正だと思います。
その一連の流れの中で
材料だけたくさんあっても仕方ありません。
さらに壊れた糖鎖を、材料を飲んで再生させるというのは
かなり無理な希望だと思うんですが・・・。
また、
私たちがいただいている肉や魚などのタンパク質にも
糖鎖がたくさん付いてますから、
材料が必要なら、それでじゅうぶんだと思います。
サプリメントでもステーキでも
糖類に関しては、吸収される経路は、
共通だと思います。
その経路は、ただひとつ、
「例のドア」ですよね。
だから吸収しやすい糖鎖を摂取しても
ただ連なっている素朴(?)な糖鎖を摂取しても・・
そんなに有益さ加減には大差ない・・・と思う。
前者が特によいなんて考えにくいのですが・・・。
それよりも、糖鎖を摂ろうという意識は
必要ないような気がしていますが・・・。
糖鎖の組成を決めるのは酵素(と考えているのですが)
その酵素たちは、DNAの指示でタンパク質合成されます。
その情報は、
気の遠くなるほどたくさん配列した塩基ペア配列の
「どこからどこまで」で決まります。
その酵素を使って糖鎖はできあがるはずです。
毎日たくさん製造されてるはずです。
そのシステムに、
無理矢理、材料の糖を組み込むことには
あまり意味がないと思います、たぶん。
私が浦島太郎になっているだけなら
話は簡単なのですが・・・。
浦島太郎を現在に呼び戻してくださる方・・
どうぞ、ご指導お願いします。
新しい考え方を、
真摯に勉強する意志があります。
浦島太郎が間違っていないとしたら・・・、
ゆゆしき問題が浮上します。
あまり意味のない糖鎖摂取のために
高価な特殊(?)食品が流通するのは・・・
気になるところです。
気になっていたことを書かせていただきました。
今日も素晴らしい一日になりますように。