メール2
次の週。。。。。
彼女からのメール
「ごめんなさい、私も嘘を言ってました。。。ドライブ旅行は本当です、もう一度、もう一度だけ確認したかったんです。この人と夫婦で居られるかどうか、どうしてもそれが確認したくて、それで二人きりで出掛けました小旅行へ。。。」
「もう限界で。。。上司に気分転換になるからと進められてそちらへ。。。仕事も辞めるつもりでした。。。精神的にどうにかなりかけてて。。。もう自分でもどうしたら良いのかさえ解らずに。。。仕事中理由も無く涙がこぼれて止まらなかった。。。。心療クリニックへも通いました。。。でもダメだった。。。だから最後の勤務のつもりでそちらへ」
「でも、もう大丈夫みたい、全部貴方のお陰です。。。ありがとう貴方が居てくれて、助けてくれて、本当に行って良かった。」
長い文面には、夕食会に出なかった本当の理由と、実は最終日の翌日に観光する一行には加わらず
ホテルの部屋で窓から見える昨日まで通った会社の社屋を眺めながら
MOONのことを一人考えていた事などが面々と綴られてました。。。。
「本当は伝えたかった、でも出来ない貴方には家庭があり、可愛いお子さんが待っている。。。
辛かったけど、諦めようって。。。そう決めてお別れしたんです、だから最後に一度だけ抱きしめて欲しかった。
ごめんなさい、何も言わずに嫌な顔一つしないで、抱きしめてくれて。。。」
記憶する限りほぼ全文はこんな内容でした。。。。。
そして最後にこう綴られていました。
「貴方のお話しを聞いて、やっと私も決心出来ました、この人と別れます。」
「この人と別れたら、貴方とも連絡を止めるつもりで居ました、歯止めが利かなくなるから。。。
これから伝えるのは、あなたに用意してた最後の言葉です。」
「今度。。。今度生まれ変わったらきっと貴方を探して恋人になりたい、絶対に探し出しますだから。。その時は私をきっと見つけて下さい。」
無理は言いません、ただ、このまま、このままで居て下さい。
それとも。。。わがままですか?
MOONは読み終えるとファイルを静かに閉じた
講習中、時々有った彼女の不可解な行動や会話の全てが
この一通のメールで全て理解出来た気がした。
メール
こうして再び二人は元通りの日常へ戻った。
メールは最初、週2通程度。
それも、さして内容の無い挨拶程度。
変化が訪れたのは、ひと月程経過した日の、彼女からの1通のメールからだった。
「そうそう、今週末は久し振りに、旦那とドライブ行きますネ。」
内容はこんな感じ。
「それは、イイですね、実は私は以前から離婚協議中で、夫婦って言っても今は形だけですから、
夫婦仲が良くて、正直羨ましい限りです。」
思ったままを文字に変えそう返信した。
翌日、珍しく昨日の返信が来ていた
「ごめんなさい、何も知らないで、あんな風に楽しそうに、ご家族の話題をなさるから、ごめんなさい。」
驚いて謝罪してる様子に
「気にしないで下さい、妻とは一度ダメになってますし、子供達は好きですから。」
「週末は気を付けて楽しんでくださいね、それでは又」
少し、虚無感に覆われそうだったが、彼女の幸せそうな感じに、次はこんなパートナーが良いな。
そう思い直してファイルを閉じ仕事に向かった。
別れの日。。。。始まりの時
最終日も早く到着。
時間まで彼女と2人で過ごす。。。
「あの。。良かったらこれからも聞きたい事出来たら、連絡取れますか?」
「う~ん、携帯は無理」
「なら、会社のPCになら打てますか?」
「あ、それならメール下さい、丁度聞こうって思ってたの」
いよいよ最終日、今日は実演がメイン
MOONのグループはMOONが相手役に実演指導
幾度と無く、彼女とは密着状態に。。。
冷やかされながらも、心地良い
最後はハグ実演?
そんな項目あったかな?
ともかく彼女の指示でハグハグ
と。。これまでに無い力で彼女が密着
周りは気が付いてないが。。。明らかにギューって感じで。。。。
訳が解らないまま、こちらも返した。。。ギュー
そして。。。。全日程は無事終了した。
「お疲れさまでした。」
「お疲れ様、旦那さんお待ちですよきっと」
しかしそれには何故かスルーする。
「ありがとうございました、本当に来て良かった」
「私もですよ、お会い出来て良かった、光栄です貴女とご一緒出来て」
私達は互いに手を差し出し握手した。
「じゃあ、お元気で」
「はい、貴方こそ、お元気で、身体に気を付けて」
この日交わした別れの言葉、実はMOONには酷く辛い感じがしたが、それは深く深く胸に沈めた。
まさか彼女もこの時同じ感情だったとは。。。
この時点では、お互い知る術はまだ無かった。
