前回の続きです。







アネ代の脳内は…


蘭子は財産目当てでオト次郎に近づいたことを

両親には話していないはず

その証拠にバツイチの娘を嫁にもらってもらう立場の両親が白井家に謝罪に来ないし

お中元やお歳暮を送ってもこない。

蘭子の両親に蘭子のことをあらいざらい教えたら

両親は慌ててこの結婚をやめさせるはずだ。

蘭子はそれを一番恐れているに違いない。


と、なっていたようです。


実際には、

ワタシは両親に全て話していますし

イイトシした娘の人生ですから、自分で決めて自分で責任取れば良い。

親は見守り、応援するだけだよ。

というスタンスでしたし

カマ子が青野家とは一切関わりたくない!と言っていたので

お望み通り、一切コンタクトしなかった…

それだけなんですけどね。


手紙を送るのをやめるように言ったのは

アネ代がそんなことをしたら、オト次郎くんが恥ずかしい思いをするだろうと思ったからです。


ワタシの両親はアネ代の異常さを既に知っているから、いまさら手紙が届いても驚かないと思うけど…

オト次郎くんは「うちの姉がスミマセン」と謝ることになるわけで…

かわいそうだな…と思ったわけです。


「クレームの手紙じゃないわよ!

事実をお知らせするだけよ?

私がクレームつけると思ってるんでしょ!」


と詰め寄るアネ代に


「クレームだから、、、やめてほしいと言っているのではありません。

ワタシの常識の中で、弟の交際相手の実家に手紙を出すというのは非常識だと感じるからです。

今までも何かと自分の思い通りにならないと家を出るとか縁を切るとか、何度もおっしゃってますよね…

クレームを言う人というよりは、思い通りにならない時の自制心がない人なんだなと感じてます。」


そして、アネ代はこう見えて…正社員ではないけれど『先生』と呼ばれる仕事をしていて

なにかと

「できていない人にはつい指導したくなってしまうのよ。

たとえ自分が悪役になったとしても、、、

損な性格なのよ〜

職業病よね〜」

と言っているので…



「先生と呼ばれるようなお仕事をしてる方でも、そういう非常識なことをやるんだなって驚いています」


と言いました。

あとでオト次郎くんに言ったら、これはかなりアネ代にダメージを与える会心の一撃だったようです。



「お話にならないわね!もう結構です!」


ガチャン!!!


得意のガチャ切りで電話が終わりました。


結構反論できたと思ったけど、指先は冷え切って

手が震えていました。。。