井上鋭夫博士は昭和三十年代後半、『小千谷市史』編さん事業の調査・執筆においてすでに「地域の姿」を見ていたのかもしれない。
その「姿」を消したのは国文学者目崎徳衛氏である。目崎氏を負の遺産として位置付け、井上博士に学ばなければならない。

山の民・川の民: 日本中世の生活と信仰
井上銳夫
筑摩書房, 2007 - 298 ページ
かつて鉱山採掘は修験者の経営するところであった。彼らは水源地を掌握し、太陽の運行を熟知し、金山の光明を背景に「護摩の灰」の霊力をもって民衆に臨んだ山の神の代官であった―「文献史料がないところにも歴史は存在する」という信念のもと、著者は残存文書の解読に挑み、地を這うような現地調査を組織する。中世以前の日本で、山や川辺に住む多くの非農業民は、いかに生き、やがてどのような運命をたどったのか。伝承に秘められた歴史の真実とは。民俗学、地理学、考古学をとり入れ、社会経済史、宗教史を綜合し、後の新しい歴史学の展開を用意した記念碑的著作。
井上 鋭夫(イノウエ トシオ)
1923-74年。石川県生まれ。48年東京大学文学部国史学科卒業。新潟大学人文学部教授、金沢大学法文学部教授を歴任。日本中世史専攻。著書に『一向一揆の研究』(吉川弘文館)、『蓮如・一向一揆』(共編、岩波書店)、『謙信と信玄』『本願寺』(至文堂)、『新潟県の歴史』(山川出版社)などがある。
(筑摩書房の解説より)



中世における経済と宗教 網野善彦 
『日本思想史学』第29号(1997年発行)

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