「夏色のパンタグラフ」 電車のドア付近に立つ癖が変わらなかったから すれ違う電車の車内に君を見つけられた 空いた座席に小さく眠る君の長く伸びた髪に 過ぎた歳月の残酷さを思い知らされる どうか幸せな夢を見ていて欲しい それぞれの傷はもう痕にさえ残らず 痛みさえ懐かしさに変わる 二人を乗せた違う色の電車が 吸い込まれていく青い空 眩しい夏がもうすぐ始まる