あれから何年たっただろう?


『ボク』はすっかり大人になってしまった。


そして、今となりにいる君も、


「ねー、人識ー」


「んー?」


少しだけ、自分より背の高い彼を見上げる。


彼も大人になった。


「あのね、大好きだよ」



「俺も雪夜の事ちょー愛してる」


お互いに大人になってしまったはずなのに、それでも幼い頃のようにそう言い合う。


だけど、それはあの頃の、ただ依存しあっていた時とは意味も重みも、暖かさも違う。


額に瞼に頬に、落ちてくるのは優しいキスだ。


「ありがとう、人識」


ずっと私のそばに居てくれてありがとう。


「これからもずっとね、君が大好きだよ!」
















おっさん萌えすぎて忘れるとこだった、ごめん人識でも愛してる、だけど、人識どんなんだったっけ?


…ちょっと戯言読み直してくる。
 
 
 
 
そう、始まりはあの人だった。
 
 
 
 
「ほら、もう大丈夫だ」
 
 
あたしを抱き上げ微笑んだあの人。
 
 
その日からあたしはあの人に憧れて、あの人のようになりたいと思った。
 
 
 
…そう、それはけして嘘じゃない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「プリンセス、今お助けします!」
 
 
夜の街を黒いマントをなびかせ走る。
 
 
「おぉっと!ここでマジックナイトの登場だぁ!」
 
 
きらきら輝く光の中、『私』は姫君を救い出す。それが仕事である。
 
 
「ありがとうございます…!」
 
 
ネオンに照らされた横顔がほんのりと赤く染まったのは、光のせいではないのだろう。
 
 
「私はプリンセスのナイト、プリンセスをお守りするのが使命で、そしてそれが私の喜びなのです」
 
 
 
「…私には勿体無いお言葉です。しかし、愛しのプリンセスのお言葉、有り難く頂きます」
 
 
私が微笑みかえせば、さらに頬は赤みを増した。
 
 
…うん、女性はいい。実に可愛らしい。
 
 
そう、これが私の仕事、
 
 
 
 
 
 
 
 
「違うだろっ!」
 
 
翌日、たまたま街で出くわした『ワイルド・タイガー』こと虎徹さんと只今ランチ中である。
 
 
「何が違うの?」
 
 
「いいか?俺達の仕事は市民の安全を守ることだろう?」
 
 
この人は何を今さら言うのだろうか?
 
 
「守ってるじゃない」
 
 
「お前は女の子限定だろ…」
 
 
はぁ、と深く溜め息を吐き出された。
 
 
…あたしの何処が間違っているのだろうか?
 
 
「騎士が真っ先に姫を助けなくて誰が姫を救うの。それにやっぱりレディ・ファーストでしょ?」
 
 
「いや、まぁ、そーだけどよ、」
 
 
なんてもそもそ喋るこの人が、ワイルド・タイガーで、
 
 
そのワイルド・タイガーがマジックナイトがヒーローになっるきっかけの人だなんて誰が想像するだろうか。
 
 
「…ホント誰も想像しないよね」
 
 
「んー?なんだ?」
 
 
あたしは目の前の少し頼りなさそうなおじさんに微笑んだ。
 
 
「昨日もかっこよかったですよ、虎徹さん」
 
 
そう言えば、顔を真っ赤にして照れるのだからホントに、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
紳士なあなた。
乙女みたいなあなた。
 
「な、なんだよ、いきなりっ」
 
 
「別にー。(ホントに可愛いおっさんだなぁ…)」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
主は乙女の味方です(笑)
 
なので、おっさんとオカマの味方でもあります。(中身的な意味でwww)
 
 
ヒーロー時は騎士様なので男の子に勘違いされてます。
 
 
乙女贔屓なので余計に(笑)
 
 
…続くかも?
 
 
 
 
「綴さん、これからよろしくね」
 
 
にへら、っと緩みきった顔。
 
 
その顔となんだか妙に馴れ馴れしい態度がすごく気にくわなかった。
 
 
そして、なによりも、このへにゃへにゃが堂島の相方になったというところがわたしを苛立たせる最大の原因だった。
 
 
なので、
 
 
「気安く話しかけんなよ」
 
 
ぱしり、と差し出された手を弾けば、それの隣にいた堂島さんが目を見開いて固まった。
 
 
「あれ、僕なんか気に障ることした?」
 
 
困った顔で首を傾げているけれど、一瞬ギラリと瞳の奥が光った。
 
 
「あ、もしかして生理中とか?」
 
 
「にやにやすんな、気持ち悪い」
 
 
笑うそれに低くそう言えば、堂島さんはやっと反応しだした。
 
 
「綴!…悪いな、足立。こいつ少し人見知りでな」
 
 
「いいですよ、誰にだって機嫌が悪いときはありますって」
 
 
ね?綴さん。
 
 
なんて、また名前を呼び出す。
 
 
ホントにこいつ、
 
 
「だから、あんたのそのにやけ面が腹立つんだよっ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
第一印象?
勿論、最悪だよ!
 
 
 
 
あれから、何故か足立はやたらとわたしに絡んでくる。
 
 
「綴ー、一緒に聞き込み行こうよ」
 
 
「なんでわたしが足立となんか…、ていうか、なんで呼び捨て?生意気すぎでしょ!」
 
 
「綴だって僕のこと呼び捨てじゃん」
 
 
「わたしはいいの!」
 
 
(めちゃくちゃだなぁ、)