コンウェイにだけ、教えてあげるね。
悪戯っ子の様に笑う彼女。
「あのね、わたし夢の中だと神様なんだよ」
胸を張ってそう言った彼女に、「所詮、夢の中の話だろ」と突き放したのはボクだ。
その言葉を、彼女はどう感じたのだろう?
今となっては、その相手に聞く事もできず、
ただ、あの時の寂しそうな笑顔だけが頭から離れなかった。
“彼”は彼女によく似ている。
「へぇ、アンタ、あの天然野郎だったの」
「天然って、イリア、ぼくちょっと傷付くんだけど…」
緑がかった水色の瞳、空の色を映す、銀色のくせっ毛。
なにより、イリアさんの言葉に困ったように眉を下げる、その表情が、
(…似てる、なんてものじゃない、)
本人、にしか見えない。
(まぁ、そんな事、有り得ないんだけど。)
だって、彼女は—。
「コンウェイ、どうしたの?」
急に視界いっぱい現れた彼に、思わず息を飲んだ。
「…いや、なんでもないよ」
「そう?ルカが心配してるよ。早く皆のところに行こう」
そう言ってボクの腕を掴む指先は、男性の指にしては随分と細くて白かった。
重なる影。