最終章人形絵本…ドイツ語版人形絵本『ヘンゼルとグレーテル』のお菓子の家でロシアを見つけて。 | B/RABBITS(ビーラビッツ)のおしゃべり・絵本

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絵本専門古本屋(児童書)を13年経営していました。手と腕を壊して休業中です。この機会にもう一度、絵本や好きな本を見つめ直します。お店で"おしゃべり"していたように、本以外についても"しゃべる"ように書いています。


昨日のマブリナ『おかしのくに』繋がりで、今日は先日取り寄せたドイツ語版『ヘンゼルとグレーテル』の人形絵本の紹介です。

到着して大急ぎで表紙をめくると、見返しには型押しのクッキーの写真が…。



扉絵にも。


"ロシアのお菓子のようだわ"と本編を急いでめくると、

ややッ、グレーテルがだっこしているのは、ウクライナ民話『わらの牛』の子牛の民芸品では?

アップで確認したら、やはり。
絵本の奥付けにも、どこにも製作者の名前は書いてありません。
でも、"この人形はウクライナやロシアの人々が製作した絵本かもしれない"と思ったり、想像していくうちに、妙に嬉しく、取り寄せてよかったァ…と、ちっさくガッツポーズ。


ベッドや家具にペイントされた柄もロシアっぽい。ヘンゼルの寝間着や木のおもちゃも…。(兄がいないので、ヘンゼルがグレーテルにしている、妹の頭ぽんぽんは憧れました。)


木靴を履いているヘンゼル。
(  -_・)?ん~、これは、ヨーロッパやロシア・ウクライナの民族衣装を調べてみなければ、確証はつかめない…。

さァ、お菓子の家が登場しました。


今まで様々な『ヘンゼルとグレーテル』の絵本を見てきましたが、お菓子の家も10冊あれば10通りの描き方や表現があります。

この絵本を見る肝であるお菓子の家。

ヘンゼルが食べているのは、ドイツ発祥の焼き菓子プレッツェル。ドイツのグリム童話集のお話の『ヘンゼルとグレーテル』を意識したと思われます。


魔女にはクールな黒猫。魔女の猫にぴったりの造形の黒猫ちゃん。

魔女をやっつけたヘンゼルとグレーテルの帰り道。(画像枚数制限が15枚のため、途中画像はカットいたしました。ご想像くださいませ)


最後には鳥の型押しクッキーの写真。

絵本を見終わり、あらためてお菓子の家の型押しクッキーを見てみると…可愛いものばかり。
人形絵本の醍醐味でもある、背景や調度品や小物・人形の衣装も楽しめました。

以前投稿した、メイド・イン・ジャパンの人形絵本と比べてご覧になってくださいませ。


カラフルで可愛いくて楽しいアイシングクッキーを、Twitterでよく見かけます。いつの時代もどこの国でも、お絵描きしたクッキーは大人気。

見るたびにわたしの脳裏には『ヘンゼルとグレーテル』のお菓子の家が浮かびます。

ロシア?!製作かもしれない人形絵本と、昨日のマブリナの『おかしのくに』の絵本を見て、1日のクサクサしたことを忘れて、甘い夢でも今夜は見れるといいのですが…。