買い取った本をひたすら磨いているか、
お客様と絵本談義に花を咲かせているか、
本選びの相談に応えるか、
絵本についてのあらゆる質問に答えるか…の毎日でした。
ネットで簡単に本が買える時代に、SNSも活用していない店に、わざわざ足を運んでくださるお客様。
お迎えすることが、何よりの喜びでした。
絵本の造詣が深い、精通している、傾倒している方、何となく好きな方から、まったくわからない方まで、お運びくださいました。
そして…、
大人が自分のために買うお客様同様、子どものために買うお客様の比率が高かった古本屋でした。
そのため、刷の古い本や絶版や稀覯本と、現在刊行されている本(今モノ)を、分け隔てなく扱い、両立させなければいけませんでした。
こういう店なので、最も神経をつかい、責任が重いことを仰せつかります。
「絵本を選んでください」という、
おじいちゃん、おばあちゃん、父さん、母さん、おじちゃん、おばちゃん、知人の子へ
"子どものために選んで、
わたしわからないから"…のお客様。
奨めた本が気に入ってくださって、リピーターが多かったので、おんぶに抱っこ状態で頼まれます。嬉しい悲鳴。
奨めた本がお店に無いからと、新刊本屋さんと違い、本を出版社から取り寄せることが出来ないのが古本屋。
限られた本の中から、最も適性な本を探さなければならないのが、古本屋の宿命。
子どもは騙せません。
本好きになるか、ならないか…、本との出会いは大切です。
人生をも左右される、大事なお役目を仰せつかり、責任感に燃えます。
いざ!
取材の如く、詳細に情報を聞き出さなければ選べないので、じっくり話を聞きます。
お奨めしたい本の在庫が無ければ、ストーリーや絵の説明をして、新刊本屋さんで買うよう促します。
子どもさんがお店にいれば、直に反応がわかるのですが、そうでないことが多いので真剣勝負。
「古本屋のおばちゃんが選んだ本は面白くなかった」と言われたくないし、
絵本好きの沽券に関わる問題なので、真剣勝負。
小さな子たちのためにも、本を綺麗にする作業は、手を抜くことなど出来るわけがなかったのです。
その本を持ち続け、大人になるやも知れませぬ…との思いから。
手と腕が壊れましたが、悔いなし。
こんなスタンスで店を営んでいたわたしは、亜流中の亜流の古本屋でございました。変わり種の古本屋でございました。
(嘲笑)
といっても、絵本好きのメルヘンばばあ(殿方はこんな悪口をいう方もおられる)ではないし、聖人君子でもありません。ちょいと毒気もあり、乾いたユーモアも好きな店主でございました。
徒労に終わることもありました。
絵本に関心のあるお母様たちが、次々ぐいぐい話を聞くので、こちらもぐいぐい話をします。
2~3時間も喋らせて、
「スゴく勉強になりました。お話しされた本を図書館で借りてみます」と帰られる。
"お店にあるんですけど~"の言葉を呑み込み、
"あたしゃネットか、検索されっぱなし"
(゜゜;)\(--;)ということも、しばしばありました。
……と、ここまで書いて手を止めます。
『子どもの本の古本屋・女一代記』という本を上梓するような勢いで書いてしまいました(゜゜;)\(--;)
閉店後、毎日が「あしたのジョー」状態。灰になるまで喋って、仕事をして、座り込んだらそのまま眠り込むやら、段ボールをひいて倒れこむやら…。
おっと、これじゃあエンドレスですね。
もとーーーーーい、前置きはこのぐらいでやめときます。
先日、Twitterでダイレクトメールのお礼をした F さんが、わたしのTwitterとblogにはまる怪奇現象を解決するヒントとなる、返信をしてくれました。
「blogとTwitterから作品を通して、分かりやすく世の中に伝える事って何かなって模索しながらblogを作っています」…と。
そういう立ち位置で考えればいいことを、教えていただいたのです。
幾つになっても勉強です。
Twitterで絵本や写真やハンドメイドな雑貨や人形に反応するわたし。(+グラフィック的なもの)
この3つの要素を充たす絵本を考えたとき、浮かぶは3冊…、のうち1冊とシリーズもの(2冊とカウント)をもう一度アップします。
10/30に『RUSSIAの指人形絵本』というタイトルでアップしたペーパーバック。
Twitterを見ていると、冬の時期なので北欧やロシアの絵本や人形(雑貨)、冬景色の写真に目を奪われがちに、"ガチ"になります。
私事blog棚卸し中ですから、今一度ご覧ください。
blogもTwitterも川の流れのように、どんどん流れて行ってしまいます。ここは立ち止まり、戻ることも良しとしてアップすることに。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/fc/b0/j/o0540096013204349458.jpg?caw=800)
小さな子たちに、人形劇の楽しさを伝えるページもありました。
このblogにアップした絵本は、元お客様で友人ROMIさん所有のものです。こういう絵本を見せて頂くと、蒐集魂にメラメラと火がついてしまうんです。
"わたしも欲しい~!
い、いつか巡り会うぞ~!"って。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/20/c6/j/o0540096013204349470.jpg?caw=800)
《表紙・1976年》
野菜を使って製作された愉快な絵本。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/07/75/j/o0540096013204349485.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/e3/bb/j/o0540096013204349495.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/7f/e6/j/o0540096013204349511.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/e1/40/j/o0540096013204349520.jpg?caw=800)
動物の造形も舞台の様々なモチーフも、創造的で生き生きしています。表情豊かな人形と背景は、構図的にも想像力をかきたてるページに。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/3d/db/j/o0540096013204349541.jpg?caw=800)
ロシアの子どもたちに人気の、チュコフスキー「アいたた せんせい」のアボット先生が登場。
絵と人形が見事に融合され、愉しい場面構成になっています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/57/85/j/o0540096013204349553.jpg?caw=800)
野菜人形に命を吹き込み、人格さえもあたえて、子どもたちの目を魅きつける術を知るアーティストたちの作品です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/cc/75/j/o0540096013204349574.jpg?caw=800)
そして、ファインアートな裏表紙。チェブラーシカの親友ゲーナ(?)とシャパクリャク、バックの写真を使ったコラージュ。
クール(-。-)y-~。
もう1冊は、11/21の『ニッセの棲家にて』でアップした、パディントン人形シリーズ「Paddington Bear Books」のペーパーバック版の表紙です。
1976~1980年刷(マイケル・ボンド作/バリー・ウィルキンソン絵…中身はイラスト)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/1d/8d/j/o0540096013204349582.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/bc/2e/j/o0540096013204349591.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/36/93/j/o0540096013204349606.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/df/0d/j/o0540096013204349615.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150131/12/petsuko-0611/fd/e0/j/o0540096013204349629.jpg?caw=800)
世界一ダッフルコートが似合うクマ。
理屈も説明も入りませんね、この表紙たちは。
Twitterで気になる投稿の、
人形(雑貨)で、写真で、絵本の3拍子揃った画像です。
もう1冊は明日紹介します。
ご清聴ありがとうございました。