お店回顧話と古いロシアの指人形劇絵本とパディントン人形絵本の巻 | B/RABBITS(ビーラビッツ)のおしゃべり・絵本

B/RABBITS(ビーラビッツ)のおしゃべり・絵本

絵本専門古本屋(児童書)を13年経営していました。手と腕を壊して休業中です。この機会にもう一度、絵本や好きな本を見つめ直します。お店で"おしゃべり"していたように、本以外についても"しゃべる"ように書いています。

店を営んでいるときは、
買い取った本をひたすら磨いているか、
お客様と絵本談義に花を咲かせているか、
本選びの相談に応えるか、
絵本についてのあらゆる質問に答えるか…の毎日でした。

ネットで簡単に本が買える時代に、SNSも活用していない店に、わざわざ足を運んでくださるお客様。
お迎えすることが、何よりの喜びでした。

絵本の造詣が深い、精通している、傾倒している方、何となく好きな方から、まったくわからない方まで、お運びくださいました。
そして…、
大人が自分のために買うお客様同様、子どものために買うお客様の比率が高かった古本屋でした。

そのため、刷の古い本や絶版や稀覯本と、現在刊行されている本(今モノ)を、分け隔てなく扱い、両立させなければいけませんでした。

こういう店なので、最も神経をつかい、責任が重いことを仰せつかります。

「絵本を選んでください」という、
おじいちゃん、おばあちゃん、父さん、母さん、おじちゃん、おばちゃん、知人の子へ
"子どものために選んで、
    わたしわからないから"…のお客様。
奨めた本が気に入ってくださって、リピーターが多かったので、おんぶに抱っこ状態で頼まれます。嬉しい悲鳴。

奨めた本がお店に無いからと、新刊本屋さんと違い、本を出版社から取り寄せることが出来ないのが古本屋。
限られた本の中から、最も適性な本を探さなければならないのが、古本屋の宿命。

子どもは騙せません。
本好きになるか、ならないか…、本との出会いは大切です。
人生をも左右される、大事なお役目を仰せつかり、責任感に燃えます。
いざ!

取材の如く、詳細に情報を聞き出さなければ選べないので、じっくり話を聞きます。

お奨めしたい本の在庫が無ければ、ストーリーや絵の説明をして、新刊本屋さんで買うよう促します。

子どもさんがお店にいれば、直に反応がわかるのですが、そうでないことが多いので真剣勝負。

「古本屋のおばちゃんが選んだ本は面白くなかった」と言われたくないし、
絵本好きの沽券に関わる問題なので、真剣勝負。

小さな子たちのためにも、本を綺麗にする作業は、手を抜くことなど出来るわけがなかったのです。
その本を持ち続け、大人になるやも知れませぬ…との思いから。
手と腕が壊れましたが、悔いなし。

こんなスタンスで店を営んでいたわたしは、亜流中の亜流の古本屋でございました。変わり種の古本屋でございました。
                    (嘲笑)
といっても、絵本好きのメルヘンばばあ(殿方はこんな悪口をいう方もおられる)ではないし、聖人君子でもありません。ちょいと毒気もあり、乾いたユーモアも好きな店主でございました。

徒労に終わることもありました。
絵本に関心のあるお母様たちが、次々ぐいぐい話を聞くので、こちらもぐいぐい話をします。

2~3時間も喋らせて、
「スゴく勉強になりました。お話しされた本を図書館で借りてみます」と帰られる。

"お店にあるんですけど~"の言葉を呑み込み、
"あたしゃネットか、検索されっぱなし"
(゜゜;)\(--;)ということも、しばしばありました。

……と、ここまで書いて手を止めます。
『子どもの本の古本屋・女一代記』という本を上梓するような勢いで書いてしまいました(゜゜;)\(--;)

閉店後、毎日が「あしたのジョー」状態。灰になるまで喋って、仕事をして、座り込んだらそのまま眠り込むやら、段ボールをひいて倒れこむやら…。


おっと、これじゃあエンドレスですね。
もとーーーーーい、前置きはこのぐらいでやめときます。


先日、Twitterでダイレクトメールのお礼をした F さんが、わたしのTwitterとblogにはまる怪奇現象を解決するヒントとなる、返信をしてくれました。

「blogとTwitterから作品を通して、分かりやすく世の中に伝える事って何かなって模索しながらblogを作っています」…と。

そういう立ち位置で考えればいいことを、教えていただいたのです。
           幾つになっても勉強です。

Twitterで絵本や写真やハンドメイドな雑貨や人形に反応するわたし。(+グラフィック的なもの)
この3つの要素を充たす絵本を考えたとき、浮かぶは3冊…、のうち1冊とシリーズもの(2冊とカウント)をもう一度アップします。

10/30に『RUSSIAの指人形絵本』というタイトルでアップしたペーパーバック。
Twitterを見ていると、冬の時期なので北欧やロシアの絵本や人形(雑貨)、冬景色の写真に目を奪われがちに、"ガチ"になります。

私事blog棚卸し中ですから、今一度ご覧ください。

blogもTwitterも川の流れのように、どんどん流れて行ってしまいます。ここは立ち止まり、戻ることも良しとしてアップすることに。

小さな子たちに、人形劇の楽しさを伝えるページもありました。


このblogにアップした絵本は、元お客様で友人ROMIさん所有のものです。こういう絵本を見せて頂くと、蒐集魂にメラメラと火がついてしまうんです。
"わたしも欲しい~!
            い、いつか巡り会うぞ~!"って。

《表紙・1976年》
野菜を使って製作された愉快な絵本。






動物の造形も舞台の様々なモチーフも、創造的で生き生きしています。表情豊かな人形と背景は、構図的にも想像力をかきたてるページに。



ロシアの子どもたちに人気の、チュコフスキー「アいたた せんせい」のアボット先生が登場。
絵と人形が見事に融合され、愉しい場面構成になっています。



野菜人形に命を吹き込み、人格さえもあたえて、子どもたちの目を魅きつける術を知るアーティストたちの作品です。



そして、ファインアートな裏表紙。チェブラーシカの親友ゲーナ(?)とシャパクリャク、バックの写真を使ったコラージュ。
クール(-。-)y-~。



もう1冊は、11/21の『ニッセの棲家にて』でアップした、パディントン人形シリーズ「Paddington Bear Books」のペーパーバック版の表紙です。

1976~1980年刷(マイケル・ボンド作/バリー・ウィルキンソン絵…中身はイラスト)





世界一ダッフルコートが似合うクマ。
理屈も説明も入りませんね、この表紙たちは。

Twitterで気になる投稿の、
人形(雑貨)で、写真で、絵本の3拍子揃った画像です。

もう1冊は明日紹介します。
ご清聴ありがとうございました。