ロシアの絵本を陽当たりで見ると~ミトゥーリチ~の巻 | B/RABBITS(ビーラビッツ)のおしゃべり・絵本

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絵本専門古本屋(児童書)を13年経営していました。手と腕を壊して休業中です。この機会にもう一度、絵本や好きな本を見つめ直します。お店で"おしゃべり"していたように、本以外についても"しゃべる"ように書いています。


陽はまた昇った気分です。(わたしがロシアのカエルだったら、バンジョーを弾く)


マルシャークの詩の絵本の中の、ミトゥーリチの童歌のおじちゃんの絵をTwitterにアップしました。夕闇の橋のうえで、白いコートのたたずまい…ん~、いい。

ロシアの絵本を扱う"ふぉりくろーる。"さんが返信してくださって、ツイートお喋りをしていたら、無性にマルシャークの詩の絵本を広げてみたくなりました。



何度もblogに書いていますが、この絵本一冊でミトゥーリチにおちました。
ロシア語初版や刷年度の度に新たな絵を加筆したり、描き直されている本は、お嫁に出しましたので、手元にある英語版をアップします。

《英語1974年初版/ロシア1965年初版》


過去blogで作家の詳細は書いているので、画像をお楽しみください。
陽が当たる場所で見ると、ロシアの絵本は二割男前があがります。

大地の土の香りと、生きとし生けるものを愛おしく、生き生きと明快に描くロシアのミトゥーリチの絵は、お陽さまがよく似合います。

《カバーを外すとエンボス加工の絵》
ほんとにお陽さまがよく似合います。
のびやかに描かれたおんどりが、大きく手をふり歩いている姿は、虚飾のない力強さを感じます。




裏表紙》動物たちが演奏している絵は柔和で、ユーモアがあり、音楽が聴こえてきそうです。







下の二点の絵は、英語版に入っていない絵です。改訂版の度に描き直したり、新たに描き足したり、画家さんの飽くなき追求の証です。





そして、見返しページは見返し美人。

ピぃピぃピぃ~、ぴちくり、ピッピ~🐦


クリスマスプレゼントにいただいた絵本です。マルシャークの詩の絵本に描かれた鳥が主人公。

《1983年》鳥たちの生活ぶりを、おもちゃ箱をひっくり返したような、ユーモラスで鼓動が聴こえてきそうな絵の構成になっています。



ウクライナの西の魔女、ワレンチナさんが送ってくれた絵本です。

日本の物語『うりこひめとあまんじゃく』を描いています。
日本贔屓のミトゥーリチさんの柔らかい筆致は、日本の昔話にもしっくりきます。


《1974年》お店を営んでいたとき、新読書社のチュコフスキー文『おしゃべりはえの子ぶんぶんこちゃん』に、"ミトリチ"の三文判のハンコが奥付けに押してありびっくりしました。




『ききみみずきん』木下順二 文 初山滋 絵 (岩波書店)に、お話が入っています。

と、ここまで書いたらすっかり曇り模様に。