とくに歪み系についてはファズからディストーション、オーバードライブと多種多様なタイプが出はじめた頃でしたが、ボリュームペダルとなるとほとんどバリエーションがなく、プロが使えるクォリティーとしては、ショーバッドとアーニーボールの2大ブランドの時代でした。
この2機種については大きな違いがあって、ショーバッドはたしか2万6000円ほどし、アーニーボールは1万5000円くらいで買えたと記憶しています。30年も前の記憶なので、間違えていたらごめんなさい。
結果、ビンボーミュージシャンだった新津章夫は否応なしにアーニーボールを使うしかなかったわけですが、アーニーボールの特徴は写真を見てもらえばわかりますが、サイドにボリュームがついていて、これで音の立ち上がりを調節できたと記憶しております。ボリュームカーブですね。
要するに、ちょっと踏むだけでぐぐーっと音が大きくなるか、踏み込まないと大きくならないかという違いです。
アルバム「I・O」では「ワンダーランド」のエンディング付近、また「迷宮の森」では笙篳篥を模した音などに大活躍をしております。とりわけ、笙の音の立ち上がりの遅さを表現するには、このサイドボリュームがとても役にたったわけです。

