湯巡り、続き。
孫六温泉を出て、もう一軒行きました。
山を諦め、降りてきて一番最初に寄ったのですが、まだオープン前で後に回した「鶴の湯温泉」。
乳頭温泉郷で一番古い歴史を持つそうで、有名らしい。
写真の左の茅葺の長屋は宿泊棟「本陣」と呼ばれ、各部屋ごとに「一陣、二陣、三陣…」となっています。
秋田藩主が滞在した時、警護の武士がここで詰めていたのでそう呼ばれるそう。
受付で入浴料を払う。
ここも混浴露天がメインで有名だそうですが、今日は清掃のためお休みということ。
食事もできるようで、ちょうどお昼前だったので、お昼ご飯を予約してからお風呂へ。
「何時にしますか?」と言われて30分もあれば十分だろうと思い、12時でお願いした。
「六陣と七陣が休憩所なので、時間になったらそこで待っててください。」と言われる。
ここでも沢清水でジュースやビールが冷やしてあり美味しそう…
冷蔵庫にこの分入れたら、だいぶ場所を取りそうなので、自然の恵みってありがたいなあと思う。
水の量も豊富だし。
私も、冬は色々と外に出して冷やしているけれど、
(スパークリングとかワインとか)
冷蔵庫がすっきりするので本当に冬はありがたい。
いつだったかのクリスマス・・・
おじちゃん(母の兄)が子供達に、突然サーティーワンの大きいアイスケーキを買ってきたことがあって、うちではもうケーキを用意していたし、冷凍庫に入らず、外に出して雪に半分埋めておいたら3日くらい無事に凍ったままだった。笑
晴れてたのに。
北国には天然の冷蔵庫&冷凍庫が豊富にある♡
さて、お風呂は男女別の「白湯」と「黒湯」に入りました。
人が居なかったので、白湯から。
すごく、いい♡
強酸性ということで、炭酸のようにジュワジュワと毛穴に染み込んでいく感じ♡
湯舟のふちに、湯の花がびっしりと育って硬くなっていて、珊瑚みたい。
手で触ったりしてその硬さに、長い年月を感じる。
これまでどれくらいの人がこのお風呂に入ったんだろう。
木の窓から緑が見えるのも良かった。
シュワシュワプチプチするようなお湯が本当に気持ちよかった。すぐに熱くなる。
脱衣所はものすごく狭くて、カゴは6人分しかない。でも6人も一緒に着替えられないと思う。
3人も脱衣所にいたらギュウギュウじゃないかな。
1人で良かった。
こういう湯治場みたいな本当の自然の中の温泉って、ダメな人も多いだろうな。
どのお風呂も自然っぽく作られたものじゃなく、本当に野趣溢れる感じ。
綺麗で清潔な旅館にあるようなお風呂じゃないし。
私はどっちも好きだけど。
清潔じゃないと無理!と、あまり思わないし・・・
そもそも、清潔とは?
私は家庭のお風呂よりも、掛け流しの外の温泉の方が清潔感を感じるんですよね。
淀んでないというか。
それはお湯が、というよりなんていうか、気みたいなものが。
その辺のマットや湯舟や、建物が古かったり変色したり苔、カビのようなものが生えていても全然平気。
気持ち良さや清潔さを感じる部分も、人それぞれ違いますよね。
外側ばっかり取り繕って、自分の内側を見ない人を不潔、とも感じるし。
「白湯」を出て、今度は「黒湯」に入ろうと思ったのですが、楽しそうな話し声が聞こえていたので少し待とうと思い(こっちの脱衣所も狭かったので…)その辺を散策。
今日は掃除のためお休み中だった混浴露天も、中には入れたので見てみる。
お湯はまだ5分の1くらいしか溜まっていなかった。
足だけ入ってみたら、下には石が強いてあって、足ツボ効果。めっちゃ痛い!!
私ここ…向こうまで歩けないかも。
石の下からポコポコプツプツと湧いている。足だけでも気持ちいい〜♡
この混浴露天の雰囲気…
ありそうだ…
と思ってキョロキョロとみてみると、やっぱり。
東北の、山の中の秘湯の混浴露天って結構、男根が祀られている所が多い。
東北に限らないのかな?
お風呂に、どどーんと。
あるいは、たくさん、うじゃうじゃと。
ここのお湯、「子宝」と書いてあったけど、その理由は「あらゆる婦人病に効果があるから」だそう。
でもそれは、とってつけた理由みたいなもので(もちろん身体に良い効能もあるんだろうけど)
なかなか子供ができない女性が、温泉で種をもらった。という説が一番納得できる。
各地にある「子宝の湯」というのは、ほぼそういう場所だったと思っている。
そうなんだろうな、となぜか心から思えるから…
田舎の盆踊りがかつて性交流の場だったように、温泉もそうだったんだろう、と思う。
混浴はその名残。
(でも以前、男根がいっぱい並ぶ別の温泉に行った直後に2人目を妊娠したので、やっぱり身体への効能も大きいかもしれない。または、そこにある昔ながらの生命エネルギー?笑)
黒湯から聞こえてきた楽しそうな話し声が聞こえなくなったのでのぞいたら、誰もいなくなっていた。
こっちにも浸かる。
白湯のジュワジュワ感よりマイルドで優しい♡
でもこちらにも、湯花のトゲトゲが無数にできていた。
鍾乳洞の鍾乳石みたいな、小さいトゲトゲ。触るとチクチクする。
湯舟は二人も入るといっぱいになりそう。
はぁ〜〜っと気持ちよく入った。
上がってボーッとしながら六陣の休憩所へ。
同じ作りの別の部屋は宿泊場所になっているんだけど、鍵もないし(突っ張り棒はある)声も筒抜けっぽい。
囲炉裏がある。
一つのちゃぶ台に座布団を出して座ったけど…
あそこにポツンと置いてあるのは、予約したご飯?
と思い5分ほど眺める。
そしたら、ほっかむりをした、少し腰が曲がったおばあさんがやってきて
「居なかったから、ごめんなさいね〜」
と、やっぱりそれは私のご飯だった。笑
山の芋煮定食。イワナ付き。
¥1800
なんとなく一番高いこれにしたんだけど、後から調べたらここの名物料理のようだった。
カレーにしなくて良かった!笑
わざわざこれが食べたくて訪れる人もいるみたい。
山の芋煮。
里芋のようなものかと思ったら、「山の芋」というお餅のようなツルツルもっちりした食感で美味しい。
ちょっときりたんぽにも似てる。
他にも巨大なめこの酢の物、山菜、いぶりがっこなどが付き、
「ザ・秋田!」という感じの定食だった。
イワナも久々に食べた。
川魚っぽく、モッサリしてて塩が効いてて美味しかった♡
さっき黒湯で楽しそうにお喋りしていたのは、高校生くらいの女の子とお母さんだった。
私と同じ山の芋煮定食と、そばを食べていた。
いいなぁ…と羨ましく思う♡
こういう場所を楽しく一緒に過ごせるような親子だということが。
思いがけず、大解放、大放出、みたいな時間になって気持ちよかった。
完全にゆるゆる。
この乳頭温泉郷は…とっても自然も心地よく、気持ちも開放されるんだけど、なんていうか、他にはない、とても悶々とした独特な感じがある。北国の雪深い、閉ざされた場所ならではの。
この場所がもつエネルギーだと思うんだけど、自然の豊かさと厳しさの中にある、人間の俗っぽい性エネルギーみたいな・・・
改めて客観的に見て見ると、やっぱり「乳頭温泉」って名前もすごいし
私が登ろうと思って諦めた「男女岳(おなめだけ)」もすごい。
お、おなめ・・だけ。
「男女岳」の周りには「女岳」「男岳」があり、少し行くと「乳頭山」もある。
いつかこのルートで巡礼がしたい!
この悶々した磁場の答えが分かるかも?
雪の中の乳頭温泉も、来てみたいな〜。
北国の人はなかなか、冬は出歩きたい、と思えないんですけどね…
気合を入れて、来てみようかな!
家に帰ってからも、身体から硫黄の匂いがプンプンしていました。
服にも染み付いてた。笑
今回全く見えなかったこの駒ヶ岳を、リベンジしたい!
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