グースという動物:本当の良かれということをされるのは… | とある働き人の聖書のお話

とある働き人の聖書のお話

東京で牧師をしておりました。
7年前子供が小学生に上がるまで離れていましたがぴったりの時に新しい働き(子ども関係)に招かれ、伝道させていただいています。

「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」

南アフリカにグースという動物がいます。名前はグースですが、なかなかすばやい動物です。この動物は鹿を少し小さくしたような動物ですが、普通の家畜が生きていけないような環境でも、どんどん広がっていく、生命力の強い動物です。

 

しかし、ある時、このグースが大量に死んでしまいました。その原因を調べたところ、彼らがいつも食べている、ある特殊な草が、胃の中で異常にタンニンという物質を発生させていたのです。実は、彼らがいつも食べている植物にはおもしろい特性がありまして、動物が来て、食べ始めて二分くらい過ぎると、強力なタンニンという物質を作り出すのです。

もうそれ以上、食べられないように植物自身が自分を守っているんですね。

 

ですから、グースは二分くらい食べたら、次の草の所へ行き、また二分くらい食べるとまた別の所に行きと、あちこちで二分くらいずつ食べるのです。ですから、広範囲にわたり、大量の植物が必要となるのです。

 

ところが、ある時、動物愛護団体がグースを密漁から守ろうと、彼らの生息地にぐるっと柵を作ってしまいました。それでグースの行動範囲が制限されてしまいました。彼らはあちこちで少しずつ食べることができなくなってしまったのです。

それでどうしたかというと、仕方なく、このタンニンを発生している草を二分以上食べ続けることになったのです。そしてタンニンがグースの体の中にたまって死んでしまったのです。

 

人間はグースを守ろうと柵を作ったばかりに、結果的にグースを滅ぼしてしまうことになりました。もし柵を作らなければ、動物と植物は共存共栄していけたはずなのです。

 

ここに人間の知恵の限界があります。

この動物愛護団体だって悪意をもってしたわけでもなく、おそらく良かれと思ってやったことでしょう。しかしそれはグースの命を脅かすものとなったのでした。

 

時に神様の仰る事、聖書に書かれていることは耳に痛く感じるかもしれません。

私も時々耳が痛い、と感じる時もあります。

でもそれは私たちにとっては耳に痛くとも、神様が私たちにとってはよいと思われ語られるのです。あなたが生きるために。囲いを造って束縛するためではなく、あなたが幸せに生きられるように。自分の目には、世的には狭く感じる人もいるかもしれません。しかし神様が私たちの命の道を広げてくださる、神様が全ての良いものを備えてくださる。羊飼いたるイエス様があなたを導かれる。御子イエス様の命さえ惜しまず与えるほどの神様が。

この神様に今日、あなたは何を期待しますか?