「主はこう仰せられる。『エジプトの産物と、クシュの商品、それに背の高いセバ人も、あなたのところにやって来て、あなたのものとなる。彼らは鎖につながれて、あなたに従って来、あなたにひれ伏して、あなたに祈って言う。【神はただあなたのところにだけおられ、ほかにはなく、ほかに神々はいない。】』イスラエルの神、救い主よ。まことに、あなたはご自身を隠す神。偶像を細工する者どもはみな、恥を見、みな共に、はずかしめを受け、恥の中に去る。イスラエルは主によって救われ、永遠の救いに入る。あなたがたは恥を見ることがなく、いつまでも、はずかしめを受けることがない。天を創造した方、すなわち神、地を形造り、これを仕上げた方、すなわちこれを堅く立てた方、これを茫漠としたものに創造せず、人の住みかにこれを形造った方、まことに、この主がこう仰せられる。『わたしが主である。ほかにはいない。わたしは隠れた所、やみの地の場所で語らなかった。荒地で、ヤコブの子らにわたしを尋ね求めよと言わなかった。わたしは主、正義を語り、公正を告げる者。諸国からの逃亡者たちよ。集まって来て、共に近づけ。木の偶像をになう者、救えもしない神に祈る者らは、何も知らない。告げよ。証拠を出せ。共に相談せよ。だれが、これを昔から聞かせ、以前からこれを告げたのか。わたし、主ではなかったか。わたしのほかに神はいない。正義の神、救い主、わたしをおいてほかにはいない。地の果てのすべての者よ。わたしを仰ぎ見て救われよ。わたしが神である。ほかにはいない。わたしは自分にかけて誓った。わたしの口から出ることばは正しく、取り消すことはできない。すべてのひざはわたしに向かってかがみ、すべての舌は誓い、わたしについて、【ただ、主にだけ、正義と力がある】と言う。主に向かっていきりたつ者はみな、主のもとに来て恥じ入る。イスラエルの子孫はみな、主によって義とされ、誇る。』」
イザヤ書45章14-25節
近年将棋がまた脚光を浴びてきていますが、将棋ってすごいですよね。私も最近6歳の子どもとミニ将棋みたいなもので時々遊ぶのですが、小さい分だけ先読みをしないと、子ども相手でもあっという間に詰みになります。それが棋士レベルになると、相手の手を考えながらものすごい数の研究をしなければいけない、それでなければ勝てない、本当にすごい話です。その場しのぎではない、そこまで徹底的にするの？というレベルまで。それはそうと、神様は私たちに良い計画を持っておられます。それはそれはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたに将来と希望を与えるためのものです。それは徹底していて、私たちの想像をはるかに超えた神様の大いなる愛がそれを実行に移されるのです。御子イエス様の命さえ惜しまないほどの神様の愛が。私たちはこの神様の持っておられる計画に信頼し、委ねたいものです。あなたのいのちを広げられる神様に。
さて、↑は古代イスラエルのバビロン捕囚期～捕囚後について神様がイザヤを通して預言された続きになりますが、ここまで神様はイスラエルを見捨てられず、捕囚中も守り、また救われる約束をこれまでされました。事実、バビロン捕囚からの解放のために、メド・ペルシャの王クロスをたてることを、神様は具体的に名前を挙げて未来におこることを、その御目をこんな人にまで、というところにまで注がれているということを。
そして神様はさらにイザヤを通して「エジプトの産物と、クシュの商品、それに背の高いセバ人も、あなたのところにやって来て、あなたのものとなる。彼らは鎖につながれて、あなたに従って来、あなたにひれ伏して、あなたに祈って言う。『神はただあなたのところにだけおられ、ほかにはなく、ほかに神々はいない。』」と語られます。イザヤ書の前半の方で諸国に対する裁きが語られていましたが、その諸国の救いについて神様はここで言及されているのです。
昨日も少し分かち合わせていただきましたが、この預言、バビロン捕囚期は、イザヤの活動期から100年以上先の話で、未来に何があるか人の目にはわかりません。しかし神様は先に、このバビロンの手からイスラエルだけではなく、諸外国も救い出されることを約束されているのです。イスラエルだけではない、ある特定の国だけではなく、まさかこんな人にまで、と思うところにまで神様はその御目を、その心を注ぎだされるのです。こんな絶望的な状況の中で神様は何をしているの？と思う中にも神様はあなたを見ておられるのです。
特にこの諸外国に対する救いの言及・宣言の中にエジプトが入っているのは驚きです。といいますのも、エジプトと言えばかつてイスラエルを400年近くの間奴隷としてとらえていた国です。もっと言えば、このイザヤの時代よりすこし時間を先に進めると、ヨシヤ王という良い王様が出てくるのですが、エジプトがバビロン討伐に出る際に、イスラエルを通ろうとして、自国を通したら、仮にエジプトがバビロンを討っても今度はイスラエルがやられる、と討って出、結局彼らに殺されてしまうのです。まあ、この時神様は討って出てはいけない、と先に告げられていて、それを彼は無視して結局殺されてしまうのですが。それだけではありません。このバビロン捕囚期に活動していたエレミヤという預言者がいるのですが、彼はエジプトの地で殺されることになります。そんな国に対してです、神様はメド・ペルシャが出てきた時、彼らを滅ぼすと宣言するのではなく、回復させる、救う、と宣言されるのです。
人の考えるところではありえない話ですが、神様の思いはさばいて終わり、ではなかったのです。それは「神はただあなたのところにだけおられ、ほかにはなく、ほかに神々はいない」ということを彼らが知るためです。そしてただ知って終わりではなく、彼らの生活、彼ら自身を神様の恵みで満たし、回復させてくださるのです。救ったからもう後は何があっても知らないけど頑張れ、ではなく、ここから神様の恵みがもう一度回復されていのです。
そしてメド・ペルシャがバビロンを打ち倒す、その背後にある神様の働きの前に、神様に生きる決断をしたクロス王はイスラエルを解放し、諸外国をも開放します。そして驚くべきことに、イエス様が人となってお生まれになった、2歳にもまだ満たないころ、当時のイスラエルの王ヘロデ王が、自分の地位が奪われることを恐れて、2歳以下の赤子を殺害するという大事件が起こるのですが、その時イエス様がその手から逃れ、ヘロデが死ぬまで留まる場所として選ばれたのが、エジプトでした。そしてそれを告げられたのも、御使いを通して神様が語られていたのです。
そうした神様の御手のもと、名前や形は違えども、またイスラム教徒による迫害はあったものの、それでも現在もなおキリスト教徒はこのエジプトに残っている、神様の御手はまだ彼らと共にあるのです。ただバビロンからメド・ペルシャが解放して終わり、ではなく。そしてクロス王の息子、カンビュセスがエジプトを解放、平定するのでした。
それにしても、クロス王がイスラエルをやがて解放する、という話までならイザヤに告げる、というのならわかりますが、なぜ諸外国についてまで神様は告げる必要があったのでしょう。特にバビロン捕囚期の預言から未来についての預言が数多く語られていますし、イエス様誕生の預言、サタンの完全な滅亡と、後の御国の完成についても預言されていましたが、神様はなぜそこまで告げる必要があったのでしょう。イザヤの時代、この後マナセ王に殺されます。そして捕囚に向かって暗黒時代を進んでいきます。私たちも確かに目に見えない問題、未来に不安を覚えることがあるのは事実です。
ただ、すべては神様の御手の内にあり、守られるというのはなんと幸いな事でしょう。神様の御手はある一つの時代だけに働かれるのではなく、またある一部の人たちだけでとどまらず、共にあり、導かれるのです。私たちの目に見えるところだけによらず、神様のご計画へ、災いではなく平安を与えるもの、将来と希望を与える神様の計画へ神様ご自身が導いて下さるのです。神様はそんなところまで、と私たちが思うところに至るまで、産物、その愛を現して下さるのです。あなたはこれを受け取っていますか？
イザヤは神様のご計画を聞いてこれを受け取り、「イスラエルの神、救い主よ。まことに、あなたはご自身を隠す神。…天を創造した方、すなわち神、地を形造り、これを仕上げた方、すなわちこれを堅く立てた方、これを茫漠としたものに創造せず、人の住みかにこれを形造った方…」とこの神様について告白します。
神様は、この天地万物を造られた神様です。この全てを中途半端にせず、完全なものに仕上げて下さった、形造った神様は完全に全てをなして下さるのです。確かに偶像や八百万の神のように目に見えないかもしれない、しかし、それらはあなたに何かをもたらす事はできません。しかしそもそも神様は私たちが形作るものではなく、神様が私たちを形造られるのです。神様のなさる事は私たちの目には見えなくとも、隠れているように見えても、今は何もないように見えても、神様は昔から今、そしてこれからもそこにおられ、完全な御心を、ご計画を成し遂げて下さる、あなたの内に収穫で満たして下さるのです。あなたが成し遂げるのではない、神様が成し遂げて下さるのです。
正義の神、救い主として。「わたし（神様）を仰ぎ見て救われよ。わたしが神である」と宣言され、そのあなたの神様ゆえに、神様はこれを成し遂げられます。神様ご自身の口で、神様の口から出ることばは正しく、取り消す事はできないと約束されている通り、神様は私たちを救うためなら、とその愛を徹底されました。神様はかのエジプトに救いの御手を伸ばされたように、神様から離れ好き勝手に歩む私たちを救うためなら、と御子イエス様を人として生まれさせて下さり、私たちの間にその愛を、御業を完全に現され、ついには私たちの罪を私たちの身代わりにイエス様に背負わせ、十字架にかけられ、死なせたのです。しかし3日目によみがえらせてくださったことによって、このイエス様の十字架の御前に悔い改め立ち返るすべての人の罪を赦し、神様の子としてくださったのです。あなたのために、え？そんなことまで？と、見捨てることなく、あなたを救うためなら人となることを恥とすることなく、御子イエス様があなたの鎖を今解き放たれたのです。
このイエス様にあって、私たちは新しくされました。私たちが暗闇の内を歩んでいた時に待っていた未来ではない、神様がイエス様の命にあって約束されたものなのです。陰府まで降られたイエス様があなたをその鎖から、サタンの手から、死から解き放たれた、確かに、「仰ぎ見て救われよ」と仰られた神様があなたと共におられる、御子イエス様の命をもって救われた神様がおられるのです。
このイエス様があなたを、↑で茫漠としたものではなく、御子イエス様の似姿に、この神様のたてあげて下さるご計画に、今日私たちは大いに信頼しようではありませんか。「地の果てのすべての者よ。わたしを仰ぎ見て救われよ。わたしが神である。ほかにはいない。わたしは自分にかけて誓った。わたしの口から出ることばは正しく、取り消すことはできない」と約束された神様は今日イエス様の救いにあって取り消される事のない大いなる愛を示されているのだから、最後まで私たちはイエス様を仰ぎ見続けよう。イエス様の御心が、地に私たちを捕えるものがあっても、何があってもなる事を信じ歩み続けたいものです。クロスだけではなく、諸国にまで広がった恵みがあなたと、あなたの周りにも溢れ広がりますように。
