サーカスで筋肉隆々たる大男が、黄色いレモンを手に登場しました。慣習にレモンを見せるや、渾身の地おからを込めて握りつぶしました。やがて最後の一滴がポタン、と床の上に落ちました。
かすかすになったレモンを観衆に突き出しながら、大男は言いました。「もし皆さんの中でこれを握りなおして一滴で模範的でもジュースを出せるなら、100万円を現金で差し上げます。」一人の男が札束をテーブルの上に積み上げた。場内は水を打ったように静まり返った。誰も出る者はいない。
と、ひとりのやせぎすの男が、人々をかき分けて出てきた。やがてこの男はしばし天を仰ぐや、ギュッとこれを握った。2回、3回。やがて小さな一滴がぽたりと落ちた。
大男は色を失って叫んだ。「あなたは誰ですか?」
胸を張って男は答えた。
「私はキリスト教会の会計係です。」
ーK巡回伝道師のコラムよりー
それにしても神様は、私たちの手ではもう出し尽くした、もう無理だ、という中でも最後の一滴までその愛を絞り出されます。これくらいでいい、とか中途半端な愛ではない。あなたのためにイエス様のいのちも、いやそれに据えてすべてのものをあなたに与えてくださる。私たちもイエス様の前にあきらめず、最後の一滴までその思いを注ぎだそう。その力を出すのはあなたじゃない、神様が出されるから。これに期待しよう。その一滴があなたの魂に命をあふれさせてくださるから。