きよしこの夜、誕生秘話 | とある働き人の聖書のお話

とある働き人の聖書のお話

東京で牧師をしておりました。
7年前子供が小学生に上がるまで離れていましたがぴったりの時に新しい働き(子ども関係)に招かれ、伝道させていただいています。

「わたしの目にはあなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」

1818年のクリスマス・イブの事でした。ドイツのオーベンドルフという小さな町で、人々はいそいそとクリスマスを迎えるための準備をしていました。教会においても、クリスマス礼拝の用意が調えられつつありましたが、突然思わぬことが起こりました。教会のオルガンが故障して、音が全くでなくなってしまったのです。そしてさらに具合の悪いことに、オーベンドルフはその数日前から、吹雪のため、町の出入りができない状態が続いていましたし、この町にオルガンを修理できる人は一人もいませんでした。

 

困り果てたオルガにストは、牧師に事情を話してから、「先生、音楽のないクリスマスなど考えられないことです。何とか、オルガンなしで歌えるクリスマスの歌を作っていただけないでしょうか」と必死にお願いしました。そして、承知した牧師は書斎に入ってクリスマスに関する御言葉を読み始めました。そしてルカ2章11節が特に彼の心に響きました。「今日ダビデの町で、あなた方のために、救い主がお生まれになりました。この方こそ、主キリストです。」

 

牧師は夜遅くまで、この箇所を何度も思いめぐらしました。そして、救い主がお生まれになったという素晴らしい真理に心をとらえられた牧師は、クリスマスの話に関する一つの詩を書き始めたのです。クリスマスの日の朝、牧師の書いた詩をもらって、オルガにストは早速メロディーをつけました。人々は、礼拝のために、すでに教会に集まり始めていました。その中に、ギターを弾けるという人が一人いたので、急いでその人にメロディーを教えて、彼の伴奏で新しい歌を歌うことになりました。最初から大ヒットでした。

 

間もなくアメリカにも伝わり、今ではほとんどすべての国の言葉に翻訳されて、全世界でうとぁれているクリスマスキャロルです。初めは、「天からのしらべ」というタイトルで歌われていましたが、現在のタイトルは、「きよしこの夜」です。