イル・コロリーノ・ディ・カザノーヴァ / ラ・スピネッタ・カザノーヴァ
Il Colorino di Casanova / La Spinetta Casanova
「コロリーノ」というブドウ品種をご存じでしょうか?
トスカーナでは古くから栽培されている品種ですが、多くの場合はサンジョヴェーゼの補助品種としてブレンドされることがほとんど。単独で造られることは珍しく、まさに“知る人ぞ知る”存在なんです。
そんなコロリーノをあえて主役に据えたのが、ラ・スピネッタの「イル・コロリーノ・ディ・カザノーヴァ」。この挑戦的な一本に、造り手の探究心と遊び心を感じます。
グラスの中に広がる世界
グラスに注ぐと、まず驚かされるのはその色。濃いルビーレッドというより、インクのように深い紫を帯びた色調です。これだけで力強さを予感させます。
香りをとると、熟したブラックチェリーやプラムの果実がぎゅっと凝縮した印象で押し寄せてきます。そこにほろ苦いカカオやビターチョコレートのニュアンス、さらにほのかなスパイスやタバコの葉を思わせる複雑さも顔をのぞかせます。
口に含むと、その期待は裏切られません。しっかりとした果実味の厚みが広がり、同時にタンニンはなめらかで上品。飲み込んだ後には、チョコレートを口の中に少しだけ残したようなビターな余韻が、いつまでも続いていきます。まさに「長く語りかけてくるワイン」です。
造り手ラ・スピネッタの哲学
ラ・スピネッタといえば、ピエモンテのバルバレスコやバルバレスコ単一畑シリーズで知られる名門です。しかし彼らは満足することなく、トスカーナにもワイナリー「カザノーヴァ」を構えました。
その土地で育まれるブドウの個性を尊重し、あえてサンジョヴェーゼや国際品種ではなく、日の当たらない存在だったコロリーノに注目したところに、ラ・スピネッタらしい革新性を感じます。
食事と合わせるなら…
このワインの濃密さとビターな余韻は、食事と組み合わせることでさらに輝きます。ジビエやラムのロースト、しっかり火を入れた赤身肉には抜群の相性です。
また、熟成したペコリーノやパルミジャーノ・レッジャーノと合わせると、ワインのチョコレートのような苦味とチーズの旨みが互いを引き立て合い、なんとも贅沢なハーモニーを奏でてくれます。
まとめ
「イル・コロリーノ・ディ・カザノーヴァ」は、ただ珍しいだけのワインではありません。凝縮感ある果実味と長い余韻を持ち、飲む人の記憶にしっかりと残る一本です。
イタリアワイン好きの方なら、「あえてコロリーノを単一で造るなんて…!」と驚かれること間違いなし。ぜひ、特別な食事とともにゆっくり味わっていただきたいワインです。
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