~プロローグ~
子春「見つけた・・・」
牡丹「ようやく追い詰めたよ。ノーサイド!」
悟「・・・」
彼らの前には巨大な禍々しい屋敷が立っている。その屋敷の主は忌々しき悪の教授ノーサイド。ノーサイドは邪悪な計画をたて、その度に世界は滅亡の危機にさらされてきた。そして、ついにノーサイドは永遠に世界を失われる装置を作り上げようとしている。その邪悪な計画を阻止するため、選ばれた三人のエージェントがノーサイドの屋敷へとやってきたのだ。
子春「それじゃ、早速」
悟「待って。十分に調べないと、どんな罠があるか・・・」
牡丹「おや?こんなところにボタンが」
ぽちっ。パカッ! 
子春「パカッ?」
牡丹「パカッ?」
悟「パカッ?って、落とし穴かよ!」
なんということだろう。彼らはノーサイドの卑劣な罠に引っ掛かり、暗く地下迷宮に落ちてしまった。このままでは、世界は終わる。果たして、彼らの運命やいかに・・・。

子春「いたたたた」
悟「助かったのか?」
子春「なんとか。悟くん、牡丹さんは?」
悟「僕も柔らかいものの上に落ちたみたいで怪我はない」
牡丹「・・・く、苦しい」
子春「牡丹さん!?待って、すぐに電気つけますね!」
カチッという音と共に部屋が明るくなる。そして、その部屋の中央で牡丹を組みしき胸を揉みしだく悟がいた。

***
~オフトーク~
悟「って、こらー!」
子春「うわ!ビックリした」
兎「どしたの?悟?」
悟「なんだよ、この展開。オープニングなんだから変なアドリブいれるなよ!」
牡丹「誰も見てないからって、激しいぞ。ん!」
悟「そこもノリノリで変な声出さないの!」

***
~物置~
牡丹「いやあ、すまないすまない。まさか、あんなところに落とし穴のボタンがあるとは」
悟「全く気を付けてくださいね」
子春「うーん、この高さじゃ。元の場所から脱出は無理ですね。不本意ですが、屋式内を通りながら目的の場所を目指しましょう!」

悟「扉は一つ。でも、当然ですけど鍵がかかってますね」
牡丹「不思議なのは暗証番号が内側から打てるという点だな」
子春「この扉のノーサイドの絵がなんかイラッとしますね」
ノー「イラッとする声で悪かったな」
子春「わ!喋った!」
ノー「やー!間抜けなネズミ諸君!よくぞ!我が屋敷へと来たな。だーが、やはり間抜けは間抜け。こんなしよーもない罠に引っ掛かりおって。ざまーみろー!」
悟「どうやら、この額縁は薄型モニターみたいになってるみたいですね」
子春「っていうか、この声」

***
~オフトーク~
子春「こおりちゃーん!」
虎織「こはちゃーん!久しぶりー」
子春「むぎゅー」
虎織「むぎゅー」
部屋の真ん中で抱きつく二人。仲良きことは良き事かな。
悟「兎さん、ここはオフトークなんだから鍵かっこつけてしゃべってください」
兎「おお。つい、うっかり」
牡丹「それにしても、なぜ虎織くんがここに?」
虎織「うさちゃんに呼ばれたの!手伝ってほしーって」
兎「せっかくなので、他の皆にも登場してもらおうかと思って。満を持しての登場ですし自己紹介をどうぞ!」
虎織「おー。聞ーてないよー?えっと。初めまして!愛風虎織。続柄的には兎の姉になります。あ、兎はぺたらびじゃないよ!職業はバックパッカー!今回はノーサイド役をやらせていただきます!よろしくね!」
牡丹「愛風?」
虎織「うん。今回の登場にあわせて名字を偽名にしたの」
悟「あー。確かに。あの名字はね」
牡丹「とはいえ、よりにもよって愛風とは。兎君は知ってるのかい?」
兎「一応、知ってるみたいですよ。知った上で頭を抱えてました。朧さんの決定ですし」
牡丹「なるほど。兎君も大変だな」

***
~物置~
ノー「げふんげふん。えーと、どこまで話したかな?あー、そーだった!間抜けなネズミたちには、ここで死んでもらう!というのも、考えたがそれはそれでつまらない。そこでゲームをしよー!」
悟「ゲーム?」
ノー「そーだ、ゲームだ!この屋敷には君たちが求めるスイッチが隠されている!そして、そこまでの道のりには数々の暗号を仕掛けておいたー!君たちは謎を解き、見事、機械を停止させるのだー!」
牡丹「納得いかないね。そんなことして、君にどんな得があるというんだ?」
ノー「得ならあるさー!君たちが謎を解いて解除する!僕はそれを見て楽しむ!君たちが謎を溶けず機械が作動する!世界は滅びる!僕はそれを見て楽しむ!どー転んでも、僕に損はないのさ!」
子春「機械を止めて、貴方を捕まえたら楽しむこともできないんじゃない?」
ノー「やはり君たちは間抜けだなー。僕がここにいるわけないじゃなーい!機械だけ作動させて、既にとんずらさー」
悟「な!既に機械を作動させてるだと?」
子春「まずいですよ、まずいですよ!」
牡丹「狼狽えないで、子春くん。ノーサイド、謎を時間内に解けば機械は停まるんだな?」
ノー「その通りさー!間抜けでも理解できたみたいだね。それじゃ、頑張りたまえよー」
そういうと、画面は再びノーサイドの絵に替わった。

牡丹「話は聞いたね?私たちは時間内に装置を止める。酔狂なノーサイドのおかげで私たちにチャンスがある。まずはこの部屋に暗証番号のヒントがないか探して回るよ!」
二人『はい!』

子春「とはいっても、大したものありませんね。この部屋」
悟「戸棚も食料品ばかりだ。しかも、ほこりまみれ。賞味期限もかなり過ぎてる。食べられたものじゃない」
子春「なんか見たことない種。植えるとすぐに育ちます?本当かなー?」
牡丹「ふむ。ん?このビデオデッキ・・・何か引っ掛かってるな。よっと、テープ。巻き戻すこと、か」
子春「それ、こっちのテレビとビデオデッキが合体したやつでみれるんじゃないですか?」
牡丹「それはテレビデオというのだよ。まぁ君たちの年代だと知らないだろうな。とりあえず、いれてみるか」
ガチャ。ぎゅいーーーん!
悟「巻き戻してますね」
子春「巻き戻してますね」
牡丹「・・・待つか」

ぎゅいーーーん、がちゃ!
子春「あ、終わった」
ノー『貴様らの命運は僕の手の中だもんねー!僕はこの惑星を破壊してやるんだー!誰も私の邪悪な計画は止められないのだー!ひゃっひゃっひゃっ!』
テレビデオの中でアニメーションのノーサイドが高らかに笑う!
一同『う、うぜー!』
3人が勢いよくテレビデオにツッコミをいれる(物理)。すると、テレビデオは弾みで床にひっくり返って落ちた。
子春「もー時間の無駄だわー」
悟「ん?待って。これって、もしかすると・・・」
悟の機転により、見事、暗証番号を突き止めた四人は次の部屋へと向かうのであった。

~本部~
牡丹「書斎かな?」
悟「扉の鍵は・・・当然かかってますね」
子春「変な鍵穴ですね。こっちは普通か。でも、今時ではないですね」
牡丹「案外、古い鍵の方がセキュリティは高かったりするんだけどな。ところで、子春くん。この扉、下にキャットドアがついているのだが。君なら通り抜けられないかい?」
子春「んーこの大きさならギリギリ?ちょっとやってみます!」
悟「だー!だから、やるなら確認してから・・・」
子春「きゃー!」
牡丹「子春!」
悟「早く引っ張って!」
キャットドアに上半身を突っ込んでいた子春を悟と牡丹が勢いよく引っ張る。子春は簡単に抜けたもののそのまま部屋の中央で三人尻餅をつく。
子春「あービックリした」
牡丹「無事みたいだね。良かった」
悟「何があったの?」
子春「それがでっかい犬がドアの前に立ってるんですよ」
悟「犬?ちょっと見てくる」
悟「コレハアカンヤツヤ」
牡丹「ふむ。ひとまず、他の方法を探すしかないという感じかな」

悟「机の回りは散らかってますね」
子春「ん?この迷路・・・」
牡丹「どうかしたかい?」
子春「いえ、最初の部屋にも似たものがあったな。と思いまして」
悟「たしか、スウェーデン製の◯ッキーメイズというおもちゃです。迷路を組み立てて中にネズミを走らせるのを見て楽しむらしいです」
牡丹「その名前・・・。まぁいい。ノーサイドらしい趣味だが、今は関係ないだろう。それより、他に何かないか調べてみよう」
悟「めぼしい物はないですね。強いて言うならダイヤルキーのかかった金庫ですが。番号がわかりません」
牡丹「最悪一万通り試すしかないかな」
悟「マジですか」
子春「んー、ここの水貰ってもいいですか?」
牡丹「ん?喉が乾いているのか?あまりおすすめはしないぞ?」
子春「そうじゃなくて、ちょっと試したいことがあって」
牡丹「ふむ。他に出来ることもないし試しておいで」
子春「はーい」
そういうと、子春は水をもって物置の部屋へと戻っていった。

悟「3262・・・3263・・・」
牡丹「先は長いな」
子春「お待たせしました!見てください、これ」
戻ってきた子春の手にあったのは星やハートの形をした氷だった。棒がついていて、アイスキャンディのようにも見える。
牡丹「ほー。面白いな。どこで手に入れたんだい?」
子春「最初の部屋に冷蔵庫があって謎のボタンがあったんですけど押しても何も起こらなかったんですよね」
悟「だから、わからないボタンを押すなって・・・」
子春「あはは。もう時効ということで。それで水をいれる場所があったからさっきの水をいれてみたんです!」
牡丹「なるほど。・・・で?」
子春「え?」
牡丹「聡明な子春くんのことだ。きっと何か閃いて、こんなことをしてるに違いない。よね?」
子春「あ、あの・・・えっと・・・」
牡丹「こーはーるーくーんー?」
子春「・・・あ!これを見てください!」
牡丹「これは・・・ドクロの氷?また悪趣味な」
子春「そうじゃなくて、このマークって、扉の鍵穴に似てませんか?」
牡丹「・・・試してみる価値はあるな」
そして、試みはうまくいく。新たな部屋を見つけた二人は悟を残し新しい部屋へと入っていった。

~台所~
牡丹「台所か。出口は見当たらないな」
子春「うわっ!ばっちい!汚い!えんがちょ!」
牡丹「古い言葉を知ってるな」
子春「だって、見てください。色のおかしなシンク。カピカピに乾いた鍋。極めつけはハエだらけの棚です!」
牡丹「・・・これは流石にひくな。ん?しかし、ここにも鍵がかかってる」
子春「おおかた、どうしようもなくなって封印したんじゃないですか?私もG相手に似たことをやりましたし」
牡丹「ふむ。しかし、それはさておいていい香りがするな」
子春「そういえば・・・ここのオーブンですかね。カップケーキですか?」
牡丹「メモが貼ってある。・・・ふむ。これはノーサイドのおやつか。先ほどの棚にはチーズがしまってあるらしい。なるほど、ハエがたかるはずだ」
子春「ハエまみれのチーズをいれるんですか?うえー」
牡丹「食べる食べないはともかく。もしかすると、これもノーサイドのゲームの一つかもしれない。解かないわけにはいかないな」
子春「とはいっても、他にめぼしいものなんてないですよ?強いて言うなら、さっきの迷路とあの絵ですかね?」
牡丹「あの絵?ああ、扉のとこの・・・ん?この配色。もしかすると?」
悟「おーい」
子春「きゃー」
牡丹「うわっ。・・・あ、悟くん」
悟「・・・えっと。とりあえず、さっきの金庫、開いたよ」

~本部~
悟「一応、調べたけど脱出に繋がりそうなものはないですね」
牡丹「楽譜に。おもちゃの説明書。あと、料理のレシピはさっきのカップケーキのものだな」
子春「んー?トリアゾラム。これって超短時間作用型の睡眠薬じゃないですっけ?」
悟「なんでそんなこと知ってるの?子春」
子春「乙女の嗜みということで」
牡丹「ふむ。とりあえず、ハエまみれの棚はこれで開けられそうだね」
子春「え?あれ、開けるんですか・・・?」
牡丹「もちろん」
悟「?」

~台所~
悟「うっわ・・・」
牡丹「恐らくこの中に次に繋がるなにかが隠れてるはずだ」
悟「っていうか、僕だって開けるの嫌なのに。なんで二人とも、扉の影に隠れてるんですか!」
牡丹「任せたよ。悟くん!」
子春「えんがちょですよ!えんがちょですよ!」
牡丹「それは酷すぎないかい?」
子春「え?」
悟「もう・・・」
そう言いつつ、悟は棚の鍵をはずし開けた。その瞬間、中のハエが一斉に飛び出てくる。
牡丹「わー!」
子春「きゃー!」

悟「んー。めぼしいものは特にないですね。っていうか。このセリフ何回目?」
牡丹「・・・。そういえば、チーズはなかったかい?」
悟「チーズ?言われてみれば・・・」
子春「あ、あそこに!」
いつの間にか床に落ちたチーズとそのそばには真ん丸に太ったネズミが一匹。
子・牡『か、かゎいい~!』
悟「えー」
子春「いやーん。何この可愛いネズミ」
牡丹「これはなかなか。恐らくノーサイドの家で美味しいものを食べていたのだろう。毛並みといい肉付きといい・・・は!」
悟「・・・」
牡丹「な、なーんてね」
子春「きゃー柔らかーい。ふわふわー」
牡丹「ふわっ・・・」
悟「・・・」
牡丹「う、うらやましくなんかないんだからね!」
悟「・・・そのネズミ」
子春「え?悟くんも撫でる?かわいいよー?」
悟「そうじゃなくて、そのネズミを使えばもしかすると」

~本部~
牡丹「持ってきたよ」
悟「それはここに置いて」
各部屋に置いてあったミッ◯ーメイズを持ってきた三人。
悟「ここを見てください」
牡丹「ソーセージ?なんで、こんなところに」
悟「このソーセージは中のスイッチを踏むことで出てくる仕掛けになってます。そして、この仕掛けを押せるのはネズミだけ」
子春「まさか、チューちゃんにこの迷路をやらせるんですか?」
悟「チューちゃん?」
子春「この子の名前です!」
牡丹「チューちゃんか安易だが、いい名前だ」
悟「・・・」
牡丹「げふん。そうか。このソーセージに睡眠薬を仕込んで犬に食べさせるんだな」
悟「そういうことです。さぁ子春。ネズミをらこの穴に」
子春「・・・ごめんね。チューちゃん」
穴に入ったチューちゃんはビクビクしながら走っていき、目論み通りにスイッチを踏んだ。そして、そのまま部屋のどこかへと走り去ってしまった。
子春「あ、チューちゃん・・・」
悟「よし、このソーセージと睡眠薬を組み合わせて・・・キャットドアから犬に与えて」
牡丹「一応、これは動物虐待になるから君は真似しちゃダメだぞ?」
悟「誰に向かって話してるんですか?」
牡丹「内緒だ」
子春「あ、犬が眠っちゃった」
子春の言うとおり、犬はソーセージを食べるとすぐに眠ってしまった。
悟「さて」
牡丹「そうだな」
子春「ん?」
悟・牡『さぁ行きたまえ、子春(くん)』
子春「えー!」
悟「いや、だって扉の鍵開いてないし」
牡丹「我々では、そのキャットドアを通り抜けられないからね。案外、外からなら開けられるかもしれないし子春くんが行くしかないのだよ」
子春「そうですけど・・・わかった。行ってきます!」
悟・牡『いってらっしゃい』
キャットドアをくぐり抜け外に出た子春。すると、どこからかノーサイドの声が聞こえてきた。

ノー「猫の扉から出てくるとは・・・。まぁいい!脱出おめでとー!」
子春「ノーサイド!どこにいるの?」
ノー「君たちの知らない遠い場所さー。もー忘れたのかな。間抜けさーん?そんなことより、脱出したんだし早く逃げなよー。仲間二人を置いてさー」
子春「そんなことするわけないでしょ!ここの扉の開け方を教えなさい!それと装置の止め方も!」
ノー「ちえっ覚えていたか。装置を止めるには離れの部屋にいけばいいよー。ただし、入るには暗証番号が必要だけどねー。残り二人は無理だね。こんな謎も解けないなら、僕には必要ないからねー」
子春「ノーサイド・・・。わかったわ。私たちの目的は装置を止めるのが優先、私は前に進む!」
ノー「そーかい、そーかい。まー頑張りたまえよー頑張るついでにヒントだ。真の鍵はこの世界にない。けれど、君たちなら手に入れられる!」
子春「それって、どういう意味?ノーサイド?ノーサイド!」

~裏庭~
子春「手がかりはなしか。とりあえず、考えられるのは、ここのパイプ・・・これはこう繋いで。そしたら、水が花壇に撒けるようになるから・・・そうだ。最初の部屋で見つけた種!これを植えて水をかける!」
なんということでしょう。水が掛かったとたんに種からにょきにょき芽が出てくるではないですか!これを目の当たりにした子春はSANチェック。成功で1D6。失敗で2D6。
子春「まさかのSANチェック!え?これ、失敗したら発狂ですか?」
場合によっては。
子春「うそー!えっと、うえ!失敗!アイデアは・・・成功!?」
では、一時的発狂をダイスで。
牡丹「ちょっと待ったー!」
悟「子春に精神分析・・・成功。これで狂気は解消ですね」
子春「あれ?二人ともどうやって・・・」
牡丹「鍵を探して見つけて、正々堂々。扉をくぐり抜けてきたのさ」
悟「待たせてごめんね」
子春「うう・・・。ありがとう。そして、ごめん。私、まだ装置を止められてない」
牡丹「ここまでお膳立てしてくれたんだ大丈夫さ。さて、この植物・・・なるほど。さっきの譜面だな」
悟「牡丹さん、青の方です」
牡丹「OKだ。悟くん!番号は・・・」

~最後の部屋~
悟「これは・・・」
ノー「はっはっはっ。まさか、本当にここまで来るとはなー。すばらしー。すばらしーよー」
牡丹「ノーサイド!?」
ノー「最後の謎だ。君たちが求めるスイッチは上のゲージに入ってる。それを押せば君たちの完全勝利だー!」
悟「本当にイライラさせるやつですね」
牡丹「そういう作戦なんだろう。相手にするな」
子春「えっと、レバーをどちらかに倒せばゲージが降りてくるみたい。でもどっちに?」
悟「落ち着いて。冷静に歯車の動きを考えるんだ」
牡丹「・・・」
子春「・・・」
悟「つまり、こっちだ!」
ぎしぎしと音をたてながら上からゲージが降りてくる。安堵の表情を浮かべる三人。だが、それはすぐに険しい顔に引き戻される。ゲージの中にはノーサイドの言うとおりスイッチがある。だが、それを押すには最後の暗証番号を見つけなければならない。
悟「ここに来て、また暗証番号か」
牡丹「しかも、押しボタン式。さっきみたいにすべてを試す時間はない」
悟「どこかにヒントが、ヒントがあるはずだ!」
子春「ヒント・・・。そうだ。さっき、ノーサイドが言っていた。真の鍵はこの世界にない。けれど、君たちなら手に入れられる。って。そして、このゲージの模様。もしかして・・・」

***
~オフトーク~
子春「兎さん!」
兎「なんだい?」
子春「このゲームの───を貸してください!」

***
~ノーサイド~
あーあ、最後のところまで辿り着いたよー。でも、この謎は難しいからねー。解けるかなー?ひゃつひゃっひゃっ。
ん?
なんだ?なんか、カメラに変なものが・・・あん?こいつはさっきのネズミ?
チューちゃんとか呼ばれていたか?
おい、ネズミ。いいところが見れないじゃないか!
あのスイッチを押したら確かに装置は止まるけれど、それじゃつまらないから用意したあの家の爆弾スイッチをオスタイミングが見れないじゃないかー。
こら、おい!ネズミ!どけー!
ぽちっ。
あん?あ、しまった!この部屋の緊急脱出装置を押してしまった!
しかも、今は暇だったから行き先を宇宙にしてるんだぜ?
やばーい、やばーい、やばーい!
すぐに止めないとー!って、止めるスイッチは作ってなーいー!

ぼん!

***
~エピローグ~
子春「と、止まった?」
悟「みたいだね」
牡丹「やっ」
一同『やったー!』
様々な苦難を乗り越え、ついにやりとげた三人は共に抱きあい、笑いあい、称えあい喜びをわかちあう。
三人の知らぬところでノーサイドもこの世からいなくなった。世界は救われたのだ。
ありがとう!そして、ありがとう!
ちなみにこの後、帰ろうとして目覚めた犬に追いかけられるのだが。それはまた別のお話。

***
~オフトーク~
兎「はい、ということでUNLOCK!ネズミとソーセージクリアー!」
一同『いえーい!』
子春「む、難しかったー」
牡丹「なかなか手応えがあったね」
悟「僕も疲れましたよ」
虎織「はーい、皆さんお疲れさまー。お茶だよー」
牡丹「お、ありがとう」
子春「こおりちゃーん!ナイス演技だったよー!」
虎織「本当に?ありがとー、こはちゃーん!」
兎「虎織さんにはやられたよ。最後の最後であんなヒント出すなんて」
子春「え?」
悟「やっぱりアドリブだったんですか?最後のヒント」
虎織「だって、あんなの難しすぎるものー。今まで、あの世界だけだったのに一気に現実に引き戻すのは卑怯だよ!」
牡丹「私もあの答えには驚いた。たぶん、ヒントがなければ気づけなかっただろうな」
子春「こおりちゃーん!えらーい!」
虎織「私えらい?えらい?えへへー」
兎「まぁ確かに兎も最後の問題だけは解けなかったですからね。流石にヒントを見ました」
牡丹「アドリブといえば、キャットドアのくだりもアドリブじゃないのか?」
兎「あれはアドリブというよりゴリ押しでしょう。普通、キャットドアを潜れる人間なんていませんよ」
子春「普通じゃなくて悪かったですねー。どうせ私は小さいですよーだ」
兎「そういう意味ではないんだけれど。どちらかというと、冒頭の落下するシーンの方が」
悟「ぶっ!」
虎織「うわ、悟!お茶を吹き出すとかばっちーよ!」
牡丹「三人のキャラ付けを構成する上で必要と思ったからな。何の打ち合わせもなしに期待に応えてくれる兎くんには関心だよ」
悟「兎!あれはあんた一人の犯行か!」
兎「ちゃいますやん!牡丹さんもノリノリでしたやん!」
悟「問答無用!」
兎「うお!ちょ、悟!キブ、キブ!ギブ‼」

虎織「とまぁ、こんな感じではありますが。これらは全てぺたらび一人の妄想です。フィクションです。
ですが、UNLOCK!は本物ですので是非、プレイしてみてください。
なんなら、兎も誘ってやってください。
それではー、またお会いしましょー
ばさらじゃー」

鰯が転校してきてはや一ヶ月。

今度はパンダが転校してきた。

 聡明な読者ならもうお分かりであろう。

オセロのように白黒つけるのがうまいやつとか

死神の息子のように白黒別れているやつとか

っていうか、もはやGLAY!とかでもなく

がちパンダである。ふわっふわである。

まぁ鰯が転校してくるならパンダだって転校してくるだろう。

いや、待て。普通に熊じゃねーか!さすがにそれは危険すぎないか?

「それじゃ、転校生。自己紹介よろしく」

「中国から転校して参りました。佐々木 判太です。よろしくお願いいたします」

「って、普通にしゃべるのかよ!」

しかも、超礼儀正しい!

「相原、転校生が来たからってはしゃぎすぎだぞ。すまんな、佐々木」

「いえいえ。むしろ、歓迎していただけてるということで嬉しい限りです」

佐々木は大きな手をふりながら続きを語る。

「ご覧の通り、私は正真正銘のパンダです。皆さんの中には私に怯える人もいるでしょう。なんと言っても、私は大きく獣で種族が違う。ですが、これから共に学んでいく中で誤解を解きつつ、仲間の一員になって行ければと考えています」

佐々木が頭を下げる。それと同時に拍手が巻き起こる。イワシの時との歓迎の差に俺はこっそり隣を見る。

すると、器用に前ひれをはためかせて転校生を歓迎するイワシがいた。

「先生、質問いいですか?」

拍手か収まるにあわせて手をあげるのは、この教室の良心であり俺の天使。委員長だ。

確かに疑問はたくさんある。パンダが学びに来たことから始まり、丁寧な日本語。更に中国から来たはずなのに思いっきり和名。(もしかしたら、そういう中国の名前かもしれないが)

果たして、委員長は何を聞くのか。

「時間はあるし、佐々木答えてやってくれ」

「なんなりと」

「あとでもふもふしてもいいですか!」

思ったより自分の欲望に正直な質問だった!

しかも、どこかしら興奮しているような?そして、そんな委員長に対する佐々木の反応は?

「かまいませんよ。ただ、私もオスですし過剰なボディタッチはご遠慮ください。照れます」

すごくいい奴だ!しかも、照れます。という部分の仕草がクラス全員の警戒心を解かせるに十分な可愛さだった。パンダを見るのは初めてだが。確かにこれはハマる。

「あと、席だが・・・相原、お前の隣でいいか?」

「また、俺ですか?っていうか、隣は」

「あ、私、移動するよ」

「おう、すまんな。舞原」

なんだろう?俺は動物転校生担当にでもなったのだろうか?

舞原が移動した席に佐々木が座る。が、体が大きいので机と椅子があっていない。

「あとで注文しとかないとな。佐々木、しばらくはそれ使ってくれ」

「ありがとうございます」

そして、案の定。佐々木がこちらを向いてくる。さすがに隣にこれだけ大きいのがいると恐い。佐々木はそれに気づいてか少し背を丸めながら、恐る恐るこちらに手を差し出す。

「これから、よろしくお願いします」

「よろしく」

握手を求められていることに気づき俺も手を差し出す。

ふわっ。

うわ!なんだ、これ?この柔らかさ。これはハマる。と、その時。背筋をすっと悪寒が走る。ばっと振り向いたその先にいるのは委員長?なんだ?あの目。まるでお気に入りのおもちゃをとられたような子供の目は!

そして、お隣。そこにいるのはイワシ。なんだ?その目?私を捨てて新しい転校生と仲良くなるんですねみたいな目は!

「どうしました?もしかして、爪で引っ掻いちゃいました?」

「あ、いや。なんでもない。気にするな」

こうして、俺のクラスはまた賑やかになった。そして、俺の回りの人間関係も。



・・・人間少な。




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