「あつはっは!何これ?豆腐の家って」
「面白いだろ?しかも、その主人公、君がモデルだからね」
「マジですか?いやー良かったわ。隣の人が作家先生で」
「こちらこそ、隣の人が豆腐屋さんで良かったよ」
と二人で談笑していると、突然部屋の扉がドンドンドンと叩かれる。
「ん?なんだろう?チャイムあるのに、わざわざ叩くなんて。ちょっと出てくるよ」
「はいはーい」
扉を開けると、そこにいたのは私の編集(パスタが得意)だった。何故か息をきらしてはぁはぁ言っている。担当なだけにここには何度も来たことがある。というか、先ほど原稿を持って帰ったはずなのに、わざわざドアを叩いた理由を問いただす前に編集は叫んだ。
「先生、すぐそこに・・・───!!」
***
「番号、1!」
「2」
「3」
「4」
「よーし、今日も全員揃ったわね。それじゃ、いつものアレやるわよ!」
「うげ!あれ、またやんのかよ」
「何よ?文句あるわけ?」
「やるやらない以前に僕はもう覚えてないよ・・・」
「覚えてないって。あなた、それでもKISHIMENの自覚あるわけ?」
「だから、そのネーミングセンスが・・・うわ!なんだあれ‼」
「なんだあれ!とは何よ。なんだあれ!とは」
「違う!そうじゃなくて、あっち!」
指差す方向を一斉に見る。本来なら空しか見えないはずの場所に存在していたのは巨大な何か。
「か、怪獣だ・・・」
誰かが呟き気づく。そうそれはヒーロー物に出てくるような怪獣だった。
***
『町内の皆様、押し合わず列に従って避難をお願いします!繰り返します!押し合わず列に従って避難をお願いします!』
「まさか、こんなことでおの司会の兄ちゃんの声をまた聞くとはな。ほれ。坊主ども服着たか」
「うん。着たよ!」
「すっげー。本当に怪獣だ!」
「ばか野郎。喜ぶ暇はねーぞ。早く避難するぞ!」
***
「映画フーパー。来春公か『放送の途中ですが、ここで臨時ニュースをお知らせします。◯◯県××市に巨大な何かが出現しました。住人の皆さんは直ちに避難をお願いします!繰り返します・・・』」
***
「おとうさん、おかあさんは?またバーゲン?」
「大丈夫。おかあさんも別の避難所に逃げてきてるって。さっき、連絡があったよ」
「ちえちゃん!」
「あ、良かった。無事だったのね」
「うん、ちえちゃんは・・・」
「恐いよ。恐いよ・・・」
「・・・大丈夫だよ。ちえちゃん、私がついてるから」
「おーい、委員長」
「あ、相原。とイワシちゃんと佐々木君。無事だったんだね」
「どうして、俺らがまたセットなのかは別として。まあな。そっちは?」
「私たちも大丈夫。ちえちゃんも少し驚いてるだけだから」
「そうか・・・イワシ?どうした。急に跳び跳ねて」
「私の頭を切り落とし、気の枝にさすことでかの災厄を静めることができる。と言っています」
「佐々木、お前、イワシの言葉がわかる・・・じゃなくて、イワシ!お前何言ってんだ!」
「このような事態に生け贄になるのは王族の役目。気に病む必要はありません、と」
「ばか野郎!クラスの仲間の犠牲の上に成り立つ平和なんかほしくねーよ!」
「私も反対だね。必ず収まるならいいけど、そんな賭けみたいな理由で友達を殺せない」
「・・・ありがとう。だそうです」
***
「うっ・・・」
「気がついたかい?」
「ここは?お前は?何がどうなって、痛!」
「動かない方がいい。君はさっきまで瓦礫に埋もれてたんだ」
「そうだ。思い出した。卵が割れたと思ったら、中から何か飛び出して・・・そいつがどんどん大きくなって、家が・・・。そうだ!ソミホは?」
「彼女なら、そこに・・・」
男が指差す先には、あちこちが欠けた状態で横たわるソミホがいた。
「彼女は落ちてくる瓦礫から身をていして君を守っていた。たまたま近くにいた僕が彼女の声に気づいて、君を助け出した後、そのまま」
「ソミホ、ソミホ!」
「・・・くー」
「ん?」
「体力の限界。といいながら、眠ってしまってね。どうも、体の損傷はあまり影響ないみたいだよ」
「良かった・・・。そうだ!助けてもらったのに、お礼も言ってなかった。ありがとうございます!」
「いいよ。気にしないで。僕も旅してただけだから。名乗ってなかったね。僕はシュージ。ウインクキラーのシュージさ」
***
「何してるんですか!早く逃げましょうよ!」
「とうとう、この日が来ちまったか」
「親方?」
「全員、戦闘配置につけ!手の空いてるものは住人の避難誘導!」
「いったい、何がどうなって」
「おーい、お前はこっちだよ」
「重さん、これってどういう」
「お前は気づかなかったかも知れねーが、ここはただの鉄工所じゃないんだよ。いざというときのために、兵器を開発している。その時ってのは今だ。そして、お前が雇われたのもこの日のためだ。ほら。ついたぞ」
連れてこられたのは隠されたエレベーターから地下に降りた先。そこにあったのは人の形を模した機械。いわゆる
「ロボット・・・」
「そして、あなたがパイロットよ 」
「椿さん・・・」
「そう。全てはこの日のために」
突如現れた怪獣と秘密裏に作られていた巨大ロボット。
ハロウィンとか関係なく物語はクライマックスへ。
まだ登場していないあのキャラは?
謎をたくさん残しつつ後編に続く。
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