ルール交差点 21 | 秩父市ペタンク連盟公式ブログ

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第26条 得点の計測

前条でも触れたように、どちらのチームのボールがポイントとなっているか(ビュットにより近いか)はプレイヤー最大の関心事。

 

目測で判ればよし、そうでない場合には「計測は、最後にボールを投げた選手か同チームの選手が行う」とあります。計測結果を告げ、それに納得できない場合には相手チームもその後に計測を行うことになります。

 

このあたりが例えばカーリングであったり、あるいは将棋などと基本的に違うルール。

カーリングや将棋の場合、先手、後手というように、代わる代わるストーンを投げたり、駒を動かしていくことになりますが、ペタンクでは先攻後攻それぞれ一球投げたあと「ポイントをとっていないチームが投げなければならない」と、これは16条1項に記載のある大原則。

 

言い方を変えるならば、ペタンクは「いかに相手チームのボールを投げ切り状態に追い込むか」というゲームかもしれません。

 

計測に必要がある際、まず実施するのは投げたチーム。

ではこの投げたチームが目測だけして「うちのほうのボールがビュットに近い」と主張し、相手チームだけが計測したとします。計測途中でビュットやボールを動かしてしまったならば、計測したチームはポイントを失うことになるのは、後述の28条1項に記載されていますので、十分な注意が必要です。

 

そこで相手チームは「うちのほうが近いと思いますよ。必要ならばまず最後に投球したそちらのチームから目測でなく実際に計測してくださいよ」という場面もあるかもしれませんね。

 

いずれにしても、普段の練習ではボールを投げるだけではなく、計測の練習も組み込んでおく必要があることは確かなようです。

 

また話は少しそれますが、全てのボールをチームが投げ切ったのに、相手チームが次の投球を行う前になぜか計測したがることもたまにあるようですが、これは全く意味のないこと。

全てのボールを投げ切ったチームにできるのは、ただ静粛に待つことのみ。

もしどうしても計測したいのであれば、そのメーヌが終了した時だけは計測可能となります。

表現を変えれば、ボールを投げ切ったチームによるメーヌ途中での計測は遅延行為ということになります。

 

本条2項で、「適切な用具を用い、各チームは、ひとつ所持していなければならない」とあるのは、相手チーム任せの計測にならないようにという意味も含まれています。

 

また、細かいことでいえば「所持」とはどのような状態を指すのが適切でしょうか?

試合コート近くのバッグに入れてあれば所持なのか、それとも身に付けていてこそ所持なのか?

 

このあたりはいろいろな解釈があるようですが、時間制限制の大会が圧倒的に多い現状では、できれば少しの時間も無駄にしないためにも、身に付けておくべきかもしれません。

 

3項では、「適切な用具」がないからといって、足を用いての計測は禁止とあります。違反した場合には警告対象です。

 

4項は、大きく二つの内容に分かれています。

前半は「計測対象のボールがどのような位置にあれ、メーヌのいかなる時であれ、審判員の判定を求めることができる」という内容。

ざっくりといえば、二つのボールのどちらか近いかだけでなく、3番目、4番目のボールはどれかの計測を審判員に依頼でき、しかもそれはメーヌのいかなる時でもいいということです。

 

これは、その状況によって寄せるべきか、撃つべきかの作戦が変わってくるために許されている行為ではありますが・・・時間制限のある大会においての時間稼ぎ、いわゆる勝ち逃げを狙っているかのような行為とは厳密に区別しなければならないでしょう。勝ちにこだわり、フェアプレー精神を忘れた行動をとるチームや選手は決して認められないはずです。

 

4項の後半部分は、審判員の計測中は少なくとも審判員から2メートル以上は離れましょうという内容。守れない選手は、警告対象となります。

 

5項は一般には全く無縁のこと。テレビ中継のある場合には、計測は審判員のみが行うこともあるという内容です。