泣きたい時には、泣けないものだから | Petal Counting

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Petal Counting (ペタル カウィンティング)とは、
花びらの恋占いという意味です。
占いサイトではありませんよ~
宝塚歌劇団の大好きなワンシーン…
をイメージしたブログ名です。
日常の様々なことを、素直に綴っているブログです。

最近、何かに感動するということから遠ざかっているわ。


自分の心が、パサパサに渇いているから、潤いが欲しいな。


そう言えば、最後に泣いたのって、いつ以来かしら…。


もし、映画を観て泣けるなら、感動して涙を流せるなら、

それも良いかもしれない…。


きっかけはそんな始まり。



ここからは

映画感想…【100回泣くこと】


先日、行ってまいりました。

主演が大倉忠義くんじゃなかったら…うーん観に行かなかったと

思います。

最初に大倉くんについて、ちょっと書いておきますね。

2009年のドラマ【必殺仕事人】での演技がとても印象に残って

いました。

影があるのに、引き込まれそうな眼。

必殺シリーズで、色々な俳優さんを観てきたけれど、その歴史に

また一人魅力的な人が加わる、そんなドキドキ感がありました。


2011年のドラマ【生まれる】で、私はますます大倉くんの演技が

良いな~と思いました。

50代の母親の妊娠という難しいテーマのドラマの中で、更には

自分だけ両親とは血が繋がっていない、という複雑な役柄。

実の父親から執拗に迫られることや、暴力、屈折…

クールな表情の中にも、家族というのは、血の繋がりではない、

愛があるのだというのを、ドラマの後半でどんどん伝えてくる、

そんな感動的なドラマは久々だなって思えたくらいでした。


最近は、太鼓の達人として、集中力が途切れない男っぽさでの

人気も上昇していますが、やっぱり私は

大倉忠義くんの演技が観たいなってずっと思っていました。


映画の予告などをあちこちで観ていたので、ストーリーの大筋は

分かっていました。

交通事故で、記憶を失うことや、彼女が不治の病に冒されること

など、平たく言ってしまえば、どこかで聞いたような設定です。

では、タイトルにある100回泣くという意味は?という気持ちで

観ていました。


映画は、友人の結婚式での元恋人との出会いから始まります。

元恋人だというのに、記憶が無いので気付かずにいる、しかも

何故だか、どんどん惹かれていく主人公。

どんなに記憶が無くても、好みというか、心を惹きつけるタイプ

というのは、変わらないということなのでしょうか…。


実は、その彼女には秘密があり、病気の再発を恐れていた。

でも、待ち続けていた彼との再会と、再び恋愛関係になること

の幸せを大事にして、病気のことを打ち明けずにいます。

やがて二人は自然に一緒にいるようになり、ごく当たり前のように

プロポーズ、一緒に暮らし始めます。

結婚だけは、もう少し待って欲しい、そう告げる彼女の心中には、

もしも再発したら、病気のことを知られたら…そんな不安がいっぱい

で苦しいのです。


幸せと背中合わせの病気の再発。

これほどまでに幸せなのに、どうして運命は残酷なのでしょう。

やがてどんどん進行して、内緒にしていた入院も彼に知られて

しまい、残された時間を必死に生きようと二人は病院を抜け出し

夜の街をバイクで走ります。


どれもベタなストーリーで、結局は願いも届かず、彼女の命も

尽きてしまうのですが…。

泣きたいシーンはたくさんありました。

じわりじわり…ときたところもありました。


私は原作を読んでいないので、原作を元に映画版にしたストーリー

の展開は分かりませんが、

感情移入するには、何かが物足りない、それが率直な感想でした。


元々バイクで事故を起こした背景には、彼女が病気を打ち明けた

タイミングで、

それが友人達を含めて、彼が逃げ出した、ということになっている

のですが、

実は、彼は彼女の病気のこともひっくるめて、全て受け入れようと

、秘かに作っていた指輪を完成させて、上着のポケットに突っ込み、

急いで彼女を追いかけようとバイクを走らせていたのだった、

それが後半でようやく分かってきます。

今にも息も絶え絶えの彼女に、あの時に実は渡すはずだった…と

指輪をはめるシーンも、うーんと思ってしまいます。


むしろ事故で失ってしまった記憶、恋人との楽しい思い出、それを

愛の力で奇跡的に取り戻す、最後は、どんなにボロボロでも、

幸せな結婚生活が待っている、ハッピーエンドの方が泣けたような

気もしました。

桐谷美玲ちゃんは、綺麗だし、スタイルも良くて、もっとシャープな

イメージでいたのですが、とってもチャーミングで声も可愛かった

です。

だからこそ、ずっと何年も想い続けてきて、最後は幸せな結末って

シーンが良かったかな、などと思ってしまいました。

愛ってやっぱり素晴らしいよね。

信じていれば、絶対幸せになれるよね。

そんな感動の涙を、私はどこかで期待していたのかもしれません。


だから

「…結局1回も泣かなかった。泣けなかった…」と

映画が終わって呟いてしまいました。


だけど

人生って皮肉な偶然とかの重なり合いで、哀しみに遭遇することが

多いんですよね。

恋人同士で、何も無くて、そのままゴールインしてめでたしって

人もいれば、何らかの理由で、幸せから遠ざかる運命も待ち受けて

いることもたくさんあります。

病気が無ければ、もしも事故に遭わなければ、記憶が無くならなければ、

再発さえしなければ…

そう思うと、これでもか、これでもか、と哀しみのスパイラルが拡がるの

は、泣いても泣いても…涙が枯れることは無いのかもしれませんが。

大倉くんが泣くシーンは、とても良かったと思います。

タイトルのように100回、というのは、そんなに何度も泣いて泣いて、

哀しみを乗り越えていく、そういうことなのかもしれません。

この映画の感想は、あくまでも私の個人的感想です。

大震災を体験し、親類や知人を亡くして、涙をたくさん流しました。

だから、少しのことでは泣けなくなったのかもしれません。

日々の生活が、結構過酷だったり、メンタルが不安定だったりするので、

泣くことも忘れた毎日を送っている気もします。

よく皆が言いますが、本当は泣きたいくらい辛いのに、涙が出ないのです。

泣き出したら、100回どころではなく、泣き続けてしまいそうだから、

ブレーキランプが、いつも点滅しているかもしれません。

おい、待てよ、泣いてる場合じゃないぞ、と。


映画の余談ですが、ともさかりえさんが、痩せ過ぎていて、病気の友人

である美玲ちゃんとの体型が同じようで、それが何だか違和感ありました。

昔から好きな女優さんだったので、むしろそれが心配になりました。

ぷくっとした幸せ太りな友人役でもどうかと思いますが、横から見ても

薄いな~お肉が無いな~って感じで、それが羨ましいを通り越して、

残念な感じさえしました。


映画で泣くことはできませんでしたが、若くてピュアな表情に癒された

から、良い印象として心に刻んでおきたいと思いました。


大倉くんは、これからもたくさん演じて欲しいなと思いました。



最後まで読んで下さって、ありがとうございます。


映画はあまり観に行けない(予算が無い)のですが、観た感想を少しずつ

は書き綴りたいと思っていますので、またブログを覗いて頂けたら

幸いです。


ではまたね~


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