息を吸って吐くということ  ー井口里栄展ー |      生きる稽古 死ぬ稽古

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ー毎日が おけいこ日和ー
        

よく通る、覇気のある声に

聞き覚えがあるなぁ…

と思っていたら、

やっぱり藤田一照さんだった😄



鉢だらけの庭をくぐって玄関に入る。

昔の病院だったというこの場所で

井口里栄展がありました。


このギャラリーにて

藤田一照さんご夫妻と

お会いすることができました。


↑これは前回の井口里栄展の記事。


里栄ちゃんだけでなく、

一照さんや他の方々とも

楽しくお話させていただいたのですけど、

そしていたって普通モードでいたのですけど、

心の中は静かな感動に満ちていました。

その感動にひたっておりました。



前回も前々回も、

素晴らしい作品はたくさんあった。

でも今回は今までにもまして

さらに深いところで

作品と向き合っているように感じられました。


深く深く深く、

自分の世界に潜ったところから

糸を紡ぐようにして

作品を作っているような感じ。


でもそれは苦行ではなく楽行。



自分だけの世界を追求することによって

つながりを感じさせる

という、不思議な感覚。




そういったものを

作品の一点一点から

感じさせてもらいました。


もどかしいほど、

写真では色が出ていません。

クレヨンを使って描くという

この色味が本当に美しかったんです。


井口里栄は

土と遊び

猫と遊び

クレヨンと、鉛筆と遊びます。


一人でその世界に潜っていくのに

いつのまにかたくさんの人の輪ができています。


一照さんのところで坐禅を学ぶように

ただ息を吸って息を吐く。

その呼吸とともに作品が生まれます。




今までの作品では

あまり感じることのなかった

〈楽〉の気配が

時おり顔を覗かせています。


あぁ! 井口里栄の作品が

今までよりもさらに、

どんどん好きになっていく。。、ら