ふしぎの海のナディアを観直してみました。
まだ子供の時リアルタイムのテレビ放送を観ていて、ドハマりしたアニメです。当時子供にはの録画装置VHSの占有権が無いばかりか、チャンネル権さえ無かったので、当然見逃す話も有り、放送終了後しばらくしてから、友達と金を出し合い、レンタルビデオで借り全話ダビングした記憶が有ります。
製作はガイナックスで、監督は庵野秀明、エヴァンオンの前に作ってた作品ですね。
原案は海底2万マイルで共通点も有るのですが、ストーリー的にはほぼ違うと思った方が良いですね。
海底2万里からの共通点・未知のエネルギーを使った潜水艦ノーチラス号、・ネモ船長の名前、
・怪物退治するアメリカ海軍、・海底に有るアトランティス
時は西暦1899年、両親を亡くし叔父とあらゆる機器の発明をしていたジャンロックラルティーヌは、飛行機の大会に出る為万博が行われれいるパリに来ていた。そこでサーカスの人気演者ナディア出会う。
陸上を走り、海上を航行し、飛行能力まで持った特殊な戦車を使う3人組は、ナディアの持っている宝石ブルーウォーターを狙いナディアは追われてたが、ジャンの助けにより逃げる事が出来た。
ジャンはナディアを自分の家に連れ帰ったが、3人組グランディス、サンソン、ハンソンが現れた為、自作の飛行機で脱出するが、途中で壊れて漂流する。
アメリカの戦艦に救助されグランディス達の万能戦車グラタンの拿捕されるが、何隻もの船を沈めている海の怪物と遭遇し、損傷する。
その性でまた海を漂流する事になったが、今度は現代の科学で作られたとは思えない巨大な潜水艦ノーチラス号に救助される。
飛行機を修理してもらい出発したジャン達だったが、今度は島の近くで砲撃され墜落する。
その島では、ネオアトランティスと名乗る集団が何やら兵器の製造をしているようだった、その兵器バベルの塔をの試射を見るジャン達だったが、ネオアトランティスにナディアをがとらえられてしまう。
グランディス達3人組と再会したジャンは休戦し、共にナディアを救い出すさなか、ノーチラス号が基地内に侵入し戦闘となる。
ネオアトランティスのリーダーガーゴイルはバベルの塔を使いノーチラス号を攻撃しようとするが、人口オリハルコンが壊れバベルの光が暴走、島は壊滅した。
グラタンで脱出していた3人組とジャン達は、ノーチラス号に回収され助けられる。
ノーチラス号でグラタンを直している中、グランディスはネモ船長に一目ぼれをし、ジャンとハンソンはオーバーテクノロジーで作られているノーチラス号の科学技術のい驚愕する。
ガーゴイルの飛行船を追っていたノーチラス号は罠にはまり、機雷源に閉じ込められてしまうが、サンソン、ハンソン、ジャンは水中仕様に改造したグラタンで、機雷を除去し窮地を救う、そして一行は見習い乗り組み員となる。
慣れない潜水艦生活に戸惑いながらも、次第に乗り組み員と打ち解けて行くジャン達、ネオアトランティスの潜水艦ガーフィッシュを追跡中にナディアと、マリーが特殊な発熱病に掛かって倒れてしまう。
その知らせを聞いたネモ船長は、追跡を辞め薬草が有る深海の地点へと進路を変更する。薬草のかいあって回復した2人だったが、副長のエレクトラは、ネモ船長の行動に困惑する。
ガーフッシュを追跡中敵の新兵器ににより推進装置が故障する、敵の雷撃を注水してかわし、体当たり攻撃も装甲で耐えるが、あちこちやられた状態に。修理の為浮上した所に、ガーゴイルの流した情報に従い、アメリカ艦隊が待ち構えていて砲撃される。
仕方なく圧縮空気を捨て再度潜航、艦内から修理をする中悪性のガスが発生、ネモ船長はガスが発生した機関部の一部を完全閉鎖し、中に残っていた乗り組み員3人が死亡する。
3人の葬儀と埋葬の為、海底にある滅んだ都市アロランティスに上陸したノーチラス号の乗り組員。ジャンはそこでかつて繁栄を極めた廃墟を見る、そして索敵長がかつてジャンの父の船に乗っていて、ガーフィッシュにより沈められていた事を知る。
不明の父を探す為に飛行機を作っていたジャンだったが、父の死を知りその意欲を失っていた。しかしナディアの「飛行機はもう作らないの?また飛んでみたいな~」と言う言葉にやる気を出し、再度飛行機の制作を開始する。大人と子供、自分一人で出来る事の限界等模索しながら、作りあげた飛行機(ヘリコプター)は、飛行に成功し、2人は大空を散歩する。
資材がしたノーチラス号は、ネオアトランティスの情報が掴めない事から南極に有る基地に行く事になる。途中新たな海底火山が出現していていた為、迂回すると巨大な生物の攻撃を受ける、その巨大なオーム貝は、ノーチラス号にブリッジ付近に取りつき高圧電流でも剥がす事が出来ない、海底火山の噴火口に接近してようやく剥がす事が出来た。
南極基地では自動化された機械が資材の発掘をしていた、ネモ船長に連れられジャンとナディアは動く床や世界樹、氷付けになった絶滅した生物を見る、そしてナディアはネモ船長の友達の白いクジラに、探している人は近くにいて兄にも会うと言われる。
新たな飛行機開発の為、ジェットエンジン搭載の模型を作るジャン、しかしテスト飛行は失敗し爆発その音が原因でガーフィッシュに補足されてしまう。
ネモとノーチラス号が生きていると分かったガーゴイルは、大規模な掃討作戦を立てる。
大量のガーフィッシュに囲まれたノーチラス号は、24発の魚雷の魚雷に見舞われる、回避し反撃によりガーフッシュ隊の一部を撃破するが、巨大な空中戦艦より発するスーパーキャッチ光線により海上にに引き上げらる、そして中釣りになったノーチラス号に、ジェリコフの町を滅ぼしたと言う原子振動砲の電波が浴びせられ、ノーチラス号の装甲は次々と壊されていく。
反撃するもバリヤーで防がれ、主電源がやられ何も出来なくなったノーチラス号にガーゴイルから通信が入る。そして最後の別れを告げらられたネモ船長。
空中戦艦のバリアを解除してのとどめ攻撃のタイミングで、グラタンで脱出したグランディス達3人組は、爆撃弾に銃撃し積まらせ発射口を手で開いたノーチラス号は最後の航空爆雷を発射する。
誘爆により、磁力から解放されたノーチラス号は海中に落下、そのまま海溝に沈んでいく。切り離した戦闘ブロックを爆破させガーフッシュを倒したネモ達は、ジャンとナディア達を脱出させ潮流に流されていく。
脱出ブロックごと無人島にたどり着いた、ジャン達は何とか生活の基盤を作り生活を始めるが、台風により全て壊れてしまう、しかし台風が去ったあと、昨日までは無かった島が有る事に気が付く、その島に渡ってみるとそこには、グランデス達がいて再開する。
そしてグラタンを修理した一行はアフリカを目指そうとするが、島の中にナディアが消えてしまう。
かつての大きな宇宙船だったその島の知能はナディアに語り掛け、潜航を開始する。迎えに来たジャンに気が付いたナディアがアトランティスに行くことを拒否した為、人工知能はナディアを戻す。
グラタンでアフリカを目指す一行だったが、ネオアトランティスの空中戦艦に遭遇し、砲撃され墜落する。
墜落した村での小競り合いの後ついにアフリカについた一行は、ナディアの故郷タルテトスの遺跡で、導かれるまま内部に入っていく、次第に全てを悟っていくナディア、その素性を宿命に絶望するがジャンがそれでもナディアを受け入れた事により自分を取り戻す。
そこに、ネオアトランティスの空中戦艦が現れナディアは奪われてしまう。そして砲撃から逃げ穴に落ちたグラタンを助けたのがネモ達だった。
発掘戦艦ニューノーチラス号を起動させたネモ達は、空中戦艦を1艦撃破する。しかしネオの力でブルーウォーターとナディアが奪われてしまう。
ブルーウォーターを2個とも手に入れたガーゴイルはレッドノアを起動させる、世界に宣戦を布告したレッドノアを止める為立ちふさがるニューノーチラス号、砲撃船はパリの街を半壊させた後宇宙へ。
バベルの光を受け、ピンチに陥るニューノーチラス号だったが、第2破をレッドノアに侵入していたグラタンが機体を破壊して止める。
レッドノアの内部に入り込んだニューノーチラス号、ネモ船長とガーゴイルそして、ジャン,エレクトラとネオ皇帝は直接対峙する。
エレクトラの捨て身の砲撃指示により、ガーゴイルの支配から目覚めたネオ皇帝の力でブルーウォーターは、レッドノアの制御を離れナディアの意識も取り戻すが、ネオは爆発する。
ブルーウォーターを元に戻すよう指示するがナディアが断ったので、ジャンは殺されてしまう。そこにニューノーチラスが突っ込み、ナディアはブルーウォーターの力と引き換えにジャンの命を助ける。
そして、地球に落下するレッドノアから皆が脱出したが、その血路を開くためネモはあとに残る。
前半がギャグタッチで、ノーチラス号に乗ってからはアトランティスとの闘いと古代科学の話、ノーチラス号が沈没してからはまたコメディタッチになり、終盤は大宇宙戦観戦となる。
潜水艦戦を長期にわたりここまで描いているアニメは他にないと思います。最後の宇宙戦艦の戦いは、宇宙戦艦ヤマトが大好きだったと言う庵野監督の趣向が思いっきり出ているのでないでしょうか。
主人公のナディアの性格が異常な位劣悪で、はっきり言って糞なので全く好きになれませんし、惚れているジャンの気持ちもわかりませんが、ネモ船長とサンソンはカッコいいですね。
あとガーゴイルの徹底した非道っぷりにはかなりしびれます。
今になって観なおし、色んなテーマや気が付いた事が有ります。
以下それを挙げていきます(初見から思っていた事も含む)
・オマージュ(パクリ疑惑)
タイム母艦シリーズ、天空の城ラピュタ、宇宙戦艦ヤマト、未来少年コナン等からのオマージュがかなり多く、当時はパクリマクリだとおもいました。
グランディス,サンソン,ハンソン+グラタンのセットはドロンジョ、ボヤッキー、ドンズラ+メカ
一番凄かったのは、ニューノーチラス号が発進する時、傾いて登るエレベーターから、「本艦の上にハエが・・・・」、地面の中から出て来る所、主砲の照準が9999・・・に合わせる、一撃で上空に居る敵艦撃破。更に、溶けて蒸発したと思うことまでシーンがそっくりです。
バベルの光を僕の星ので方向を変えている所が、ガミラス冥王星基地の反射衛星砲にクリソツです。
・科学の2面性
ネモ船長がジャンに、「科学は知恵の実を食べてしまった人間の罪を背負っている。」と言うシーンが有ります。
高校生の時被爆者の方と話をする機会が有り、その方が「自分からしてみたら、原発なんて核兵器と同じだ」と言っていたのが今でも印象に残っています。
当時理系に進む事を決めていた自分は、しばらくその事で悩んだものでした。簡単に言ってしまうと核エネルギーの平和利用が、原発で戦争利用が核兵器なのですが・・・・・・・・
ふしぎの海のナディアでも、そう言った科学の二面性がテーマの一つになっていると思います。
・立場や環境の違い、
比較的平和で裕福に育ったジャンはいわゆる平和ボケした現代人を象徴しているように思う、そしてヒステリックでわからずやのナディは世論を象徴しているのではないだろうか。
2人は、戦争している艦内に居る事で、非情な決断や人の死に直面していく。
論理的に考えれば多数の命の方が数人の命より大切、ガーゴイルの恐怖征服をくい止める為なら犠牲は当然、と言う事になるが、ジャンと特にナディアにはそれが受け入れられない。
劣悪な環境で育ったサンソンとハンソンは現実を知っている為、ある程度ネモ船長経ちの考えを理解しジャンを諭したりする。
・エヴァ、ラピュタとの共通点
ヱヴァンゲリヲンをシンまで観た後ナディアを観ると、ヱヴァンゲリヲンや天空の城ラピュタとの共通点もみえてきます。(ラピュタに関してはオマージュ)
①模様の酷似
ラ:ラピュタ内部のキューブ型の構造物に書かれていて模様
ナ:ブルーウォーター大小内部の模様及びアトランティスで節々に有る模様、
人工オリハルコンにも同じ模様があった。
エ:ゴルゴダオブジェクトに書かれた模様、DSSチョーカーにうっすら出る模様、
アスカの眼帯の奥で光る模様、これらが非常に似ています。
②青く透き通るダイヤ型の8面体
ラ:ラピュタ心臓部の飛行石
ナ:ブルーウォーター大小+アトランティスに有った大きな物(機能するかは不明)
飛行石とブルーウォーターについては、大小一組で有る事や、浮遊能力が有る事も共通
エ:使徒ラミエルの形状
③旧約聖書からの引用
ラ:ムスカがラピュタの砲撃(ラピュタの雷)の事を「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした
天の火だよ」と言っている。
ナ:バベルの塔、ネモ船長の知恵の実の話し、南極基地で見る世界樹、
ジェリコの町を滅ぼした原子振動砲、レッドノア等が箱舟、
レッドノア内に有る神が作った最初の人間アダムが巨人(エヴァサイズ)
エ:使途の名、マギの名、生命の樹等、引用から設定ストリーまで超多数、新訳聖書からも
④廃墟の都市と科学の負の面
ラ:天空に有るラピュタは人の居ない廃墟となっていて、シータは土から離れては人は生きて
いけないと言う。
ナ:海底有るアトランティスも廃墟の墓地となっている。アトランティスは長距離通信機の兵器への
転用とそれを止めようとした結果の暴走により滅びている。
⑤主人公が飛行機を作っている。
パズーとジャンは、共に両親を亡くしていて、飛行機を自分で作っている。父が航海に出て(海と空)帰らない(死亡)と言うのも一緒。
そして二人とも、古代超科学力を持った王家の姫を懸命に守る。
⑥パリが戦場
レッドノアとニューノーチラス号がパリで派手に戦闘、街とエッフェル塔を壊す、
シンエヴァの冒頭でもパリが戦場になり、エッフェル塔が折られて武器にされる。
⑦サイボーグの背中から電源ケーブル
体ががバラバラになったネオ皇帝をガーゴイルがサイボーグとして改造し生き返らせた、ネオ皇帝の玉座には電源ケーブルが繋がっており、でっかいコンセントを抜くと停止する。内部電源は無い。
しかし電気が切れても意思の力で再起動(暴走!!!)する、今考えれば、これがEVEの原型か!
なんだか、トップをねらえも観返してみたくなりました。
それでは~