源氏、32歳秋から冬の話。
朝顔の君も同年代と見られている。
巻名は光源氏と朝顔の歌「見しおりのつゆわすられぬ朝顔の花のさかりは過ぎやしぬらん」および「秋はてて霧のまがきにむすぼほれあるかなきかにうつる朝顔」による。朝顔がムクゲ(槿)の古称でもあることから、まれに「槿(あさがお)」と表記されることがある。
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この帖では、唐突に「朝顔の君」が登場するように見えますので、少し、朝顔の君について紹介しておくわ。
朝顔の君は、桐壺帝の弟・桃園式部卿の宮の姫君で、源氏とはいとこにあたるのよ。
源氏が若い頃から熱を上げていた姫君で、高貴な出身の為に「源氏の正妻」候補として幾度か名が上がった人物ね。「朝顔」の帖では、紫の上はこの女性の出現に大いに悩まされるわ。
①まず、彼女の初登場は第2帖「帚木」で。
空蝉が方違えの為に身を寄せていた紀伊の守の邸で、同じく身を寄せていた女房達が源氏の噂話をしている場面において、その話の中の人物として登場するのよ。
源氏は、女房達が「式部卿の宮の姫君に、朝顔の花をお贈りになった時の、源氏の君のお歌」の話を少し言葉を間違えて言っているのを盗み聞きするという場面でね。
この話から、すでに源氏と朝顔の君は手紙の遣り取りをしていた事がうかがわれるわ。源氏17歳の時の話ね。
ここで、朝顔とは、男女が一夜を明かした翌朝の顔の事を指すと言われているわ。
しかし、源氏と朝顔は清い関係だったのではないか。。と私は思っているのよ。
後に、彼女は斎院になっていることから、(「斎院」は未婚の貞操が守られている内親王または女王がなると決まっていることからも)彼女の身は潔白だったと思うわ。
「朝顔」の帖でも、もう歳を取った源氏の執着ぶりを見ても、「二人は清い関係」だったと推定されるわ。
②次に登場するのは第9帖「葵」で。
ここでは、六条の御息所に対する源氏のつれなさを噂に聞くにつけ、朝顔の君は普通の男性では見られない源氏の魅力に惹かれつつも、御息所の二の舞はしたくない。。と深入りしないように心がけていたわ。
それでも、あまりに無愛想にしたり気まずい思いをさせるような扱いもしないので「つかず離れず」の関係に終始していたみたいね。
③そして第10帖「賢木」。
桐壺院の崩御に伴って、斎院が交代し、朝顔の姫君が斎院になるわ。
院の崩御に伴い三条の宮に里帰りした藤壺に、つれなくされた源氏が雲林院に篭ってふてくされていたのよ。
その時源氏はふと「そういえば。。斎院は直ぐ近くに住んでいた❣️」と思い出して手紙を書くシーンが描かれてるの。「言葉にするのも畏れ多いことですが、互いに手紙の遣り取りをした昔の秋の夜が懐かしく思い出されます」とね。
斎院の方は「何が有ったというのでしょうか。。❓」とお返事を書くわ。
ここでは、斎院になる前は、源氏の正妻になっただろうに、のんびりしている内に斎院になってしまわれ自分の手が届かない方になってしまった。。。と源氏が後悔するシーンが描かれているのよ。
と、「朝顔」の帖の前置きは以上です。
今日も読んでいただいて有難うございました。
次回も「朝顔」②です。
では、今日も良い一日をお過ごしくださいね❣️
