月光ノ仮面 (+ 板尾創路監督舞台あいさつ) | ヤンジージャンプ・フェスティバル

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基本はシュミ日記です。
…遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん…
  

毎月14日はTOHOシネマズさんの1000円サービスデー!

というわけで、最近さっぱり映画を観られていないフラストレーションを解消すべく、今週末は映画を観る休日にすることにします。

さっそく隣町にあるTOHOシネマズさんのスケジュールをチェックすると、この作品の監督、主演である板尾さんの舞台挨拶があることが判明。
あの独特の存在感とシュールなギャグが大好きで、板尾さんのファンである僕。
それは是非とも行かねばならぬ・・・ってんで、早速チケットを予約したのでした。

さあ、今作ではどんな奇妙な板尾ワールドが展開されるのか。
半分期待、半分不安に思いつつ・・・。

まずはあらすじの紹介です。


【あらすじ】
 「板尾創路の脱獄王」で映画監督デビューを飾った人気お笑い芸人・板尾創路の監督第2作。そそっかしい男が行き倒れて死んだ自分の死体と対面するというシュールな展開を描いた古典落語の人気演目『粗忽長屋』をモチーフに、一人の復員兵が戦死した落語家と間違えられたことから巻き起こる摩訶不思議な物語を、シュールかつダークなタッチで綴る。主演は板尾創路と浅野忠信、共演に石原さとみ、前田吟。
 昭和22年。怪我のため顔中に包帯を巻いた復員兵が寄席に姿を現わす。その所持品から、どうやら森乃家天楽師匠の弟子で、戦前人気を博し将来を嘱望されながらも戦死したと思われていた落語家の森乃家うさぎと判明する。しかし、男は一切の記憶をなくしていた。師匠とその娘で、うさぎと将来を誓い合った弥生は、男を温かく迎え入れ、記憶を取り戻す手助けをしていく。高座にも復帰し、人気も出始めた頃、もう一人の男が戦地から帰還する。その男こそ、本物の森乃家うさぎだったのだが…。
(allcinema onlineより)

この作品を一言で説明するならば「シュールな世界観のダークファンタジー」といったところでしょうか。
どうやら落語の「粗忽長屋」というシュールな展開の噺がモチーフになっている・・・とのこと。
今回は事前情報無しでの鑑賞でしたし、この噺のあらすじも恥ずかしながら知りませんでしたので、そこに気づくことはできませんでした。


えー。
今回は個人的な感想を述べる前に、まずは監督の舞台挨拶の時の監督の発言とか、鑑賞後にネット等で調べたことなどを、ネタバレにならない程度に書いておこうと思います。


・今作のモチーフは落語の「粗忽長屋」(だが、どうやらこの設定は後付けらしい)。
・浅野忠信さんを起用したのは、板尾さんと空気感が似ていると感じたから。
・作品を作る際に参考にしたのは渥美清主演の「おかしな奴」
・監督は「面白かったけど説明しにくいものとか答えが1つではない映画」が好み。
・結末には様々な解釈ができると思うが『これが正解』というものは無いとのこと。



なるほど。
これらの発言や、「粗忽長屋」のあらすじなどを読んだうえで考えてみると「ああ、あの場面はこういうことだったのかな」と、ある程度は納得がいきました。

でも、作品を観ている最中はとにかく訳のわからぬ場面のオンパレード。
途中で何度も「はぁ?」とか「いや、いくらなんでもそれは無理ありすぎだろ」などと、思わず声に出してしまいそうになってしまったほど。

その「ワケがワカラナイ」部分も含めて、この作品は「シュールなダークファンタジー」と言えるのかもしれないし、監督自身は「説明しにくい作品を創りたかった」のかもしれないけれど「シュール=意味不明」「ファンタジー=ホラ話」では無いと思うし、「説明しにくい作品」と「説明不足の作品」は別物のはず。

二度、三度と繰り返し観ればまた印象も変わってくるだろうし、作品への理解も深まりそうなような気もするんだけれども、ではお金払って繰り返し観てみたいか・・・と言われると、正直それは無いかな・・・という気も・・・・。
そんなこんな、胸の中に色々とモヤモヤ感が残ってしまった作品だったのでした。


とはいえ、この作品のどんよりとした映像や音楽はかなり気に入りましたし、何よりも今日は板尾さんをナマで見られて本当に嬉しかったなぁ・・・と。

今後のご活躍を期待しつつ、次回監督作を楽しみに待とうかと思います。