ウィメンスヘルス理学療法の行く末はどこ?(理学療法士向け記事) | 骨盤底のプロ・マダムフリーランス熊丸真理

骨盤底のプロ・マダムフリーランス熊丸真理

福岡県福岡市六本松で『骨盤底筋トレーニングサロンはぴくま』営業中!
骨盤底のお悩み(尿漏れ・頻尿・子宮脱・性交痛・骨盤のゆがみ・姿勢・呼吸)に関する情報と、50歳でフリーランスになった私の人生最後の大冒険についてもリアルタイムで経過を発信。

こんにちは!マダムフリーランス・骨盤底理学療法士の熊丸です。
昨日、石垣島から来られたウィメンズヘルス理学療法を熱心に勉強されてある理学療法士の先生と博多で飲んだんですね🍺

それで、話題に上ったのが、
近年、様々なウィメンズヘルス関係のセミナーが各地で開催されていて、自己投資と思ってたくさん受講はしてきたけど、その知識技術を還元する患者さんになかなか出会うことがないっていう、この業界にあるあるの話で盛り上がりまして(あるあるじゃダメなんだけど)。

インプットは大量に時間と費用をかけて行う。アウトプットはほとんどできないもしくは十分に自分が思っているようにはできない、できる場所がないと(💩づまり状態?)

日本のウィメンズヘルス理学療法分野にはいくつかのカテゴリーがあります。メジャーなカテゴリーでいいますと『産前産後の理学療法』と『骨盤底の理学療法』があると思います。その他にも女性アスリートの理学療法とか、骨粗しょう症の理学療法とか、乳がんの理学療法とか、あると思うんですが、恐らく最初の2つを一所懸命勉強されてある方が多いんじゃないかと思います。


それで、産前産後の理学療法なら産婦人科か整形外科でできるんじゃないの?骨盤底の理学療法なら泌尿器科でできるんじゃないの?って思うんですが、様々な原因により現状産婦人科や泌尿器科に理学療法士ががっつり入ってリハビリを行っている施設はごく少数です。
理由は恐らく、産婦人科での妊婦さんや産後のお母さんの運動器の問題(腰痛や恥骨痛による歩行困難や、産後リカバリーのためのリハビリ)に対する診療報酬がないから。
医療は保険診療で賄われているため、保険診療で算定できない場合はサービスで行うか、まるまるかかる費用を自費診療として患者さんに100%請求するしか方法がありません。

泌尿器科も同様です。泌尿器科単科の病院やクリニックであれば尿漏れや軽度の骨盤臓器脱や頻尿に対する骨盤底筋トレーニングを中心とした骨盤底のリハビリは保険診療では算定できないので自費診療となります。

ですので、公費と自費が一緒になる場合、経営側から敬遠されてしまうことも十分考えられるわけですね。

なぜ保険診療にならないのか?提供者側は産前産後のリハビリや骨盤底のリハビリがしたくてしょうがないんですけど。産科や泌尿器科の理学療法士の求人はないでしょうか?

今のところは残念ですがほぼありません。

理由としてはまだまだ日本人を対象とした産前産後や骨盤底理学療法のエビデンスが確立されていないのが大きな原因だと思います。

しっかりとエビデンスが構築されて厚生労働省も認めてくれて診療報酬を算定してくれるようになるにはもう少し時間がかかるようです。

じゃあ、私たちウィメンズヘルス理学療法に関わる理学療法士は何ができるだろうと考えたとき。

●ご自分で産婦人科や泌尿器科で自費診療でリハビリを立ち上げてもらえるように働きかける

●自分で整体サロンなどを起業する。オンラインサービスの提供をされる方も最近はいらっしゃいますね。

●ボランティア的に地域の皆さんにサーヴィスを提供する

とかになるのかな~と考えます。

私の場合は今非常勤で行っている泌尿器科病院の骨盤底筋指導外来(自費)を立ち上げたチームの中の理学療法士がすぐに退職されたとの情報が入ったのですぐアポを取ってさっと後釜に入らせていただいたんです。2016年でした。まだ立ち上がったばかりでしたが自費診療の仕組み的には何のハードルもなく、経営側も医師の先生も大変協力的だったので、いかに患者さんを良くするかだけを考えていればよかったのでとってもやりやすかったです(今もですが)。

 

何にでも言えますが、チャンスが来た時に『はいはい!私!私がします!』って言えるように、日頃からアンテナを立てて、刃を研いでおくのが王道かもしれませんね。もしくは簡単じゃないことは承知で、自分で自分の働く場をつくること。

乗っかるだけの理学療法士ではいつまでたっても自分のやりたいことはやれないかも知れない。

日本でウィメンズヘルス理学療法をやっていくってそういうことかも知れないですね。

でもきっと私たちならできます!日本で困っている女性のために私たちが科学的根拠、医学的根拠を持ってできることはたくさんあります!一緒に頑張りましょう!

今日もステキなパンツでお過ごしください✨✨