2018年6月10日~2018年9月3日迄 早割あり
「スペイン王妃マリアナ・デ・アウストリア」
(1634~1696)
1652年頃
油彩 カンヴァス
209×125㎝
パリ ルーヴル美術館 絵画部門
ディエゴ・ベラスケスの工房
彼女は、フェリペ4世の息子、
バルタサール・カルロス・デ・アウストリアと婚約をしていましたが、
彼が16歳で亡くなった後、
最初の妻を亡くしたフェリペ4世に嫁いでいます。
つい先ごろ、
国立西洋美術館でプラド展を行っていましたので、
フェリペ4世の名が意識の中にある方も少なくないと思います。
フェリペ4世はこの方です。
(プラド美術館所蔵)
マリアナがフェリペ4世に嫁ぐ前に
婚約をしていた彼の息子の肖像画が、これです。
(プラド美術館所蔵)
ああ~この肖像画の彼ね!と、思う人もいる事でしょう。
彼、バルタサール・カルロス・デ・アウストリアは16歳の若さで天然痘で亡くなっています。
現代に生まれた私の感覚では、
とても当時の王族貴族の結婚観を理解する事は難しいのですが、
彼女は14歳で伯父にあたるフェリペ4世に嫁いでいます。近親婚です。
一男一女をもうけています。
どんな気持ちだったのでしょう?
伯父と結婚する事、はむかう事などできなかったでしょうから、
お嫁に行く事しか彼女の選択肢としてはないのですが、
彼女の人生の中で、一つでもいいから、トキメク恋でもあったらいいな、、
そんな事を思ってしまう私です。
さて、オリジナルの絵を知っていると、
あれ?と思う事があります。
この絵もそうなんです。
ディエゴ・ベラスケスが描いた彼女のオリジナル作品は
スペインのプラド美術館にあるはず。
どうしてパリのルーヴルから来日しているのだろう?と
私は即に疑問に思いました。
そして、どこかが違う事を感じた私。
プラドにある彼女の肖像画と比べると一目瞭然です。
後ろのカーテンでも即に分かります。
左が、ディエゴ・ベラスケス作のオリジナルで
プラド美術館所蔵です。
右が、ディエゴ・ベラスケスの監督下で制作された、
オリジナルのレプリカで、今回来日の絵です。
違いを知ると、更に絵画鑑賞も楽しくなります。
私は美術品が好きで好きでたまりません。
皆さんの頭の中の世界地図は観光地で出来ているかもしれませんが、
私の頭の中は、
「あの国には、あの絵がある。あの壺がある。あの彫像がある。あの時計がある・・・・。」
と、美術館と美術品で各国の世界地図になっています。
美術品に囲まれている時の私は、
もう、ここで死んでも良いと思う程です。
なんでこんなに美術品が好きなのか、自分でも解らないのです。
解らないので考えるのをやめました。
一生、美術品を観て歩けたら、良いなと思っています。
私と一緒に、来日中のルーブル美術館展、
是非、ご一緒致しましょう。
本当に素晴らしいですよ。
ルーヴルに実際に足を運んでいる人達が言うのですから間違いありません。
2018年6月10日~2018年9月3日迄 早割あり
ライフメソッドアドバイザー 山下純子