2016年9月19日まで
東京国立博物館にて開催中の
人生アドバイザー純子さんの
今日の美術品能書きブログは
古代ギリシャに関する
よもやま話⑤ 「古代オリンピック:戦車競走」
紀元前776年に
オリンピアのゼウス神殿で
4年に一度の競技祭が始まった訳ですが。
第1回目は徒競走だけだったのが
円盤投げ、槍投げ、走り幅跳び、レスリングと四種増えて五種になり
そのうちにまだまだ増えていきました。
中には
戦車競走もありました。
「アッティカ黒像式ピュクシス戦車競走」
Attic Black - figure pyxis
紀元前510年~紀元前500年
出土地不明
粘土
高5.7㎝(蓋込み8.3㎝) 口径7.2㎝
これは蓋付き容器。
とても躍動感あふれる作品です。
走り抜ける勢いと
戦車の怒涛、土埃や
観客が拳を上げての歓声まで聞こえてくるような作品です。
容器の右下をご覧下さい。
この戦車競技は騎手が落馬しても
一位を取れば良かった競技でした。
アスリートの為の競技と言うより
馬主や貴族の為の競技であり
優勝する為に何騎も出す人もいました。
貴族やお金持ちが名を上げるのに利用した競技と言っても
過言ではありません。
それにしても
迫力あったでしょうね。