「インディペンデンス・デイ:リサージェンス」 | PEROの映画狂人日記

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町山智浩様を神と崇め、ライムスター宇多丸先生を師とするサブカル重症腐女子がヒマつぶしで見ていた映画の数が年に200本を超えて来たので、
これだけ見てるゾという自慢と自己顕示欲を満足させる為だけの映画日記ですがよかったら暇つぶしに。



ローランド・エメリッヒは地球をあらゆる方法で滅亡させる監督。
とにかくそれに特化した稀有な才能。


CGの進化と共にその方法は進化し、今回は無重力攻撃で持ち上げた物を落とす。


1996年7月4日、エイリアンの撃退に成功した人類。



2016年現在、宇宙からの敵を目の当たりにし地球上からは戦争が無くなり、エイリアンの技術を応用し革新的に進歩していた。

けれど、そこにまたエイリアンが表れる…そして20年で彼らも進化していた⁉︎人類はまた勝つことができるのか?


ストーリーなんか関係無く、地球がブッ壊れる様を極上の映像で楽しむライド映画。

だからツッコミ所は満載。

元大統領の娘で現大統領秘書官のパトリシアは地球が無くなる瀬戸際だっていうのに現大統領の側を離れ、彼氏と父親のいるエリア51で単独行動して役立たずだし


敵のエイリアンにクイーンがいる設定は「エイリアン2」と全く同じだし(好きなんだね)


アフリカ上空に宇宙船がある画は「第9地区」だし(やっぱり好きなんだね)、

世界に戦争がなくなったからか、スポンサーの関係からか中国とアメリカは超友好国で月基地も中国資本で出てくる牛乳も中国産だし(「ダイ・ハード」のビルがバブル期の日本を象徴するようにナカトミプラザだったのは今は昔…)、いつも扉は閉まりそうだし、2時間の映画なのにここぞという時の泣かせにかかる演説が2回もあるし、兎に角身も蓋もなく本当にストーリーに意味が無い。

でも見れちゃうのは映像の力。

最初の宇宙の画は「ゼロ・グラビティ」以降の表現で、それだけでもっていかれる。

間に挟まれる、子供たちのくだりは適度にふざけてて、世界の終わりに冒険する子供達は「グーニーズ」や「ET」を感じさせる。彼らがいる事で非現実的な世界に感情移入出来て前回よりもライド感が増した。
エメリッヒってこういうスピルバーグ初期のような演出出来るんだと底力を見せられた。
それはエメリッヒ監督の映画愛なんだと思う。



20年前と(なるべく)同じキャストを集めた同窓会映画でもあるので、ウィル・スミスは息子と共演の親バカ映画「アフター・アース」でお茶を濁さずに、こっちに出て、馬鹿演技をした方が男を上げたと思う。

その中で、え、あの2人付き合ってたのというエメリッヒ監督のゲイパワー炸裂な2人のイチャラブが一番萌えた。

最後に無重力攻撃の後の街の様子は東日本大震災の後の津波でさらわれた街を思い出させられて、現実に戻された。
それも映画の力。


IMAXシアターで以外で見たら陳腐になりそうなので、必ずIMAXで観て‼︎