「その人間の未来は、自身が強く望むものになっていく。」
言い古された文言なので、聞いている方は「ああ、じゃあ、次は、『なりたい自分を強くイメージして、紙に書いて、どっかに貼って、毎朝、毎晩大声で読め。』とでも言うのだろう。」とうんざりした顔をするかもしれない。でも、事実だから仕方がない。自分がこうなりたいと思わなければ、少なくともその方向に物事が進むことはないのは自明のことだ。
逆に、こうなりたくない、という否定形の回避願望をもっていると、かえってそちらに引っ張られることがある。この辺の話は、潜在意識の専門家と称する人達が、色々な本を書いているので、読んでみるのも面白い。
とはいえ、現実には、そうそう上手くいかないこともある。もちろん、想いが倫理に反するようなことであれば、周囲から叩き潰されるだろう。想いが人としての理にかなっていても、実行段階での戦略・戦術、取り巻く環境、時期・時代などの要因で現実化しないこともあるだろうし、そもそも、想いを継続することができるか否かが、最大の問題だ。
しかし、エネルギー密度を高めて想い続けた結果、自身が想定するある時点でそれがかなわなかったとしても、長期的に見るときちんと自分にとって最善の状態になっている(少なくとも、私の中では例外がない)。あ、あの時点でかなわなくてよかったんだと思うような流れになっている。
私自身の反省も含めて、心をシンプルにして、子供のような気持ちで想い続ける力が人生で最も大切なものの一つかもしれない。